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水木一郎 バースデーライブ2020 ~50周年突破だゼーット!~
20.1.11 よみうり大手町ホール

出演/水木一郎

コーラス/アップルパイ(平山佳代子 杉山小絵子) ザ☆カインズ(貴日ワタリ 常見弘士 斉藤淳一)
演奏/G.松尾洋一 Ba&WBa.吉岡満則 Dr.岩田"GUNTA"康彦 Key&Ag.松原ひろし
   Z旗horns(Tr.Akuzawa Tr.KENITO Tb.Ozaki Sax&Fl&Ob.Chouemon) Pi.貴日ワタリ



1月7日にお誕生日を迎えられた水木一郎さん。毎年恒例のバースデーライブが2020年も開催されました。
2018年から2019年にかけ、デビュー50周年記念年間だった水木さん。
それもあってか2018年と2019年のバースデーライブは二日間二公演の開催でしたが、今回は一日一公演開催。
50周年記念年間を突破された事にちなみ、"突破"にちなんだ楽曲も歌われるという事がアナウンスされており、
文字通り「50周年突破だゼーット!」というタイトルで開催されました。

会場は東京大手町にある読売新聞本社内にあるよみうり大手町ホール。
会場内に入ると舞台上には幕が下りており、ステージの中はわからないようになっていました。
開演時間になると、客席の照明がゆっくりと暗くなっていき、いよいよ開演です。


01:明日に向かって走れ/水木一郎
02:永遠のために君のために/水木一郎
-MC-


拍手の中で幕があがると共に奏でられたイントロは、アニメ「マシンハヤブサ」より挿入歌「明日に向かって走れ」。
原曲の瑞々しさと落ち着きが合わさった歌声で歌われ、穏やかな2020年の幕開けとなりました。
続いてがらりと雰囲気が変わり、特撮「仮面ライダーBLACK RX」挿入歌「永遠のために君のために」。
水木さんは颯爽とした中に情熱を感じるドスの効いた歌声を交えられて激しく歌われていました。

・まずは水木さんから新年のご挨拶。 
・水木さん「いつもバンドの皆さんには申し訳ないんですけど、今日も曲数が多すぎて」
 観客笑。
 水木さん「今回は休憩を挟んで二部構成です。なのでどんどんと歌っていきますね。
     今年も、永遠のために君のために、明日に向かって走るゼェエエエエッ!!」

03:サバンナを越えて/水木一郎
04:ダッシュ! マシンハヤブサ/水木一郎
05:コン・バトラーVのテーマ/水木一郎
06:父をもとめて/水木一郎
-MC-


続いて歌われたのはアニメ「ジャングル大帝 (新)」よりオープニング。
雄大なサバンナを思わせる曲調と広がりを感じる水木さんの凛々しい歌声に聞き惚れた後は、
アニメ「マシンハヤブサ」よりオープニングを渋みの効いた熱量を感じる歌声で披露されつつ、
曲中のコーラス部分の「ランラランラーン」では客席にマイクを向けていらっしゃいました。
間髪入れずにはじまったのは、アニメ「超電磁ロボ コン・バトラーV」よりオープニング。
颯爽とした水木さんのステージに合わせ、観客も合いの手やコーラスを入れて一体感を堪能。
「長浜ロマンロボシリーズ」つながりでアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」よりエンディング。
一転して柔らかさと寂しさが入り混じった水木さんの歌声に、観客もコーラスや輪唱で参加していました。
毛色が異なる四曲を怒涛の連続してのご披露に、観客からもうなる様な声が上がっていました。

・2021年はアニメソングデビュー50周年。
 水木さん「ここまでこれたのも支えてくれる皆さんやスタッフ、家族のおかげですね」
・普段のライブではステージ上で水を飲まないという水木さん。
 今回は50周年を突破したという事で、ステージ上で水を飲んでいいステージ。
・ここでベースの吉岡さんがベースをウッドベースに持ち替え。

・ここからはデビュー50周年を突破したという事にちなみ、水木さんがこれまで歌われてきた中から
 様々な事がらに突破した楽曲、突破のきっかけになった楽曲を歌われるコーナー。
・水木さん「ジャズが好きだった母の影響で5歳の時に歌手になるんだと決意しました。
     でも親父に笑われて馬鹿にされてしまったんですね。それが悔しくてね。
     誰にも負けないように発声練習をしていたんですよ。
     そんななかでロングトーンの練習をしていたのが『My Prayer』という曲です」

