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スーパー戦隊"魂" 2020 ~20世紀編~
20.11.1 Zepp Tokyo

出演/ささきいさお MoJo 串田アキラ 宮内タカユキ
   嶋大輔 New Jack拓郎 速水けんたろう 石原慎一 (主題歌発表順)

司会/ショッカーO野

コーラス/アップルパイ(平山佳代子 杉山小絵子) ザ☆カインズ(貴日ワタリ 常見弘士 斉藤淳一)
演奏/Super Rescue BAND(G.&Ag.鍋嶋圭一 Ba&Key.吉岡満則 Dr.岩田"GUNTA"康彦 Key.松原ひろし)
   Z旗horns(Tr.Akuzawa Tr.KENITO Tb.Ozaki Sax.Chouemon) G.岩崎貴文




スーパー戦隊シリーズ。
色鮮やかな戦士達が力を合わせ、地球の平和を守る為に巨大な敵に立ち向かう姿を描いた群像劇は、
シリーズが続いていく中で巨大ロボットや追加戦士などの要素が加わり、様々な進化を続け、
ウルトラマンや仮面ライダー等と共に日本の特撮ヒーロー作品を代表するシリーズとして
国内はもちろん、海外でも多くの人々に愛されています。
そんなスーパー戦隊シリーズは2020年で誕生から45周年を迎えました。おめでとうございます。

45年にわたるスーパー戦隊シリーズの歴史を彩ってきた楽曲を楽しむ事が出来るのが
ライブシリーズ「スーパー戦隊"魂"(スピリッツ)」、通称"SSS"です。

ロボット作品に特化した「スーパーロボット魂」、特撮ヒーローに特化した「スーパーヒーロー魂」、
女性歌手のみで構成される「アニソン女子部」オールジャンルの「スーパーアニソン魂」の流れを組み
2004年に旗揚げされた本ライブ。座長であるささきいさおさんを筆頭に、
スーパー戦隊シリーズの楽曲を歌唱された数多くの歌手の方々が一堂に集まり、
オープニングとエンディングはもちろん、挿入歌も網羅し、一公演で曲数30曲以上、
時間にして三時間を越えるという大ボリュームで味わう事が出来ます。

近年は東京公演は二日間にわたって開催。内容は二日とも異なったものになっており、
作品の年代別に「21世紀編」、「20世紀編」等で出演者を区分される時もあれば、 
年代別をベースにしつつ、特段区分はせずに開催される時もあります。
2020年は前者の「21世紀編」、「20世紀編」として開催されました。

今回はスーパー戦隊シリーズが産声を上げ、シリーズの基盤を作ってきた
20世紀のシリーズ楽曲を聞く事が出来る「20世紀編」のレポートです。


例年なら東京公演は前途の様に二日間二公演、大阪公演一公演で構成されるのですが、
当節は春先より新型コロナウイルスが世界規模で猛威を振るっている影響で
2020年は大阪公演は開催されず、東京公演のみの開催となりました。

本公演に先んじて8月に開催された「スーパーロボット魂2020"春の陣"」と同じく、
政府および東京都のガイドラインを規範に、感染拡大防止策のもとで開催。

会場キャパシティの100%で観客を動員する事は出来ない為、
座席数も限られ、チケットは一人につき一枚だけ購入可能になっておりました。
更に夏の「スーパーロボット魂2020"春の陣" 2DAYS 振替公演」では
チケットぴあによるライブ配信サービスPIA LIVE STREAMによるライブ動画配信が行われましたが、
今回は動画配信プラットフォーム「J-stream」を使用し公演の様子を
インターネットのストリーミングと終演後57時間期間限定でアーカイブ配信も行われました。

今回はライブ配信が行われていた為、普段のレポートとは若干趣を変え、
実際に会場に足を運んで見てきた事を中心にしたレポートになっております。
予めご理解ご了承いただけましたら幸いです。



会場は「スーパー戦隊"魂"」を長く開催している東京お台場にあるZepp Tokyo。
ライブ開催にあたってはロードマップを規範として感染対策が行われ、
我々が確認できただけでも以下対応がされておりました。

●入場までの流れ
・観客は事前にバースデーソングのウェブサイト内にある問診票を印刷。
 記載されてる来場にあたっての注意事項を読み、氏名、連絡先、健康状態、チケット番号の記入を義務付け。
・会場前の待機場所には問診票を事前に印刷、記入できなかった観客用のブースが設けられていました。
・会場内外に限らずコインロッカーは使用禁止、荷物の預かりも行われませんでした。
・整列時、待機時には適正な距離を保つことが出来る様に地面に一定間隔で目印が設けられていました。

