2025.04.01
「千晶と騒がNight」「ボイジャーソングライブ」追加
影山ヒロノブ 2024年ソロアコギの旅 12月編 東京
24.12.20 吉祥寺Star Pine's Cafe
出演/影山ヒロノブ
ゲスト/水谷美月
演奏/Ag&harp&Pi.影山ヒロノブ Vio&Par&Cho.水谷美月
アニメ「DRAGON BALL Z」のオープニング「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を代表格に
これまで数多くのアニメ、特撮、イメージソング、ゲームの楽曲を歌われてきた影山ヒロノブさん。
1973年にロックバンドLAZYでデビューされ、解散後はソロとして活動。
アニメソングを歌われたり、シンガーソングライターとしても活動される中、
LAZYが再結成されたり、ご自身がチェアマンを務めるアニメソングを作り歌うユニットJAM Projectでは
作詞作曲も数多く手掛けられ、声優さんやアーティストへも数多くの楽曲を提供されています。
一方、ソロ活動の一環として2000年代初頭にアコースティックギター一本を携えてライブ活動を開始。
毎月2回のペースで日本全国各地の比較的小規模な会場で開催されている「ソロアコギの旅」は、
2024年の現在も続くご自身のライフワークになっています。
2024年の「ソロアコギの旅」の締めくくりとなる12月編は東京都と大阪府の二か所で開催。
「ソロアコギの旅」は基本的に出演は影山さんお一人ですが、時折ゲストを招かねており、
今回は影山さんのソロライブにも参加されていヴァイオリニストの水谷美月さんが両公演共ゲスト出演。
今回は東京公演のレポートです。
また当日の模様はライブ配信サービスPIA LIVE STREAMを使用してストリーミング配信され、
ライブ終了後から12月29日までの期間限定でアーカイブ配信も行われました。
会場は東京は吉祥寺にあるライブハウス吉祥寺Star Pine's Cafe。
地下にある会場に入ると更に階段があり、メインフロアへ降りると椅子がフロアいっぱいに配置。
ステージ上はアコースティックギター、ハーモニカやタオル等が置いてあるテーブル、
マイクスタンドが2本とiPadスタンドと譜面台、背後にはグランドピアノが設置されていました。
テーブルにはフジテレビ系朝の情報番組「めざましテレビ」内で放送中のアニメ「ちいかわ」より、
影山さんがテーマソングを歌われた劇中に登場するヒーロー「むちゃうマン」のクリスマス仕様人形が2体飾られていました。
ステージの左右には配信用のカメラが数台設置されており、
向かって右側には配信の様子を映したモニターが設置されていました。
「ソロアコギの旅」では2023年の4月より「新たなチャレンジとして始めた旅のビハインド動画企画」として
ライブ本編中の写真撮影をOKとし、観客が撮影した写真を応募フォームを通して募集。
影山さんのYouTubeチャンネルにて「旅の思い出写真」として旅の模様と共に動画で配信することで
観客と共に旅の動画を作りあげていこうという試みが実施中であり、
その際には各種SNSなどへの掲載禁止、動画撮影禁止という条件が影山さんの公式サイトにて発表されていました。
観客が続々と入場し、客席は満員状態になり開演まで10分前くらいになったと所で、
ライブ中の写真撮影はOKでSNSなどのネット上への掲載はNGという旨がアナウンスされました。
開演時間になるとゆっくりと照明が落ちていき、いよいよ「影山ヒロノブ 2024年ソロアコギの旅 12月編」東京公演の開演です。
00:introduction/SE
01:White wedding/影山ヒロノブ
-MC-
2017年の影山さんの40周年記念ライブ「40years on the road」から使用されている
影山さんによる一人多重録音アカペラがゆっくりと流れる中、影山さんがご登場されてピアノの前に着席。