07:My Prayer/水木一郎
-MC-
08:Anastasia/水木一郎
-MC-


コーラスグループ、プラターズの「My Prayer」。水木さんは風格と大人の余裕を感じる歌声で歌われ、
ラストは件のロングトーンをご披露。圧巻の長さと迫力に観客から拍手が贈られていました。
続いて歌われたのは1956年の映画「追想」より、パット・ブーンの歌ったテーマ曲「Anastasia」。
物憂げな雰囲気の曲調を色気たっぷりに歌われ、アニメソングとはまた違った水木さんの表情を味わえました。

・水木さん「昔から映画主題歌を歌いたかったんです。そんな中で『Anastasia』は当時映画を見ていて
     歌いたいなぁって思って、当時のバンドメンバーに言ったら『お前には100年早い』って言われたんです。
     あれから52年くらいたったからもう歌っていいかなって。100年たったらきっと死んでるし」
 観客笑。

・初めてのレコーディングのお話。
 水木さん「16歳の頃に和田香苗先生の元に弟子入りして、その後、堀江美都子、ミッチとも会うんですけど
     それより前に『ちょっとレコーディングして見ないか?』と言われたのが17歳の頃でした。
     本当はそれがレコードデビューなんですけど、ソノシート、日本コロムビアではコロシートと言いますが、
     ソノシート、コロシートではレコードデビューとは言わないみたいなんですよね。
     でも今、その曲を聞くと35、6歳くらいの声なんですよ。17歳なのに」
 観客笑。

09:シェナンドー/水木一郎
-MC-
10:Love Me With All Of Your Heart (太陽は燃えている)/水木一郎
-MC-


水木さんが"早川昭"名義で初めてレコーディングされた、テレビ西部劇「シェナンドー」の日本版主題歌。
心地よい牧歌的な曲調に水木さんの落ち着きのある歌声が合わさり、とてものどかな雰囲気でした。
続いてはお好きだというカンツォーネから、エンゲルベルト・フンパーディンクさんの「太陽は燃えている」。
冒頭のおおらかな歌声は大人の風格を感じ、曲が進むにつれどんどんロマンチックになっていきました。

・水木さん「当時はよくクラブで歌っていたんですけど、お客さんにとって歌はBGMみたいなものだったんですよ。
     接待する場所だったり、女の子達とお話したり。でもボクにとってはマイナスではなくむしろプラス。
     歌手としてはそういったお客さんにもなんとか振り向いてもらいたいという思いがあったんですよ。
     そんな中で当時ヒットしていた『太陽は燃えている』を歌うとみんな振りむいてくれたんです。
     今日も皆さんに振りむいてもらおうと思ったんですけど、……もうこっち向いてくれていますものね」
 観客笑。

・アニメソングデビューのきっかけのお話。
・オリジナル曲「誰もいない海」が深夜番組「11PM」の今週の歌に採用。番組で流す用のプロモーションビデオを撮影。
 その後、別の番組でプロモーションビデオが流れ、それを日本コロムビアの方が見ていて
 以前に堀江美都子さんの歌のお手本をされていた水木さんを思い出し、アニメ「原始少年リュウ」へとつながったとか。

11:誰もいない海/水木一郎
-MC-
12:行け! ゴッドマン/水木一郎
-MC-


水木さんのオリジナル曲の中からアニメソングデビューの突破口を作った「誰もいない海」。
どこかせつなげでメルヘンチックな雰囲気の曲の中、水木さんの裏声を交えた歌声が印象深く、
間奏では演奏に合わせて口笛を披露されていましたが、後のトークで実は口笛を吹いていないとお話され
観客の笑いを誘われました。子供番組「おはよう!こどもショー」内の特撮「行け! ゴッドマン」よりオープニング。
本曲は"山本一郎"名義で歌われ、昨年のライブでは山本さんとして歌われましたが、今回は水木さんとして歌唱。
水木さんはアップルのお二人のコーラスを受け、小気味の良い歌声と痛快な雄叫びを披露されていました。