●入場後の会場内の様子
・入場時はまず靴の裏を除菌マットを用いて消毒、続いて検温が行われ、問診票を提出し、スタッフさんが内容を確認。
 その後スタッフさんにチケットを確認してもらい、半券は観客が自分でもいで専用の箱に入れ、ドリンクコインを交換し、
 最後に両手を消毒してもらってはじめて入場することが出来るという徹底ぶりでした。
・例年設けられていた1ドリンク制が前回の「スーパーロボット魂2020"春の陣"」では中止されていましたが、
 今回から1ドリンク制が改めて復活。ドリンク代とドリンク交換用コインの交換は観客各自が行い、
 カウンターに置かれた缶やボトルの中から、観客が自分で交換する段取りになっておりました。
・Tシャツ等のライブグッズや出演者のCD等のグッズ販売は行われませんでした。
・出演者へのプレゼントや手紙などを入れるボックスなども設けられず、受付もされていませんでした。
・ロビーと会場内の扉は常に開いており、換気を徹底している為か、空調も風を感じる程の強さ。
・トイレの出入口にはアルコール消毒スプレーが設置され、観客が気軽に使用可能。
・トイレ前には待機列用に適正な距離を保つことが出来る用に床に一定間隔で目印が設けられていました。
・客席は通常のパイプ椅子の並びを左右前後に一席ずつ間隔を開けて使用。使用できない座席にはその旨の張り紙。
 席の間隔は前の列の観客と重ならない様にずれて開けられており、感染予防と見やすさを考慮したものに。

●開演まで
・今夏の「スーパーロボット魂2020"春の陣"」では観客の高揚感を抑える為か
 BGMは穏やかなクラシックでしたが、今回は主にイギリスのロックバンド・オアシスの楽曲に変更。
 激しい楽曲ではなく、高揚感を抑えつつ、激しくなりすぎないほどよく穏やかな曲調のものが流れていました。

・開演約15分前になるとアナウンスが。当時の状況の中、来場した観客への感謝と共に、
 感染予防の為、マスク着用の徹底、歓声や大声は控え、拍手での応援にする事、水分補給時の会話や
 立ち上がっての鑑賞を控え、終始着座での鑑賞、終演後は密集を避ける為に規制退場をする旨がお願いされていました。
・上記のアナウンスが客席に流れている時は観客は私語を謹んで聞き入っていました。
・開演までの間はBGMが流れているものの、観客同士の会話は少なく静かな印象でした。

上記以外にも出演者の楽屋やバックヤードでも様々な所で対応がなされていると思われ、
今回の様な状況の中でもライブを実現させようという思いの程が随所に伺えました。

ステージ後方に設けられたZ旗ホーン隊、コーラスブースも一人一人の間にアクリル板が設置されていたほか、
コーラスのそれぞれのマイクには飛沫防止用に透明な円形のガードが付属しておりました。
コーラスブースの前には演奏陣のブースがそれぞれ設置。
壁面中央には今回のライブロゴ「SSS 2020 SUPER SENTAI SPIRITS」の幕が掲げられていました。
ステージのすぐ前には撮影用のカメラが使用するレーンが床に設置されており、カメラが移動するため、
観客は最前列でもステージとはかなり距離が保たれているようになっていました。

 

-MC-

そろそろ開演時間という頃合いになると
「本日はZepp Tokyoにご来場いただき誠にありがとうございます。
 よいこのお友達、大変ながらくお待たせいたしました。スーパー戦隊"魂"、はじまります!」
というアナウンスがあり、そのまま声の主である司会のショッカーO野さんが駆け足でご登場。

・ショッカーさん「ひゃーっぴゃぁっ。ハイッどーもー! こんなんでましたけどー!
         ごーめんねみんなずいぶんまたせちゃってぇ、まずはー元気な声でご挨拶……ができません」
 バンドとコーラスの皆さんも登場され、各々準備をはじめられている中、ショッカーさんは
 現東京ドームシティGロッソの前身、旧後楽園ゆうえんちの野外劇場およびスカイシアターにおける
 ヒーローショーの名物司会者の"ヒロちゃん"こと、故・なりた洋さんを彷彿とさせる
 ハイトーンで流れるように進行されていきました。
・ショッカーさん「できませんがー、いつものみんなとの合言葉、これを違うパターンでやってみましょうね。
         ボクがー『スーパー戦隊』っていったらぁ、みんなは『スピリィーッツ』っていう声に合わせて
        手だけやってほしいと思います。わかりましたかー?」
 観客拍手。
 ショッカーさん「あーもおっとおーきな拍手でーわーったかー?」
 観客拍手。