一曲目は40周年記念アルバム「A.O.R」より「White wedding」を影山さんによるピアノの弾き語りで。
影山さんは笑顔でしっとりと弾き語りされていましたが、とても緊張されていたご様子。
観客にも影山さんの緊張感が伝わったようで、会場全体の空気が張り詰めた中、
ピアノの演奏を失敗してしまった影山さんは曲が終わった途端に「オーマイガー!」と下を向かれていました。
・影山さん「来てくれてありがとう。みんなの緊張がめっちゃ伝わってきた」
観客笑。
影山さん「オレ、この5分で人間としてひとまわり成長したかもしれません。
今日はこんなに多くのみんなに来てもらったのに幼稚園のピアノの発表会のような始まり方をしてしまいました」
観客笑。
影山さん「ぇー、いやっもうホント、今、2回くらい頭の中、真っ白になりましたからねぇ」
観客笑。
・ここからはピアノの席からステージ中央へ移動され、ここからはアコギを携えてハーモニカ―を身に付け弾き語り。
02:フユソラ ~君の未来 君の幸せ~/影山ヒロノブ
-MC-
続いてはアルバム「ROCK JAPAN」より「フユソラ ~君の未来 君の幸せ~」をアコギの弾き語りで。
影山さんの柔らかくどこかはかなさを感じる歌声がとても心地よく会場を包み込んでいました。
・影山さん「いやぁ、ギターって簡単だよねぇ。そういう問題じゃねえか。でもいっぺんに気持ちが落ち着きました。
人生ってぇ、奥が深いよね。……説得力ないよねぇー」
観客笑。
・影山さん「来年はアコギで一曲一曲のクオリテイを上げていくってのがテーマなんですけど、
次の曲も来年もうちょっと頑張ってやりたい曲で絶賛譜面を使わずにできるように暗記中なんすけど。
……いっぺんには覚えられない。そういうお年頃なんでね」
観客笑。
影山さん「次の曲はファンの人の間で『影ちゃんが詞を書いたとは信じられないシリーズ』ってのがあるらしいんすけど
前の『フユソラ』もそうなんすけど、『夢スケッチ』という曲をお送りします」
03:夢スケッチ/影山ヒロノブ
-MC-
04:Tomorrow/影山ヒロノブ
-MC-
影山さんが作詞作曲されJAM Projectで歌われたアニメ「バクマン。3」より二代目エンディング。
前奏で少し演奏を失敗してしまって悔しそうでしたが、その後はしっとりとしたステージで魅せられました。
続いてはご自身の30周年記念アルバム「30years3ounce」より「Tomorrow」。
物憂げでどこか退廃的な印象を受ける世界感の曲調を影山さんが甘く切なく歌われていました。
・影山さん「一曲目の精神的打撃からだいぶ立ち直ってきました。ナハハ」
観客笑。
影山さん「ちょっと待って。逆やんな。なんでオレがダメージ受けてんだ? みんなの方やん」
観客笑。
・影山さん「この会場の照明っていい感じでぇ。明るすぎず暗すぎずお客さんの顔が見えるんすよ。
あまりに明るくないしぃ、あまりに暗くてお客さんの顔がホラーみたいでもないしぃ。
ちょうどマダム達がぁ、少女の様に見えるんすよ。この会場」
観客笑。
影山さん「あ、ごめんごめん。オレから見たらみんな少女だったよ」
観客笑。
05:THE REAL FOLK BLUES/影山ヒロノブ
-MC-
カバーアルバム「誰がカバーやねんアニソンショー」でカバーされたアニメ「カウボーイビバップ」エンディング。
降り絞るような影山さんの情熱的な歌いぶりが魅力的。とても大好きな曲なので聞けて嬉しうございました。
・影山さん「慣れてる曲が終わった所で、また、戦士は、戦場へ赴くのだぁ!」
再びピアノへ向かい椅子へ座られる影山さん。
影山さん「毎回言うんすけど、家では目ぇつぶってでも弾けるんすよ。お客さんの前だとぉ、もぉう生まれたての子鹿みたいにぃ」
観客笑。
・影山さん「2024年はオレにとってはそんなに大きな動きはなかったんすけど、それでもいろんな事考えながらアコギやってました。
アコギもそうだけど"営業"っていって、イベントとかに呼ばれてカラオケで 30分とか歌うステージがあるじゃないっすか?