・2020年は年男な水木さん。
 水木さん「チューチューな年ですけどねずみ年なのに蓄えが無くてね。あってもどこにやったか忘れちゃうんですよ」
 観客笑。
 水木さん「でもこの声ならもう一回り行けそうかなぁ。まぁ、ささきさおさんっていう大先輩もいらっしゃいますからね。
     いさおさん、喜寿ですからね。この前会ったら良い衣装着てたから思わず『良いキジュ(生地)ですね』って」
 観客笑。
 水木さん「どんどんいさおさんみたいにダジャレを言っちゃう。今日は割と喋ってないんですよ。
     『喋らないで。突破の話だけしてください』って言われてたんで。まぁ今までよく持ちましたよね」
 観客笑。

・特撮「仮面ライダー」が爆発的な人気だった当時、ヒーローショーの司会のお兄さんをされていた時代。
 水木さん「『こんにちはー』『声が小さいなぁそれじゃヒーロー出て来ないよー』っていう今も続くやり取り。
     最初にはじめたのが僕達だったんですよ。どうやったら子供の心を惹きつけられるかがを考えてね。
     司会というのを覚えて、子供達とふれあうというのを覚えたのが『仮面ライダー』でしたね」

13:少年仮面ライダー隊の歌 (1C)
~セタップ! 仮面ライダーX (1C)
~仮面ライダーストロンガーのうた (1C)/水木一郎
~燃えろ! 仮面ライダー (1C)/水木一郎
-MC-
14:がんばれロボコン (2C)/水木一郎 アップルパイ
-MC-


昭和、平成、令和と続く特撮「仮面ライダー」シリーズ中から昭和の楽曲をメドレーで。
まずは水木さんが初めて「仮面ライダー」の歌を歌われた特撮「仮面ライダーV3」より、
初代エンディングをはつらつと楽し気に歌われた後、がらりと雰囲気が変わり、
特撮「仮面ライダーX」よりオープニングを疾走感たっぷりに、
続く特撮「仮面ライダーストロンガー」よりオープニングはとてもパワフルに
ラストの特撮「仮面ライダー (新)」より初代オープニングは痛快さたっぷりに歌われました。
水木さんによる仮面ライダーメドレーは「X」「ストロンガー」「燃えろ! 仮面ライダー」を機軸に
「はるかなる愛にかけて」や「永遠のために君のために」で締めくくられる事が多かったので、
今回メドレーの最初に「少年仮面ライダー隊の歌」が歌われたのはとても新鮮でした。
「仮面ライダー」の様なカッコイイ曲以外のコミカルな楽曲を歌えるきっかけになった曲という事で、
続いても石ノ森章太郎先生作品より、アップルのお二人と特撮「がんばれ!! ロボコン」より初代オープニング。
冒頭のロボコンの台詞「さぁ! 行ってみよーかー」は水木さんが担当される事が多かったのですが、
今回は平山さんがご担当されていて新鮮。ラストは水木さんが「ウララ」のポーズで締めくくられていました。

・E-TVで今も放送中の教育番組「おかあさんといっしょ」二代目うたのおにいさん時代のお話。
 水木さん「オーディションで『こねこねねんど』っていう歌を歌ってねんどあそびをしたんですよ。
     もう嬉しくてね。楽しみながらやってたんです。ねんどで一番簡単な象をつくったんです。
     今思えば、あの時のオーディションが個人的には一番、いいおにいさんぶりでしたね。
     おにいさんになって最初の収録で自分の名前を噛んでしまいましてね……」
 観客笑。
 水木さん「落ち込みましたね。でもその後、子供達と楽しく接することができましたね。
     歌手は大人ばっかり相手にするワケにはいかないですからね。老若男女を相手にするからね。
     そんな『おかあさんといっしょ』時代にボクがプロデュースした歌があるんですよ。
     素晴らしい詞を見つけて、是非これを歌いたいと思って『おかあさんといっしょ』で歌ったんです」

15:シッポのちぎれたメダカ/水木一郎
-MC-
16:やえもん一人旅/水木一郎


続いては教育番組「おかあさんといっしょ」より「シッポのちぎれたメダカ」。
歌詞にあわせて表情をかえて歌われる水木さんのお姿に楽曲の世界に引き込まれる思いでした。
前半の最後は映画主題歌歌手になる夢が叶った作品の中から、映画「きかんしゃやえもん D51の大冒険」より、
イメージソング「やえもん一人旅」。主題歌ではなく本曲が歌われたというのに意表をつかれました。
渋みの効いた水木さんの抒情的な歌声はライブで聞くとより一層味わい深かったです。


