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石原慎一 60th. Anniversary Year 2020-2021 「Full Circle → Re:born」第1弾
石原慎一 60th. Birth Day Live 夜の部
21.1.23 江古田Buddy

出演/石原慎一

演奏/AG.中村康彦 Pi.武永京子 Per.加藤直史 カラオケ



石原慎一さん。 
かつて東京ディズニーランドのイッツ・ア・スモールワールドにあったステージ「キッズ・オブ・ザ・キングダム」でデビュー。
その後アメリカへの遊学を経て歌手としてソロの他、コーラス、スタジオミュージシャンとして様々なレコーディングに参加。
これまでレコーディングに参加された楽曲は10000曲を越えているとの事。
80年代後半からアニメソングを歌われるようになり、特撮「重甲ビーファイター」や特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」を代表格に 
国内外の数々のアニメソング、特撮ソング、漫画のイメージアルバム等に参加されています。 
ライブでは歌声のパワフルさと颯爽としたパフォーマンスのしなやかさで観客を魅了されています。

また俳優としても千葉繁さん主宰の劇団「バーストマン」に参加以降、喜劇、ミュージカル、ストレートプレイなど
様々な舞台や映像作品に出演され、脚本、演出、翻訳なども手がけられています。
その他にも声優としてアニメや吹替に出演されたり、大学で講師をされていたり、
ライブ、イベント、韓流アーティスト、賃貸マンションに至るまで幅広いプロデュースをされています。
また、動画サイトYouTubeにおいて「中高年のYouTuber」をコンセプトに動画投稿を開始。
ほぼ毎日生配信を行われ、ご自身の持ち前のポジティブさとエネルギッシュさでその多才ぶりを発揮され続けております。

石原さんが2020年に節目となる還暦、60歳を迎えられました。おめでとうございます。
還暦記念として「石原慎一 60th. Anniversary Year 2020-2021 『Full Circle → Re:born』」を企画。
その第1弾として「石原慎一 60th. Birth Day Live」の開催が発表。
ご自身のお誕生日である2020年5月26日にほど近い23日に昼夜の二公演づつ開催予定でしたが、
おりしも当時は世界規模で新型コロナウイルスが猛威を振るっており、
日本政府は感染拡大を防ぐために4月上旬に非常事態宣言発令。
それを受けライブは2021年の1月に延期が発表されました。

しかし2021年になっても感染はなかなか収束せず、1月上旬に東京都を含む一都三県に緊急事態宣言が再発令。
すぐに政府・東京都が定めるガイドラインに従い、感染予防を徹底して開催する旨が発表されました。
更に感染対策を徹底するため、収容人数を減らし、座席も変更、当日券の発売やCD、グッズ物販の取りやめ、
夜の部の開演を19時から18時に早め、20時には完全終演するなどの旨がアナウンスされていました。
更にライブの模様はYouTubeで限定配信という形でライブ配信およびアーカイブ配信が設けられた他、
チケットは購入したものの、不安があり不参加を決めた観客には特典を郵送するなど、
会場に行く事が出来ないファンへ向けても厚い対応がとられていました。
昼の部、夜の部の中から、今回は夜の部のレポートです。

会場は東京都練馬区にある江古田Buddy。
観客は検温と手のアルコール消毒をしてから会場内に入場。
客席は従来の収容人数の40%程度での開催という事でかなりゆとりがあり、
最前列のS席に座る観客はマスクに加えフェイスガードの着用が推奨されていました。
ステージ上は中央にマイクスタンドがあるほか、ピアノやパーカッション、ギターと
演奏陣の楽器がそれぞれのブースにセッティングされていました。
更に中央の床付近には配信用のカメラが設置されていました。

-MC-

開演時間が少し過ぎた頃に俳優、歌手、タレントとしても活動しながら
石原さんのイケメンマネージャー通称"イケマネ"としてマネージャーを務められ、
"タレントマネージャー"を自称されている成田雅嗣さんがご登場。
開催にあたっての諸注意や観客とライブ前の準備運動として拍手の練習をされました。

しばらくすると客席がゆっくりと暗くなっていき、
いよいよ「石原慎一 60th. Birth Day Live」夜の部開演です。

01:時の中を走りぬけて (1C)
~スカイ・ハイ・ヒーロー (1C)
~ダイナの赤い輝きに (1.5C)/石原慎一
-MC-


昼の部とは変わって白を基調にしたお衣装とデコレーションされた白いマスク姿の石原さんがご登場。
歌われたのはこちらも昼の部から変わってアニメ「ウルトラマンUSA」エンディングとイメージソング。
石原さんはマスクをされながらシリアスな「時の中を~」を颯爽と、リズミカルな「スカイ・ハイ~」はクールに、
さらに続く特撮「ウルトラマンダイナ」挿入歌はアニソンらしくヒロイックに歌い分けられていました。