ああいうのもなんかすごく新鮮だったんすよね。何十年も繰り返してるのに。
なんかステージで歌うってのが今年はホントに楽しかった。来年はもっと楽しんで出来る気がします」
06:プレリュード/影山ヒロノブ
-MC-
弾きはじめを仕損じてしまい、笑いながらも「なにやってんねんオレ」とご自身に喝を入れられ、
改めてLAZYの4枚目のアルバム「Rock Diamond」より、最後に収録されている「プレリュード」をピアノ弾き語りで。
歌われる前のお話から本曲という流れに、まさに来年へ向けてのプレリュードといった趣を感じました。
・2020年以降、世界規模で蔓延する新型コロナウイルスの影響下で観客を収容してのライブが難しくなっていた時期に
行っていたネット配信での無観客ライブの会場としてStar Pine's Cafeを利用されていた影山さん。
・影山さん「一番多くお世話になったのがココなんすよ。コロナでオレ達も休みまくりだったけど
ライブハウスはレストランと同じで毎日営業みたいなもんだから大変だったと思うんすよ。
そんな時でもオレ達を暖かく迎えてくれて、コロナ禍でピアノを始めたばっかりでホントに拙い演奏でも
スタッフの皆さんは優しく見守ってくれたんすよね。やっぱり苦労を共にすると結びつきも深まるんすよね」
07:ヒカリへ/影山ヒロノブ
-MC-
2020年に7月にLantisが発表したながら聴きサービス「MixBox」の限定コンテンツ「MixUp!」で発表され。
ご息女である景山菜奈さん、景山梨彩さんと共に作られた「ヒカリへ」をピアノ弾き語りで。
コロナ禍ならではの心境と強い意志を感じるメッセージを、柔らかくも芯の強さを感じる歌い振りで披露されていました。
・影山さん「今年は今日と明後日の大阪で歌ったらお客さんの前で歌うのは最後なんすよ…‥LAZYやりたかったのになぁ」
観客笑。
影山さん「LOUDNESSがめっちゃ調子良くて、オレ達LAZYがやるかどうしようかって話の前にチケット売り切れちゃって…‥
でも、二井原くんが大変なんすよね。声が出なくなっちゃったってぇ。ネットニュースにもなってたもんなぁ」
毎年12月にLAZYとLAZY解散後にメンバーである高崎晃さん、樋口宗孝さんが中心となって結成されたバンド・LOUDNESS。
2008年に肝細胞がんで逝去された樋口さんの意思を継いで設立された「樋口宗孝がん研究基金」の企画として行われている
ロックフェス「Rock Beats Cancer FES」が開催されているのですが、この年はLOUDNESSのワンマンライブツアーが開催中。
ところが、今回のライブの数日前にLOUDNESSのボーカルである二井原実さんが声の不調の為、
ツアー四公演の延期が発表されていました。
・沖縄ロックを牽引されてきたバンド・紫のジョージ紫さんのご子息、レイ紫さんがオーナーを務められている
ライブハウス7th Heaven Kozaにて毎年12月に沖縄県で開催されている
ロックフェス「7th Heaven Festival」に出演されている影山さん。
高崎さんや二井原さんはもちろん、多くのアーティストの方々と共演されているそうです。
影山さん「二井ちゃんとは沖縄に行く様になってからめっちゃ仲良くなったんすよ。一つ年上なんすけど、めっちゃ優しいんですよ。
飛行場で待ってたら遠くから『やっぱり影やんやあ~』って手ェ振ってくれて。めぇっちゃフレンドリーなんすよね。
沖縄で飛行機降りてトイレ行ったら、二井ちゃんがトイレで服拭いでるんすよ。『影やん沖縄めっちゃ暑いなあ』って。
で上脱いだ後に『あぁ、しもたぁパッチ履いてきてもうたあ。ここで脱ぐのは変やなあ』って個室に入って行きました」