・今回、飛沫防止の為、観客は声が出せないので拍手で意思表示。
 ショッカーさん「練習してみましょう。みなさんスーパー戦隊は好きですかー?」
 観客拍手。
 ショッカーさん「スーパー戦隊シリーズ大好きですかー?」
 観客拍手。
 ショッカーさん「いつも応援してくれてますかー?」
 観客拍手。
 ショッカーさん「今朝もニチアサ見てきましたかー?」
 観客拍手せず。
 ショッカーさん「…………今日はやってないよね。今日は駅伝やってましたから」
※日曜日の朝に放送されるプリキュアシリーズ、仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズからなる
 通称「ニチアサ」ですが、当日は「第52回全日本大学駅伝対校選手権大会」の為、お休みでした。
 ショッカーさん「お休みでしたからその分のね、キラメンタルも気力全開で、
        なんならバイオ粒子もすべてたっぷりチャージしていってください」
・ここでショッカーさんが改めて上演中の諸注意をアナウンス。
・ショッカーさん「ルールさえ守れば恐れるものはありません。今までそれで乗り越えてきましたからね」

・ショッカーさん「さぁ本日は20世紀編。レジェンドの方々続々と駆けつけてくださいますが、
        トップはやはり我らがささきいさおさんにご登場いただきましょう!!」
 観客拍手。
 ショッカーさん「J・A・K・Q!! 我ら、ジャッカー電撃隊ッ!!!!」

01:ジャッカー電撃隊/ささきいさお
-MC-
02:いつか、花は咲くだろう/ささきいさお 


力強い前奏の中、いさおさんが登場され「ジャッカー電撃隊」よりオープニングからスタート。
歓声が無い分、いさおさんとカインズの皆さん四人の歌声をじっくりと聞く事が出来ました。
いさおさんはこの日が今年初ステージというお話や、今、我慢していればいつかはきっと花が咲くだろうとお話をされ
同じく「ジャッカー電撃隊」よりエンディングを、渋みの効いた歌声で哀愁たっぷりに披露されました。

・いさおさんを見送られながらショッカーさんがご登場。
・いさおさんにお会いしたくて夢にまで見たショッカーさん。
 リハーサルでいさおさんの顔を見て泣きそうになられたそうです。

03:バトルフィーバーJ-オルタネートバージョン-/MoJo
-MC-
04:勇者が行く/MoJo
05:太陽戦隊サンバルカン/串田アキラ
-MC-
06:1たす2たすサンバルカン/串田アキラ
-MC-


続いてはMoJoさんがエネルギッシュに登場され「バトルフィーバーJ」よりオープニング。
間奏ではバトルジャパンのシャツを身にまとってショッカーさんが登場され、名乗りをご披露。
観客が声を出せなくてもサビ部分の振り付けの一体感は変わらず、歌詞も相まってグッとくるものがありました。
次の曲は貴日さんが一緒に歌ってくれるというお話をされ、「バトルフィーバーJ」よりエンディング。
MoJoさんはシリアスに歌われつつ、貴日さんに目配せをされて歌われる様子は、まさに鋼鉄のスクラムでした。
続いては串田アキラさんのご登場で、「太陽戦隊サンバルカン」よりオープニング。
からりとした爽やかさたっぷりに串田さんが歌われる中、間奏ではショッカーさんが名乗りをご披露。
串田さんは「もっともっと強くなろうぜ君たちも」と歌詞を交えてお話をされ、同じく「サンバルカン」より二代目エンディングへ。
軽快なノリの中で観客が数字を交えた手振りで合いの手を入れている光景は、とても楽しげでした。

・串田さんを見送られながらショッカーさんがご登場。
・「サンバルカン」の頃は現役でやってたショッカーさん。

06:オーレ! オーレンジャー/速水けんたろう
-MC-
07:緊急発進!!オーレンジャー/速水けんたろう
-MC-
08:虹色クリスタルスカイ/速水けんたろう
-MC-