02:Wake up justice (1C)
~両手で抱きしめたい (1C)
~戦え!! メガヘラクレス (1C)
~黒き十字架BLACK BEET. (2C)/石原慎一
-MC-
03:重甲ビーファイター/石原慎一
-MC-


特撮「重甲ビーファイター」と特撮「ビーファイターカブト」から石原さんの歌われた挿入歌のメドレー。
「ビーファイターカブト」からはアクション曲と雄大なバラードという対照的な2曲ながら、
作詞:阿木燿子さん、作曲:宇崎竜童さん、編曲:川村栄二さん、そして歌は石原慎一さんと、
同じクリエイター陣で作られた挿入歌「Wake up justice」と「両手で抱きしめたい」。
そして「重甲ビーファイター」からは頼もしいスーパービートマシン・メガヘラクレスのテーマと
ブルービートのライバル・ブラックビートのテーマというこちらも対照的な2曲。
それぞれの曲達の個性を豊かに歌われた石原さんは、先年に「重甲ビーファイター」放送開始から
25周の年月日が経った感慨をお話しされ、オープニングへ。
昼の部を経たからか、昼の部よりもさらに歌声が力を増したように感じました。

・石原さん「改めて主題歌はエネルギーを使いますね。昨年声帯ポリープを手術してから
     こういう喉を使う曲は今日までセーブしていてリハーサルでもこの曲は歌わなかったんですよ。
     本番で歌ってみるとやっぱり大変ですが、喉もなかなかいい感じに戻ってきていますよ」

・ここで石原さんがピアノ演奏に武永京子さんを招き入れようとした所、
武永さんを呼びこむ前にもう一曲歌う予定との事であわてて訂正されていました。

・今回のライブチケットはクラウドファンディング「CAMPFIRE」を使用したもので、
通常のものに加え、Tシャツやタオル等のライブグッズ付きのものやお礼動画付きのもの、
メイキングDVDつきのもの、若者向けのリーズナブルなもの、リハーサル見学権付きのもの、
スタッフとして参加できるもの等、多種多様なものが用意されていました。
・その中でオリジナルでもカバーでも好きな曲を石原さんにリクエストできる権利付きチケットがあり、
続いてはそのリクエストのコーナー。

04:虚空の翼/石原慎一
-MC-
05:孤独のカケラ/石原慎一
-MC-
06:めぐり逢えてよかった/石原慎一
-MC-


リクエストコーナー1曲目は、アニメ「宇宙の騎士テッカマンブレード」より初披露の「虚空の翼」。
ライブでギター演奏を務められている中村さんお手製のカラオケはギターが際立つ素晴らしい出来で、
石原さんも失念していたと思えないくらい鮮やかに歌われていました。
改めてピアノ演奏に武永京子さんを招き入れて続いては2曲目のリクエストは
アンジェラ・アキさんが歌われたドラマ「孤独の賭け~愛しき人よ~」主題歌「孤独のカケラ」。
ここからは武永さんのピアノのみの演奏だけに、石原さんの歌声の深みがとても際立っていました。
リクエストコーナーはスターダストレビューさんが歌われた「めぐり逢えてよかった」。
ゲーム「ときめきメモリアル Girl's Side 2nd Kiss」のエンディングでもあります。
やわらかくどこかせつない石原さんの歌声は、オリジナルの根本要さんのハスキーさとはまた違ってとても魅力的でした。
個人的に好きな曲で今回聞けるとは思ってもみなかったので、選曲に驚くと同時にとても嬉しかったです。

07:ヴィレッジから -15th.street-/石原慎一
-MC-
08:愛しているよ/石原慎一
-MC-


前半を締めくくるのは石原さんのファーストアルバム「VOICE CONSCIOUS」から、
石原さんご自身が作詞と作曲を手がけられた2曲を竹名さんのピアノ演奏で披露。
石原さんは換気休憩直前ということで、それまでつけられていたマスクを外されて歌唱。
アニメや特撮の歌を歌われる時とは一味違った表情でのびやかに歌われている印象でした。

~休憩~
-MC-


武永さんに続いて石原さんも観客に拍手で見送られ、ここからは5分ほどの休憩時間。
途中でマネージャーの成田さんが登場され、ライブ配信アーカイブなどのご案内をされていました。
休憩時間が終わる頃になるとギターの"ジミー"中村康彦さんとパーカッションを担当される加藤直史さんがご登場。
それぞれのブースで準備をされる中、マスクも衣装も替えられた石原さんが登場されゆっくりと後半がスタートしました。