観客笑。
影山さん「この人、間違いなくいい人やぁって思いました。だから声が出ないって知って『大丈夫? 喉休めてね』って連絡したんすよ。
そしたら『そやねえん。みんなに迷惑かけて申し訳ない』って返事くれて。
でもね、そういう事って誰でもあるじゃないっすか。
特に二井ちゃんみたいなハイトーンの人って高い声が出ないと辛いっすよね。
オレとか出てるか出てないかわかんない声じゃないっすか」
観客笑。
影山さん「いつも枯れてるなぁって。高い綺麗な声なんて一年に一回出るか出ないかっすからね。
まぁその分、声が枯れてても…‥ええかぁ。ウチのファンは寛大やから。
やっぱりオレの魅力は美しい作詞やからね…‥ぐらいで」
観客笑。
影山さん「…‥バカにしやがって」
観客笑。
影山さん「たまに自分でも『これオレが書いたのか』って思う歌詞があるんすよ。特に次歌う『Birthday eve』の二番のBメロね。
でも、ライブで『Birthday eve』歌う時って気持ちが落ち着いてきた頃だから、何かしら間違えるんすよねぇ」
観客笑。
08:Birthday eve/影山ヒロノブ
-MC-
09:カナタトオク/影山ヒロノブ
-MC-
アルバム「ROCK JAPAN」より「Birthday eve」で12月が誕生月の観客へ影山さんから歌のプレゼント。
明るく歌われる影山さんに合わせ原曲のサビ前の「Happy birthday」や2番のカウントは観客が行っていました。
「大好きなデッカーからこの曲」と話され、続いては特撮「ウルトラマンデッカー」より初代エンディング。
影山さんの魅力が詰まった前向きでどこか切ない本曲。アコギで聞くとまた違った趣を感じて素敵でした。
・ここで影山さんに呼び込まれてゲストの水谷美月さんがご登場。
・水谷さんがヴァイオリンを調弦されるのに合わせてアコギを調弦される影山さん。
影山さん「やっぱりクラシックはチューニング大事っすからね。オレなんか多少違ってもいっちゃうけど、今は一人じゃないんで。
昔、タッカン(高崎さん)の家で二人でジャカジャカ弾いてた時にタッカンのお母ちゃんが来て
『景山君、あーたもね、ウチの晃と一緒にジャカジャカやってるとアホになるよ!』って言われました」
観客笑。
影山さん「そしたらタッカンが『やお母ちゃん、景やんは元からアホやから』って言ってましたね…‥」
観客笑。
影山さん「…‥まぁぶっちゃけオレもタッカンも宏幸もあんまり成績良くなかったっすからね」
観客笑。
宏幸。田中宏幸さん。LAZYのベーシストであり影山さん、高崎さんの幼馴染。2006年急性心不全のため逝去。
10:Little Wing/影山ヒロノブ 水谷美月
-MC-
水谷さんを迎えての一曲目はアニメ「スクラップド・プリンセス」よりJAM Projectが手がけたオープニングを
ソロアルバム「Cold Rain」でのセルフカバー版に近いアレンジで。影山さんが楽しそうに弾き語られる中、
水谷さんはヴァイオリンの他にコーラスやエッグシェーカーも担当される活躍ぶりでした。
・影山さん「やっぱりヴァイオリンって、ええ音やなぁ。胸キュンがいつも20%なら一気に70%くらいになりますよね。
あと美月ちゃんって歌も歌うからコーラスもしてくれるんすよ。オレ達の間で重宝してます」
水谷さん「ありがとうございます」
・ここで改めて調弦される影山さん。
水谷さん「いつも曲ごとに調弦されるんですか?」
影山さん「いや、するにはするんだけど…‥10曲に一回くらい」
観客笑。
11:星の降る丘/影山ヒロノブ 水谷美月
-MC-
続いては影山さんがプロデュースされた声優の野川さくらさんの三枚目のシングル「星の降る丘」をセルフカバー。