続いては速水けんたろうさんのご登場で「超力戦隊オーレンジャー」よりオープニング。
速水さんは4月に新型コロナウイルスに罹患されましたが、その後無事に回復。
今回のステージは以前と変わらない頼もしい歌声を披露され、ショッカーさんも名乗りで華を添えられました。
速水さんは東京公演には2年ぶりの参加というお話や、多方面に心配をかけてしまった事をお話され、
続いて「オーレンジャー」よりエンディング。久し振りに聞く事が出来て嬉しうございました。
更にもう一曲、最終回「愛の勇者たち」のエンディング「虹色クリスタルスカイ」をご披露。
晴れやかな速水さんの歌声に合わせ、観客もコーラスの皆さんも一緒に「オーレ!!」ポーズ。

・速水さんを見られながらショッカーさんがご登場。
・ショッカーさん「続いては、普段の言動は破天荒なイメージですが、二面性のある男です。
        実は今回のネット配信のプロデューサーでもあるんです。
        今回もきっとやらかしてくれるでしょう。New Jack 拓郎さんのご登場です」
 観客拍手。
 ショッカーさん「天に輝く五つ星!! 五星戦隊ッダイレンジャァアアア」

09:五星戦隊ダイレンジャー/New Jack 拓郎
-MC-
10:俺たち無敵さ!! ダイレンジャー/New Jack 拓郎
-MC-


「五星戦隊ダイレンジャー」オープニングの前奏が流れる中、
「お前らはよォ心の声で叫ぼうぜ。オレが変わりに叫ぶから。待たせたなァアア!! New Jack 拓郎だァアア!!」
と観客に投げ掛けながら、今回のライブ配信一番の尽力者ともいえる拓郎さんがご登場。観客も拍手で応えます。
拓郎さんの情熱的な歌唱に、ショッカーさんもキバレンジャーを含めた6人の名乗りをご披露。
曲が終わると今回の配信に尽力された拓郎さんへ、観客から鳴りやまない拍手が送られ、とても感極まったご様子でしたが
照れ隠しにモノマネを披露されたり、今回最年少というお話やコーラスの皆さんをいじったりされました。
続く「ダイレンジャー」エンディングでは観客を「心で叫ぶんだぜェェッ!」と扇動し、気力たっぷりに歌われました。

・拓郎さんと入れ替わりにショッカーさんがご登場。
・ショッカーさん「人の命は地球の未来!! 燃えるレスキュー魂!! 救急戦隊ッゴーッゴーッファイ!! 出場!!」

11:救急戦隊ゴーゴーファイブ/石原慎一
-MC-
12:FASTEST & GREATEST/石原慎一


ショッカーさんの口上を受け、石原慎一さんが登場され、「救急戦隊ゴーゴーファイブ」オープニングを披露。
バンドメンバーに目配せをされながら、持ち前のスマートなパフォーマンスで力強く歌われる石原さんの姿と
一番、二番、最後のサビ終わりの「急げ救急戦隊ゴーゴーファイブ」の部分では
照明が巽兄妹が着用しているジャケットの色であるオレンジ色になったのも印象的でした。
トークでは中高年向けのYouTuberを目指しているというお話や、近々で声帯ポリープを手術されるというお話をされ、
前半のラストソングとして「今日みなさんにお届けする挿入歌は……」と
マックスシステムを歌った「FASTEST & GREATES」を鬼気迫る迫力でご披露されました。

~休憩~
-MC-



休憩時間中もBGMとしてオアシスの楽曲が流れ、観客同士の会話も少なく静か。
ロビーへつながる扉も全部開けられていた他、入場口となる扉も開けられており、徹底した換気が行われていました。

・まもなく休憩時間が終了する旨がアナウンスされ、しばらくするとショッカーさんがご登場。
・ショッカーさん曰く休憩時間中、「20世紀編」だけにアニメ「宇宙戦艦ヤマト」に登場する
 コスモクリーナーDでステージ上をキレイに。

13:超電子バイオマン/宮内タカユキ
-MC-
14:バイオミック・ソルジャー/宮内タカユキ
15:科学戦隊ダイナマン/MoJo
-MC-
16:夢をかなえてダイナマン/MoJo
-MC-