~休憩~

水木さんに拍手が贈られる中、幕が下りて、第一部が終了。約15分間の休憩時間が設けられました。 
休憩時間が終わると客席の照明がゆっくりと暗くなっていき、第二部のスタートです。

17:キャプテンハーロック/水木一郎
-MC-


波の音が流れる中、幕が上がり、後半はアニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」よりオープニングでスタート。
原曲から年月を重ねられ、より哀愁を感じる歌声で抒情感たっぷりに歌われました。

・ここで松原さんがキーボードからアコースティックギターに得物を替えられ、
 さらにコーラスの貴日さんが鍵盤ハーモニカとして演奏に加わりました。
・「キャプテンハーロック」の原作者である松本零士先生のお話。
 松本先生は2019年11月にイベント出席のため訪問中だったイタリアで体調を崩されて倒れ、
 現地の病院へ緊急搬送されましたが、その後回復され、無事に帰国されました。
 水木さん「先生は以前から宇宙への思いが強くて、『ボクは将来宇宙へ行きたいんです。
     燃料は片道だけでいいんです』と話されていました。とてもロマンにあふれている方でね。
     そんな先生の作られた作品である『ハーロック』は挿入歌も良い曲が多くて。
     今日はその中からとても大好きな『むかしむかし』という曲を歌います」

18:むかしむかし/水木一郎
-MC-
19:ルパン三世愛のテーマ/水木一郎
-MC-


続いても同じくアニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」より、挿入歌「むかしむかし」。
静かな演奏なので、水木さんの歌声を如実に味わえ、退廃的な歌の世界感を静かに歌われながら
三番では水木さんが客席へマイクを向けて扇動され、観客がメインで歌っていたのもとても雰囲気がありました。
続いては水木さんのバラードの代名詞ともいえるアニメ「ルパン三世 (新)」二代目エンディング。
「むかしむかし」とは好対照に異国情緒のムードたっぷりに色気漂う歌声を披露されていました。

・水木さん「長年、歌手として歌っていると歌い方を変えてみたりすることもあるんですよ。
     レコーディングで上手く行かなかった所が、今ならもっと上手くできるんじゃないか、って。
     でもチューチューの今の年齢になるとそうでもなくなってきまして。
     皆さんが聞いていたテレビから流れていたのがベストであり、
          その様に歌えなきゃいけないんじゃないかって思うようになりました」

・ここでこれから発売が予定されている新グッズ「ミニマフラー」のご紹介。
 水木さんがテレビのバラエティ番組などに出演される際に首に巻かれているマフラーのミニサイズ版。
・水木さん「ペットちゃんにつけてもいいですし、女性は髪に巻いてもいいですね。今日はマイクに巻いてみたいと思います」

20:マジンガーZ/水木一郎
-MC-


ミニマフラーをマイクに巻かれ、続いては水木さんの代表曲中の代表曲であるアニメ「マジンガーZ」よりオープニング。
水木さんは客席を見渡しながら楽しそうに歌われ、観客も言わずもがなの盛り上がりぶりでした。

・水木さん「『マジンガーZ』は1分47秒しかないんですよ。年とっても歌ってて疲れないんです」
 観客笑。
 水木さん「ファンの皆さんも年とっても歌えるじゃないですか。1分47秒くらいならなんとか我慢できるし」
 観客笑。

・1997年にそれまで専属だった日本コロムビアを離れてフリーに転身。
 水木さん「当時、ボクはこれからはゲームの音楽をやった方がいい、ゲームの歌を歌いたいなあと思っていたんですよ。
     コロムビアの人に話したら『ウチはゲームやらないから』って言われたんで、当時はまだそういう時代だったんですね。
     それで専属を辞めてすぐ後にゲームの『スーパーロボット大戦』の歌を歌ってほしいというオファーを頂いたんです。
     でも、当時はこの業界、辞めたら1年間はお仕事しちゃいけないという紳士協定があったんですよ。
     そこでコロムビアと話し合って、コロムビアからもそのCDを発表するという約束で歌う事が出来たんですね。
     そしたらそのアルバムがいきなりオリコンの上位にラインクインしちゃってね。
     後に20年経った今も続いているライブ『スーパーロボット魂』へとつながっていったんですね。
     今もコロムビアさんとは仲良くしてもらって。最近も『Just My Life』ってアルバムも出してくれてますしね」