影山さんのピュアな歌いぶりと水谷さんのヴァイオリンの演奏はどこかファンタジックな心地になりました。
・アコギの演奏補助道具カポタスト、通称カポを付け改めて調弦される影山さん。
影山さん「これでキーを変えられるので自分で弾きやすい様に出来るんすけど、ヴァイオリンってそうもいかなくて。
全てのキーを全てのぉねー。ちゃんとぉ、こぉ、ね、やらはんねん」
水谷さん「運指ですね。運指(指の使い方。演奏する時にどの指と手のポジションを使うかの選択すること)」
影山さん「美月ちゃんはスケール(音階)とか覚えるんでしょ」
水谷さん「そうですね。指に覚えてもらう感じです」
影山さん「はぁ〜。ええなぁ。オレも言うてみたい」
観客笑。
影山さん「ウチの松尾(洋一さん。影山さんのバンドBROADWAYのギタリスト)もそうなんすよ。
松尾って『この曲、カポ使わへんの?』って聞くとわざと『え? 影さん、カポって何?』って聞いてくるんすよ」
観客笑。
影山さん「ヤナやつぅ。松尾みたいなジャズかじってる人ってカポの存在も認めないんすよ」
・ライブ本編の締めくくりは平和への思いを込めた曲を歌いたい。
影山さん「次の曲はボスニアの戦争を描いた映画を見た時に書いたんすけど、
それまで仲良く暮らしていたような隣の人が急に襲いかかってくるっていう内容でした。
政治家の人たちに望むのは、どんな事になっても戦争を起こすような事はしない政府がいいなと思っています」
12:Cold Rain/影山ヒロノブ 水谷美月
-MC-
13:Cry for the Earth/影山ヒロノブ 水谷美月
ソロアルバム「Cold Rain」より表題曲「Cold Rain」。水谷さんのヴァイオリンの音色が緊迫感を誘い、
影山さんの嘆くような歌声が会場内に響く光景はとてもシリアスな雰囲気でした。
2025年3月の「ソロアコギの旅」の会場を発表され、来年への思いをお話しされた後、
ラストはJAM Proectのアルバム「JAM Project BEST III JAM-ISM」に収録のオリジナル曲「Cry for the Earth」を
ソロアルバム「Cold Rain」のセルフカバー版に近い民族調のアレンジで。悲壮感漂う世界観に惹き込まれながら
「Cold Rain」とその兄弟曲とも言える「Cry for the Earth」を続けてご披露に影山さんの願いが垣間見れました。
-アンコール-
-MC-
観客から拍手を受けながら水谷さんと影山さんが退場されるとステージ上が暗くなり、
拍手がアンコールを表す手拍子に変わる中、しばらくすると再び影山さんが登場されました。
・この年に亡くなられたお父様のお話。
影山さん「まぁ、94歳やったし、後半ボケボケやったんですけど、長生きできてよかったなって思いますね。
でも最後の方に会いに行くと変な事ばっかいうんすよ。『浩宣ゥ、よかったなぁ紅白決まってぇ』」
観客笑。
影山さん「『おとうちゃぁん、それ絶対近所で言わんといてやぁ』」
観客笑。
影山さん「あとね。LAZYで最初の頃にかまやつひろしさんもカバーした『ロックンロール・フーチー・クー』っていう、
クラシックなロックの名曲をやってたんですけど、それをオヤジが覚えてて。
よくそんなの覚えてるなぁって。英語の曲っすよ。
で、なぜか『浩宣ゥ、お前が作った「ロックンロール・フーチー・クー」って曲、最高やなぁ』」
観客笑。
影山さん「『あれは後世に残る名曲やぁ』…‥もう残ってんねんけどね。しかもオレは作ってねえよって。
んまぁ、どちらもハッピー系のボケだったんでいいんすけどね。