後半トップは宮内タカユキさんのご登場で、「超電子バイオマン」よりオープニングからスタート。
「今年は色々あったけどお互いに頑張ろうね」とお話され、「バイオマン」のエンディングを披露されました。
小脳梗塞発症の後遺症と戦われている宮内さんですが、今回は声量の大きさが増していた様に思え、
足取りにもこれまでより以上に軽快さが増した様に見え、一歩一歩回復へ前進されている事が伺えました。
宮内さんと入れ替わりに再びMoJoさんが登場され、「科学戦隊ダイナマン」よりオープニング。
ショッカーさんの名乗りの披露や、二番終わりの間奏でギターのナベさんをピックアップする等は変わらずに
ライブでは観客との掛け合いになる「必殺! (必殺!) スーパー! (スーパー!)」は、カインズの皆さんと。
宮内さんの回復ぶりを喜ばれ、一つ一つ夢をかなえて行こうとお話をされ、「ダイナマン」エンディングを歌われました。

・MoJoさんを送り出してショッカーさんがご登場。
・ショッカーさん「続いては今やテレビで話題のあの方の登場です!」
 ※当時パーソナルトレーニングジムRIZAPのCMや広告に嶋大輔さんがご登場。
 15キロの減量に成功したことが話題になっていました。
 ショッカーさん「天宮勇介おにいさんこと、嶋大輔さんのご登場で、まずはエンディングから!」

17:あしたに生きるぜ!/嶋大輔
-MC-
18:超獣戦隊ライブマン/嶋大輔 ナレーション:ショッカーO野
-MC-


「超獣戦隊ライブマン」で天宮勇介役で主演された嶋さんが登場され、まずはエンディングを披露。
軽快に身体を左右に揺らしながら、時折パワフルながなり声を交えつつ、とても楽しそうに歌われていました。
MCでは今回出演できなかった佐藤健太さんのお話や、MoJoさんのお話をされました。そして静かにショッカーさんが登場され、
冒頭ナレーションを披露された後、嶋さんとのタイトルコールから「ライブマン」よりオープニング。
この曲の嶋さんもとても楽しそうに歌われていたのが印象的。ショッカーさんも名乗りで華を添えられました。
今回観客の「どっかーん(※)」は発声が出来ない分、手振りで大いに爆発しておりました。

※「超獣戦隊ライブマン」の原曲にはサビの「超獣戦隊」と「ライブマン」の間に爆発音が入りますが、
この曲を別レーベルでカバーされているMoJoさんのソロライブでファン有志がその音を
タイミングに合わせて両手を上げて「どっかーん」という合いの手で表現。
2012年の「スーパー戦隊"魂"VI 2012」のアコギコーナーで「超獣戦隊ライブマン」が披露された際に
ショッカーさんの扇動で行われたものの、オリジナル歌手である嶋さんが参加されてからは控えられていました。
しかし2017年の「スーパー戦隊"魂"XI 2017 大阪」において 嶋さんの寛大な承諾を受け、
オリジナルの嶋さんが歌われる際も「どっかーん」の合いの手が解禁。嶋さんも気に入りられたご様子でした。

19:若さはプラズマ/串田アキラ
20:大戦隊ゴーグルV -オルタネートヴァージョン-/MoJo
-MC-
21:ストップ・ザ・バトル/MoJo
-MC-


ショッカーさんが「この作品も名曲が沢山あります」と紹介され、串田さんが「太陽戦隊サンバルカン」より初代エンディングを披露。
「ライブマン」から「サンバルカン」と初期三人&動物戦隊つながりが心憎く、
串田さんがカラリとしたさわやかで歌われた後は、三度ご登場のMoJoさんによる「大戦隊ゴーグルV」よりオープニング。
間奏の濁音スキャットは例年なら観客も一緒に大合唱になり、ライブならではの連帯感ですが、今回はおあずけでしたが、
胸を抑えて「聞こえるよ! 聞こえるよ! 嬉しいなぁ!」とMoJoさんが観客に投げかけられたのにはグッときました。
MoJoさんは「今日は基本的な曲の並びでお届けしています」とお話され、「ゴーグルV」よりエンディング。
MoJoさんはご時世を忘れさせるかのように、例年のライブと変わらない躍動感あふれるステージに終始されていました。

・MoJoさん「もう一曲、とても大切な仲間と歌わせてもらいます。『伝説』!!」

22:伝説/串田アキラ MoJo 宮内タカユキ
-MC-


串田さん、MoJoさん、宮内さんの"魂の三兄弟"によるVシネマ「轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊」よりエンディング。 
軽快な曲調の中、適正距離を保ちながらもお三方が順番にステージの中心に移動されて歌われていきました。
「仲間とつないだ手は離さない」ではお三方が片手を重ねるのですが、今回は鑑みてか行われませんでした。
しかしお三方はお互いに目を見合わせながら声を重ねられ、厚みのあるハーモニーを作られていました。