21:マジンカイザー/水木一郎
-MC-
22:Zのテーマ/水木一郎
-MC-


ゲーム「スーパーロボット大戦F完結編」から登場したロボット・マジンカイザーのテーマであり、
ラジオ番組「ラジオ・スーパーロボット魂」内のドラマ「マジンカイザー傳」よりオープニング。
高らかで颯爽としたカッコよさを感じる曲調を水木さんならではのダイナミックさで歌われた後は
ミニマフラーを腕に巻き替えられ、アニメ「マジンガーZ」より、根強い人気の挿入歌「Zのテーマ」。
Akuzawaさんの勇壮なトランペットソロを受ける水木さんの落ち着いた歌声に、背筋が正される思いでした。

・フジテレビで放送されていたアニメソング番組「快進撃TVうたえモン」から生まれた
 ライブ「水木一郎 24時間1000曲ライブ」のお話。
・水木さん「今だに『ギネスに申請しないんですか?』って言ってくださる方がいるんですよ。
     『いいんです。皆さんの心の中に残れば』ってカッコイイ事言ってたんですけどね。
     まぁ、今思えばちょっともったいない事したかなぁ……」
 観客笑。
 水木さん「でもいいんですよ。皆さんの思い出の中に残ればね。
     『1000曲ライブ』突破のご褒美にTHE ALFEEの高見沢俊彦さんに曲を書いてもらえましたしね。
     あの時に曲を書いてもらえたから後に高見沢さんが作った『オーブの祈り』で再会した時に
     ボクのキーにばっちり会う曲を作ってくれたし、ボイジャーの二人も合わせてくれたし」

23:Golden Rule ~君はまだ負けてない!~/水木一郎
-MC-


高見沢俊彦さんプロデュースによるオリジナル曲「Golden Rule ~君はまだ負けてない!~」。
水木さんの歌で育った世代へ向けたメッセージが込められた歌詞を
発表から16年経った今もパワフルに歌われている水木さんのお姿は心に響くものがありました。
間奏では松尾さんがご自身のブースから登場され、ゴージャスなギターソロを披露され、
後奏では松原さんにスポットライトが当たり、サイバーなキーボードソロを披露されていました。

・ここでゲストとして堀江美都子さんがご登場。
・堀江さん「今年も来ちゃったよ。いつも呼んでくれてありがとうございます。ほかにもいるだろぉーにぃ」
 観客笑。
・堀江さんはこの年の2月に同じよみうり大手町ホールで
 「堀江美都子 デビュー50周年記念特別公演 ~ワンガールコンサート'20~」を開催予定。
 水木さん「2月の"16(イチロー)"の日ですね。これはボクも行かないといけませんね」
 堀江さん「あたりまえじゃないですか」
 観客笑。
 水木さん「いつまでたっても頭が上がりませんね」

・堀江さん「アニキのスタンダード、かっこよかったですよ。あたしと出会う前のアニキですからね」
 水木さん「ありがとうございます。当時は英語を覚えて海外でデビューしたいって思いもあったんですけど、
     アニメを歌ったおかげで日本語で海外行けますからね。英語を覚える必要ないもん」
 観客笑。
 堀江さん「あたし今日は早く来れたんで一部から見れたんですよ。一人の方がトークが上手いね」
 観客笑。
 堀江さん「やっぱりね、あたしとか影ちゃん(影山ヒロノブさん)が一緒だと緩むよね」 
 水木さん「その通りなんですよ。しかも一部は『喋らないで』とか『曲にまつわる話だけして』って言われてるし」
 堀江さん「せっかくカッコよくやってきたんだからバラさなくていいのにぃ」
 観客笑。
・楽屋のモニターはエコーなどがかからないので、演奏がよりシビアに聞こえるとか。
 堀江さん「バンドのみんなが改めて上手いなぁっと思ったら、メンバーはやっぱりあなた達だったのね」
 水木さん「そうですよ。堀江さん、本当は50周年のコンサートを去年やる予定だったんですけど、
     ギターの松尾君がその日がダメだったから今年になったんですよ。それくらい彼らは凄いんですよ」 
 堀江さん「長いお付き合いだからねー」