オカンは90歳でまだ元気。どっこも悪くないんすよ。でもケータイでメールくれるんすけど、オールひらがな」
観客笑。
影山さん「変なところで『ひろのぶー』って伸びるんすよ」
観客笑。
・ピアノの前に移動されて準備をされる影山さん。
影山さん「一期一会ってあるじゃないっすか。人生は全て出会いのもとに成り立ってるわけで、突き詰めれば親子、兄弟も出会いっすよ。
たった一回出会った人とも意気投合したりして。最近この曲を歌うと感じるのは、出会いは偶然ではなく必然なんすよね。
『僕はあなたが幸せで輝き微笑むことを願います』『また会うまでハッピーでいてね』っていう願いの曲なんですね」
14:FOR EVER~/影山ヒロノブ
-MC-
アンコール一曲目はアニメ「DRAGON BALL Z」より「FOR EVER~」をピアノ弾き語りで。
原曲はどこかラブソングの様な印象でしたが、影山さんのご両親のお話や出会った方々とのお話を伺った後に聞くと、
歌詞の意味がまた違った趣に感じられ、年末ということも相まってしみじみと聞き入っていました。
・ピアノの前からステージ中央に移動され、アコギを携えてハープを装着された影山さん。
影山さん「美月ちゃんを見てると、楽器をホントに大事にしてるんすけど、一方オレは汗が付いても拭きもしない」
観客笑。
影山さん「2025年は楽器も大事にするぞー。でも、一番大事にするのは、ファンだよぉ」
観客拍手。
拍手を受けながら得意げな影山さんでしたが、動いた拍子にむちゃうマンの人形を一体落としてしまいました。
・影山さん「ここんとこ最後に歌ってるのは『Welcome Toto…』なんですけど、
50周年に向けてこの曲を含めたこれまでの曲のMVが作れたらなって思ってます。
歌もサウンドも取り直して、手作り感のあるMVになると思うんすけど、それも2025年の目標ですね」
15:Welcome Toto…/影山ヒロノブ
アンコールのラストは30周年記念アルバム「30years3ounce」より「Welcome Toto…」の一部歌詞を変更したライブ版。
影山さんが笑顔を浮かべながら優しく語りかけるように歌われると、どこか寂しげな印象もあってとても魅力的。
とても大好きな曲であり、個人的な思い入れもあってじっくりと噛み締めるように聞いていました。
閉演BGM:卒業アルバムの中の無傷な夢 ~返信~ (インストゥメンタル)
30周年記念アルバム「30years3ounce」より、野川さくらさんに楽曲提供した「卒業アルバムの中の無傷な夢」のアンサーソングである
「卒業アルバムの中の無傷な夢 ~返信~」のメロディがハーモニカで演奏されているインストゥメンタルが流れる中、
影山さんがご挨拶があり、お笑い芸人のダンディ坂野さんが退場される際の身振りを織り交ぜて観客を和ませながら退場され、
「影山ヒロノブ 2024年ソロアコギの旅 12月編」東京公演は終演となりました。
久しぶりに行く事ができた影山さんの「ソロアコギの旅」。
時節柄クリスマスや冬をモチーフにした楽曲やセンチメンタルな内容の曲も、水谷さんのヴァイオリンで一層魅力的に。
世界の状況への思いで本編を締めくくりつつ、アンコールでは身近な存在への歌を感謝と願いを込め歌われ、
年末らしさを感じるライブでした。
2025年は影山さんにとってデビュー48年目でアニメソングデビュー40周年でJAM Project結成25周年。
更なるご活躍を楽しみにしております。
補足
・影山さん「みんなが撮ってくれる写真もクオリティが上がってきてワタル(※影山さんのマネージャーさん)も喜んでます。
中には百枚以上送ってくれる人もいてぇ、こぉの人はオレの歌を聞いてんのかなぁってくらい大量に送ってくれるんすよ」