・ショッカーさんが登場され、改めてお三方をご紹介。
・2005年に宮城県石巻市の石ノ森萬画館でのイベントで"魂の三兄弟"と名付けられて以来、"魂の三兄弟"15周年目。
・ここでお三方がお一人ずつご挨拶をされた後、拍手で見送られてショッカーさんお一人に。
・ショッカーさん「続いてはレジェンドの中のレジェンド、ささきいさおさんの登場です!『見よ!! ゴレンジャー』!!!」

23:見よ!! ゴレンジャー/ささきいさお
-MC-


「秘密戦隊ゴレンジャー」より二代目エンディングであり、劇場版「ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー」のオープニング。
この曲では照明の演出が冴えており、冒頭などでステージ壁面が五色に分かれていたり、コーラスの歌詞に合わせた五色に展開していくなど、
いさおさんの歌と語りを鮮やかに盛り上げていました。ラストではガンタさんによる迫力のドラムソロが披露されました。

・ショッカーさんが合流され、改めていさおさんをご紹介。
・ここでショッカーさんが今回のバンド、Z旗ホーン隊、コーラスの皆さんを順番にご紹介。 
・いさおさん「いやぁ、しかしあたたかいお客さんだよね。普通、ライブだったら騒ぎにくるだろうから
      『こんな静かなライブ嫌だよ』なんて言われるかと思ったけど、一緒に楽しんでくれたしね」
・2020年にデビュー60周年を迎えられるいさおさん。
 いさおさん「普通こんなご時世でこの年になると引退なんて事になりますけど。まだやりますので」
 観客拍手。
 いさおさん「来年は60周年記念のコンサートも出来ればなんて思っています」
 観客拍手。

24:秘密戦隊ゴレンジャー/ささきいさお ショッカーO野

ラストは放送この年に45周年を迎えた初代スーパー戦隊「秘密戦隊ゴレンジャー」のエンディング。
例年はアンコールに出演者が全員揃って歌われている本曲ですが、今回はいさおさんお一人で。
ショッカーさんは歌われずにいさおさんを見守られ、二番終わりの間奏ではマイクを置いて名乗りを披露されました。

・ショッカーさんが改めていさおさんを紹介され、いさおさんが拍手で見送られると
 バンド、ホーン隊、コーラスの皆さんも退場されていき、ショッカーさんお一人に。
・新型コロナウイルスの潜伏期間の目安である2週間後、何事も無くライブの成功を祝えるように、
 ライブ終演後のカラオケや飲み会などを控え、出演者出待ちの禁止と終演後の規制退場が行われる事がアナウンスされました。

・ショッカーさん「それじゃあ皆さん、さよーならーって言っちゃうとぉー。もう会えなくなっちゃうみたいでしょ?
        だからぁー。ぼくがせーのっていったぁー。みんなは、おっ・おっ・きっ・なっ・ふっ・りっ・でっ
       『まぁあああたねぇぇええええええ』って手を振ってお別れしたいと思います!」
 観客拍手。
 ショッカーさん「それではみなさん……っいぃーきぃーまぁーーすぅよーーぉ!せぇーーのっ!!」
 観客&ショッカーさん「まぁあああーーーーたねーーーーーーーーー」
 ショッカーさん「スゥゥゥウウウウ パァアアアア 戦ン隊ッスピりィィイイイいイッツ!!!」
 観客拍手。
 ショッカーさん「ショッカーO野でした。また会いましょう!!」


拍手で見送られたショッカーさんと入れ替わりにスタッフさんが登場され、規制退場の順番をご案内。
客席後方の観客から一定時間を置いて順番に退場していき、
「スーパー戦隊"魂" 2020 ~20世紀編~」は終演となりました。

新型コロナウイルスの感染が収束が見えない中、開催が不安視されていた今回の「スーパー戦隊"魂"」ですが、
今夏に感染予防対策を徹底して行われた「スーパーロボット魂2020"春の陣" 振替公演」が
感染者を出さず、無事に成功した事もあり、今回も感染予防対策を徹底して無事二日間開催されました。

例年10数名以上の出演者と40曲近くに及ぶ演奏曲数を大幅に減らし、上演時間も短縮、
オーバーチュアを省略し、換気のために休憩時間を設ける、密を避ける座席配置など
各所の消毒以外でも対策が行われた事で、例年とはまた違った趣で開催されました。