09:地球孝行/石原慎一
-MC-


後半は特撮「重甲ビーファイター」エンディングのアコースティックアレンジバージョンからスタート。
アコースティックならではのシンプルさが石原さんの歌声を一層際立たせ、原曲とはまた違った魅力でした。

・改めて"ジミー"中村さんと加藤さんをご紹介。石原さん曰く「がらっと男臭い感じになりましたね」
・観客が声援を送れない分、石原さんと中村さんに声援を送る加藤さん。
・本来加藤さんはドラムを演奏されているのですが、この状況下で演奏も最小限の人数に絞る中で
ステージとしてより効果的な演奏を目指すべく、今回はパーカッションを担当されたそうです。

10:NAKED LOVE/石原慎一
-MC-
11:RHAPSODY IN THE RAIN/石原慎一
-MC-
12:BYE-BYE LOVE CRUISING/石原慎一
-MC-


ここからは石原さんが発表されたオリジナルアルバムの楽曲をアコースティックで。
まずはファーストアルバム「VOICE CONSCIOUS」から大人の雰囲気漂う「NAKED LOVE」。
アダルトな歌声で身をかがめてカメラへアピールされる石原さんはとても艶っぽかったです。
ここで、昼の部と夜の部の合間に急遽セッションに加わる事になったという武永さんを再び招き、
セカンドアルバム「POSITIVE GROOVER」より「RHAPSODY IN THE RAIN」を夜の部だけのセッションで。
ピアノが加わった事で一層ムード倍増。間奏の石原さんのスキャットと武永さんのピアノのやりあいは圧巻でした。
武永さんが見送られ、コーナーのラストは同じくセカンドアルバム「POSITIVE GROOVER」より「BYE-BYE LOVE CRUISING」。
序盤の軽快なノリと石原さんの低音が曲の盛り上がりでガラリと伸びやかに変わっていくのは臨場感抜群でした。

・中村さんと加藤さんが拍手で見送られ、石原さんお一人に。
・石原さん「次の曲は今年20周年。主演の賀集利樹君はこの前お誕生日だったんですよね。おめでとうございます」

13:仮面ライダーAGITO/石原慎一
-MC-


ここからはカラオケに戻って特撮「仮面ライダーアギト」より初代オープニング。
石原さんはステップや身振りを交えつつ、マイクスタンドによりかかって歌われるパフォーマンスも披露されました。

・石原さん「やっぱり主題歌ってパワーを使いますね。さっきの『重甲ビーファイター』も歌ってて
     『あれ、こんなにしんどかったかな?』って思いましたからね。やっぱり主題歌だわ」

14:超巨大ロボ!! グランドライナー (1C)
~FASTEST & GREATEST (1C)
~Go! ファイブ Go! ファイト (1C)
~流星合体!! ビクトリーマーズ (1C)/石原慎一
-MC-
15:救急戦隊ゴーゴーファイブ/石原慎一
-MC-


ラストブロックは特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」特集。
2019年に開催された「救急戦隊ゴーゴーファイブ」20周年記念イベント
「20TH 救急戦隊ゴーゴーファイブ 出場! 巽ブラザーズ!!」に石原さんが出演された際に披露されたという
特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」挿入歌メドレーを再演。
まずは連結合体グランドライナーを歌った「超巨大ロボ!! グランドライナー」から、
マックスシステムを歌った「FASTEST & GREATEST」。石原さんの「連結合体!!」「特急武装!!」のシャウトは痛快。
続くアクション曲「Go! ファイブ Go! ファイト」では序盤のスピーディーさとサビの晴れやさ、
流星合体ビクトリーマーズのテーマ「流星合体!! ビクトリーマーズ」は雄大で雄々しさたっぷりにと
石原さんの多彩な歌いぶりをメドレーでたっぷり味わう事が出来ました。
「歌はかなり肉体労働だと知った」とお話をされ、特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」オープニング。
いよいよラストという事で、石原さんはそれまで着用されていたマスクを外して歌われ、
文字通り枷が外れ、シャープでダイナミックな歌声を颯爽としたパフォーマンスを存分に披露されていました。

・再び中村さんがギターを携えてステージに登場され、ご自身のブースでスタンバイ。
・石原さん「皆さん、あまり知られていないb・m・bっていう梶原君とのユニットの曲なんですけど、
     僕がこの曲を作った時にちょっと凝りすぎちゃったかなと思ったんですけど、採用してもらえました。
     この曲は今回のライブのテーマにしたいと思いました。この曲を今年、来年へ向けての希望を託して、
     一日も早く、当たり前に歌が歌えるように願いを込めて歌わせてもらいます」