観客笑。
影山さん「そんなみんなが送ってくれたのをワタルが選んでくれるんで、採用されなくてもボクのせいじゃないですから」
観客笑。
・影山さん「去年のこの時期のソロアコギではドン・キホーテで買ったサンタクロースの格好をしたんすよ。
今年も見に行ったんですけど、1000円くらいのペラッペラのしかなくてェ、なんかイマイチだったんすよね。
でも、今日はボクの代わりにむちゃうマンがサンタクロースの格好で二人も来てくれました」
・コロナ禍に下北沢から吉祥寺までウォーキングをされていた影山さん。
影山さん「だいたい2時間くらいで吉祥寺に着くんすよ。その間に歌詞を覚えたり、新しいアイディアを閃いたり。
オススメは川沿いっすね。神田川と善福寺川のふた通りあるんで、どっちもいいんすけど
善福寺川の方はまるでヨーロッパの公園を歩いているみたいな感じなんすよね。
でも工事中が多くて。徒歩なのに車のように迂回させられるという……」
・「7th Heaven Festival」のお話。
影山さん「LAZYももちろんやるんすけどぉ、洋楽が多くてDeep Purpleとかやるんす。
今時Deep Purpleやれるライブなんてないっすからね。
そういうのが出来るものジョージ紫さん、オヤジのいる7th Heavenだからこそなんすよね」
・影山さん「タッカンは安定して高崎晃じゃないっすかぁ。小学生の同級生ながら『変わってんなぁ』って思ってました。
…‥あ、今日、配信してんねやぁ」
観客笑。
影山さん「んまぁ、本人も自覚してると思うけどタッカンは孤高の人っていうか、独特じゃないっすかぁ。
沖縄でマー君(LOUDNESSのベーシスト山下昌良さん)、タッカン、オレって
南田辺小学校の同級生がステージに揃ったんすよね」
観客笑。
影山さん「しかもマー君はオレがタッカンと知り合う前からの付き合いですからね。
大阪自然の会っていうボーイスカウトみたいなのの頃からですから。
ボクがアンデスグループの子供リーダー、マー君は副リーダーだったんす。マー君、いっつもそういう話をしてきます」
・よく間違えてしまうと話されたいた「Birthday eve」ですが、
奇しくもお話で触れていた二番のBメロの最後だけ若干歌詞に詰まってしまうというある種のミラクルが起こりました。
・水谷さんとのリハーサルをしっかりと行われた影山さん。
影山さん「やっぱりちゃんとしてる人と一緒に演るのって緊張しますね。
いつも遠藤君(正明さん)やきただに君(ひろしさん)とかいい加減なのと一緒じゃないすか。
『今のちょっと早いんちゃう?』ってなっても『まあええか』で済ましちゃいますからね」
・水谷さんは「Little Wing」では1番ではヴァイオリンを演奏をされながらコーラスや合いの手を担当され、
2番以降になるとヴァイオリンの演奏がメインになっていました。
・「FOR EVER~」はピアノアレンジ版の「FOR EVER~'96 ~PIANO NEW VERSION~」とも違うアレンジになっていました。
・2025年にデビュー48周年を迎える影山さん。
影山さん「こんだけ長く歌ってこれた事に感謝してるし、もうちょっとやりたい事、書きたい曲がたくさんあります。
まぁ、自分の人生でLAZYがあり、ソロでアニソンを歌って『CHA-LA HEAD-CHA-LA』や『聖闘士星矢』と出会い、
JAMで思ってもみなかった日本武道館でのライブも体験して、
世の中の人に認めてもらって、ラッキーだった事がたくさんあります。
これからは原点に返って、自分の音楽や作った曲でみんなにハッピーになってもらいたい。
その為に頑張って行きたいと思います」