「20世紀編」はスーパー戦隊シリーズはじめ、アニメ・特撮ソングの歴史を作られてきた
所謂"レジェンド"と称される歌手の方々による安定感が安心感に変わる風格あふれるステージ。
最終回エンディングや挿入歌が折り込まれつつ、オープニング、エンディングがメインになり、
前日の「21世紀編」とはまた違った角度からスーパー戦隊シリーズの45年ある歴史を捉えた印象で、
シリーズのはじまりである「20世紀編」の基本をしっかりと抑えた決定版的なラインナップでした。

ご時世もあって、二日続けて心に沁み入る歌詞が多く、改めて元気づけられました。
なにより、2020年はスーパー戦隊シリーズのはじまりである「秘密戦隊ゴレンジャー」から45周年、
シリーズの楽曲を数多く手掛けられている渡辺宙明先生が95歳、ささきいさおさんデビュー60周年。
実に記念すべき年ですが、新型コロナウィルスの蔓延でなかなかイベントが行う事が難しい中でも
感染予防対策をしっかりとして「スーパー戦隊"魂"」が開催された事はとても嬉しうございました。

そして今夏の「スーパーロボット魂2020"春の陣" 振替公演」に引き続きライブ配信のプロデューサーとして
全体の統括の他、ご自身の知りうる最高の腕前のスタッフを集め、自らSNSで配信の告知を続けられたりと
微に入り細をうがつ尽力し続け、より良いものを作って届けようとされてたNew Jack 拓郎さんに対し、
曲終わりに観客が拍手をし続け、それまで涙をこらえていた拓郎さんが男泣きされる様子は、
「スーパー戦隊"魂"」の歴史の中でも忘れる事が出来ない光景の一つだと思いました。


補足

・これまで「スーパー戦隊"魂"」の後ろに「XIII」などローマ数字が表記がありましたが、
 今回は表記無し。ちなみにライブロゴには「XIV」の表記がございました。

・一日目は踊りに、二日目は名乗りにと大活躍のショッカーさん。
 曲中で名乗りを披露される際はフェイスシールドからマスクに変えていらっしゃったのですが、
 そのマスクには必ずその戦隊のロゴや意匠が反映されていて感服しました。

・いさおさん「例年は『ゴレンジャー』からはじまるのですが、アメリカの大統領選挙があるので、
       トランプの『ジャッカー』から始めました。なんてね。ンフフフ」

・今回、観客は発声が禁止され、基本的に手拍子と振り付けで観覧するスタイル。
 曲中で手拍手から振り付けに変わると客席から音が無くなるのが如実にわかりとても興味深く、
 それだけ観客も発声せずに清聴しているというのがよくわかりました。

・MoJoさん「今さ、『バトルフィーバー』の歌詞にある様に、地球が悲鳴をあげてるような状況だけどさ、
     みんなで手を合わせていけば、きっといいことあるからさ。元気出して行こうね」

・串田さんの髪色がこれまでより白みがかった金色になり一部が青みがかったシルバーになっていました。

・速水さん「本当はいつもなら『おおきなおともだちげんきですかー』って言ってお返事をもらうんですけど、
     今日は声が出せないですからね。みんな、お行儀がいいねー」

・拓郎さんが照れ隠しに披露されたモノマネは「ビートたけしが柴田恭兵だったら」。

・「タカぁッ……タカでもっ、ガッダッルカッナッルッ」

・今回の出演者の中では最年少の拓郎さん。最年少は嶋さんかと思われていたそうですが、数か月差で最年少だとか。
 拓郎さん「だから早いとこ次の曲歌って、嶋さんのパン買いに行かないと」

・拓郎さん「いつもだったら『俺たち無敵さ!!』って言ったらみんなが『ダイレンジャー』って言うじゃん?
     でも、今日はできないから、アップルパイとカインズ……カインズパイにお願いしようと思います」
 観客拍手。
 拓郎さん「俺たち無敵さ!!」
 カインズパイのみなさん「……だいれん…じゃー (恐る恐るばらばらに)」
 その場で転ぶ拓郎さん。
 拓郎さん「いやいやいや。違う違う。親玉は平山さん? 平山さんでいいんですか?」
 カインズパイ笑。
 拓郎さん「ボクが、『俺たち無敵さ!!』って言ったらみなさんが『ダイレンジャー』って言ってほしいんですよ」
 平山さん「あ、そうなんですね。ごめんなさい聞いてなかった」
 観客笑。
 