16:この地球の下で/石原慎一

ラストは梶原聡さんとのユニットb・m・bのアルバム「b・m・b (a boy meets a boy)」より「この地球(ほし)の下で」。
中村さんのアコースティックギター一本の演奏ならではの素朴さがとても味わい深く、
石原さんも歌詞をたっぷりと噛みしめながらのびやかに歌われている様子でじっくりと聞き入っていました。

・拍手の中、石原さんと中村さんがご退場。
・マネージャーの成田さんが登場、そして再度石原さんが登場され、ここからフォトセッションへ。
20時完全撤収という事で短い時間ながら、石原さんはマイクを持たれて歌っている雰囲気を再現されたり、
歌詞忘れた時にマイクのせいにするポーズをされたりと、ユーモアを交えて観客を和ませていました。

石原さんが拍手で見送られた後、マネージャーの成田さんによるアナウンスがあり、
「石原慎一 60th. Anniversary Year 2020-2021 『Full Circle → Re:born』の第1弾
「石原慎一 60th. Birth Day Live」夜の部は終演となりました。

2020年5月の開催を延期してから8ヶ月、いよいよ開催となった矢先に再度の非常事態宣言発令と
次々と壁が立ちはだかる中、感染対策を徹底し、収容人数を大幅に減らし、
ライブ配信も行いながら開催された石原さんの還暦記念ライブの最終公演となる夜の部。

東京都が定めるガイドラインに従い、20時に完全に観客を退場させなくてはいけないという事で
昼の部と比べると曲が入れ替わった他、時間も約30分ほど短め。
石原さんも曲と曲の間のトークもほとんどなく、曲紹介のみでお話も少なめでしたが、
そんな時間がタイトだったからこそ、アニメ、特撮、オリジナルのそれぞれの個性が際立っていました。
観客からのリクエストも興味深い楽曲ばかりで、ここだけでしか聞けないプレミアムさを感じ
様々な歌を歌われてきた石原さんのキャリアと底力が凝縮された様な印象でした。
石原さんTHE還暦おめでとうございます。


補足

・会場には宮内タカユキさんから贈られたお祝いの花束が飾られていました。

・今回のライブはメインビジュアルとしてポスターやチラシ
石原さんお召し物を翻してポーズをとられている全身写真が使用されていましたが、
5月の開催延期後は石原さんがマスクをされ右斜め上を向かれている顔写真も使用。
2パターンの写真がメインビジュアルとして使用されていました。

・会場の入口前には前途の2種類の写真を用いた今回のライブのサイン入りポスターや
石原さんの60周年記念Tシャツ、タオルが展示されていました。

・観客には特典として前途の2種類の写真を用いたクリアファイルとポストカードが配布。

・期せずして序盤の選曲は昼の部はキングレコード系、夜の部はコロムビアレコード系。

・石原さん「今日はこういう事態下ですが、8ヶ月延期してますからね一度歌っておかないと。
     皆さんもせっかくチケットを手放さず待っていてくださっていますからね。
     いつかこのうざったいマスクを取って歌える日が来るといいですね」

・今回初披露となった「虚空の翼」。
石原さん「恥ずかしながら憶えてなかったんですが、聞いてみたら確かに僕の声だったんですよ」
観客笑。
当時はレコーディングの時にトラックダウンを別にしなければいけない関係から、
カラオケをもらう習慣が無く、石原さんの手元にカラオケが無かったため、
当初は中村さんの生ギターの演奏で歌おうとしたものの、中村さんが一念でカラオケを制作されたとか。
石原さん「ありがとうございます。今後も使わせていただきます」

・石原さん「スタレビはね、僕の友達もサポートで参加しているんですよ」

・石原さん「この前、タカさんがライブを生配信してましたね」
※1月11日に高取ヒデアキさん率いるバンドZ旗のみなさんが無観客ライブを生配信されていました。
石原さん「あの時もファーストアルバムの曲をメインにやられたそうですが、
     僕もファーストアルバムの曲を多く選びました。みんなそんな気分なんでしょうね」

・石原さん「そうなんですよ。僕、94歳までYouTuberやることに決めたんで。最年長記録作りますよ」

・石原さん「声帯ポリープの手術をして、その前後は歌う事が出来なかったんですが、改めて歌いはじめると
     歌ってこんな感じだろうと思っていた事を、気が付かずにコントロールしていたんだと感じますね」

・本ライブのアーカイブ配信では石原さんのご子息、通称"アシスタントジュニア"さんによる
オリジナルのオープニング映像や石原さんによる楽曲解説、中村さんへのインタビューなど
単純にライブをアーカイブとして配信するのではなく、おまけも盛り込まれた凝った作りになっていました。

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