・この年にザ・還暦を迎えられた石原さん。ご衣裳も還暦を意識されてか黒と赤で統一されていました。

・嶋さん「楽屋にいるとみなさんの拍手が聞こえてくるんですね。
    ステージから戻られた皆さんが涙目で戻ってこられるんですよ。
    なんでかと思ったら今、その意味がわかりました。みなさんの拍手が演者に勇気を与えてくれます」

・嶋さん「佐藤健太から連絡がありまして、『今回出たかった』とみなさんに伝えて欲しいとの事でした。
    主演で主題歌を歌っている者同士ですし、僕がこのライブに出るきっかけをくれたのも彼ですから
    一緒に出る事が出来ないのはとても残念ですけれども、その分、一生懸命歌いたいともいます」

・嶋さん「MoJoさんが僕より先に『どっかーん』をご自身のライブで流行らせてくれました。僕の時より凄いらしいです。
    今日は皆さんの『どっかーん』は聞く事が出来ませんが、心の中で大きな『どっかーん』をお願いします」

・現在、佐藤健太さんは森口博子さんと同じ事務所に所属。
 夏の「スーパーロボット魂2020"春の陣" 振替公演」に出演予定だった森口さんでしたが、
 当世の事情を鑑みた事務所の意向により出演を辞退されていたので、
 今回の健太さん不参加もそういった事務所の意向なのだと思います。

・「若さはプラズマ」を歌われた後、しばらくステージ上に残られていた串田さん。
 「あ、いけね、ここでハケるんだった」と少し照れながら退場されて行きました。

・MoJoさん「心にも耳はあるんだ! 熱い気持ち伝わってるぜ!」

・自称伝説一号のMoJoさん。

・宮内さん「来年も元気にまたここで会おうね!!」 

・串田さん「今日はみなさんは心の中で歌っていてくれたと思いますが、本当は大きな声で歌いたかったよね?
     またいつか、絶対できるから、その時への期待を持ち続けていきたいと思います」

・いさおさん「レジェンドって聞こえはいいけど年寄りって事だろ? ンフフフ」

・いさおさん「僕らも今年になって一回目とか二回目とかのライブだから凄く張り切っていたんですよ。
      今日の楽屋は串田君と一緒なんだけど、彼も凄くやる気だったんだよ。
      ……来週釣りに行く約束をしちゃった。ンフフフ」
 ショッカーさん「やっぱりね」  

・ライブ開演直前には石原さんがYouTubeで短い時間ながら生配信をゲリラ的に行われたり、
 休憩時間には拓郎さんが配信視聴者限定でバースデーソング非公認でプレゼント企画を行われたり、
 終演後には高取さんがZ旗ホーン隊とリモートでつながられて生配信で労をねぎらったりと
 ライブ以外にもちょっとしたお楽しみを設けられていたのも今回のトピックでした。

・ちなみに今回もライブ終了後の11月2日から57時間限定見放題でアーカイブ配信。
 全編ノーカットの他、配信限定映像として、開演直前の舞台袖からショッカーさんのトークや、
 休憩時間中や終演後には出演者の方々によるトークコーナーが設けられていました。

・当世の事情で春先から多くのアニメソングのイベントやライブが延期や中止になりました。
 年末になってポツポツとイベントが催すれるようになってきましたが、
 それでも多くのイベント会社がイベントやライブの開催に踏み出せない状況が続いております。

 それぞれの選択であり、それぞれに思いがあるので、それぞれを否定するものではないのですが、
 そんな中でアニメソングをライブで楽しむスタイルのパイオニアで老舗であるバースデーソングさんが
 夏の「スーパーロボット魂2020"春の陣" 振替公演」、今回の「スーパー戦隊"魂" 2020」と
 ライブ配信も行いながら感染予防の対策を徹底した上で、観客を収容してのライブも続けていくという
 選択をされた事は実に頼もしく、アニソンライブの老舗であるバースデーソングの凄みを感じました。

 この年から明けて2021年のバースデーソングさんの興行はこの年にアニメソングデビュー50周年を迎えられる
 水木一郎さんのバースデーライブ「水木一郎バースデーライブ2021 ~雄叫び封印~」からスタート。
 願わくば一人の感染者も出さずにライブを続けていく事で、バースデーソングさんが選ばれた選択肢が
 アニソンライブ業界全体が現状を打破する突破口になっていってほしいと願っております。

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