24:猛と舞のうた/水木一郎 堀江美都子
-MC-


堀江さんを迎えて歌われたのは、水木さんのリクエストでアニメ「マグネロボ ガ・キーン」よりエンディング。
静かな中で情念が籠った楽曲をお二人ならではの息の合った歌声で情感たっぷりに歌われていました。

・堀江さんとの距離を縮める水木さん。
 水木さん「実は当日は読売新聞の取材が入っているんですよ」
 堀江さん「あらまあ」
 水木さん「だから写真に撮りやすい様になるべく二人が近づいて欲しいって言われたんですよ」
 堀江さん「だから近づいてきたのね」
 水木さん「そうなんです、なのにアナタったらどんどん遠くなるじゃない」
 観客笑。
・ここで水木さんが堀江さんのソロを聞きたいという事で退場され、堀江さんお一人に。

25:心のうた/堀江美都子
-MC-


水木さんからのリクエストを受けて堀江さんが歌われたのは、アニメ「さすらい太陽」よりエンディング。
堀江さんはとても穏やかで柔らかい歌声で一言一言をしっかりと歌われ、観客はその様子をしみじみ噛みしめていました。
間奏のChouemonさんによるフルートソロでは堀江さんがChouemonさんを暖かく見守られていました。

・拍手をしながら水木さんが登場され、堀江さんを見送られてお一人に。
・水木さん「ここ数年、ウルトラマンのテレビシリーズの歌を歌う事が出来ました。
     今の子供達が君達くらいの年齢になるまでは歌ってなくてはと思います。
     でも、子供って不思議なもので、自分達のおじいちゃんより年上なのにアニキって呼んでくれるんですよね
 観客笑。

26:オーブの祈り (ICHIRO MIZUKI SOLO VERSION)/水木一郎
-MC-
27:アストロガンガー/水木一郎
-MC-


続いては特撮「ウルトラマンオーブ」より、ボイジャーのお二人と共に歌われたオープニングの水木さんソロ版。
疾走感あふれる曲調と重厚な水木さんの歌声が合わさった迫力のステージを体感した後は、
時代をさかのぼり、サウジアラビアでも人気だというアニメ「アストロガンガー」よりオープニング。
「オーブの祈り」とはまた違ったスマートな水木さんの歌声が魅力。2番で歌い出しを逃されてしまう場面も。

・水木さん「やってしまいましたね。アップルがコーラスをすると思って頼ってしまいました。
     あーあ。人間なんでね。生水木一郎でございますから……まいったなぁー」 
 観客笑。

・水木さん「男っていうのはひとりで進むものです。でもボクは寂しがり屋なんでいつも人の後をついていっちゃう」
 観客笑。
 水木さん「でも、歌の中では男はひとりでゆくものです」

28:男はひとり道をゆく/水木一郎
-MC-
29:今がその時だ/水木一郎


続いては特撮「快傑ズバット」よりエンディング。間奏のKENITOさんのトランペットソロが魅力。
清々しさと哀愁が入り混じった水木さんならではの歌いぶりで披露され、ラストに歌われたのは、
OVA「真 (チェンジ!!)ゲッターロボ -地球最後の日-」より初代オープニング。
勇ましさあふれる曲調をカインズの皆さんを従えて迫真の歌声で披露されて締めくくられました。

-アンコール-

水木さんをはじめバンド、ホーン隊、コーラスの皆さんが退場されると、拍手がアンコールに変わり、
しばらくアンコールが続く中、バンド、ホーン隊、コーラスの皆さんが登場されスタンバイ。

30:GO AHEAD~すすめ! ウルトラマンゼロ~ (水木一郎ver.)/水木一郎
-MC-


特撮「ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE」よりボイジャーのお二人と共に歌われたオープニングの水木さんソロ版。
水木さんの情感たっぷりな歌声はもちろん、松尾さんの啼きを感じるしなやかなギターソロや、
ガンタさんの腹に響く怒涛のドラムなど、演奏面でもパワフルさを如実に体感できました。

・ここで水木さんがバンド、ホーン隊、コーラスの皆さんをお一人づつご紹介。
・水木さん「松尾君は……知る人ぞ知る……しょっちゅうテレビに出ている……あの人の……
     言わないよ! ………………オレもあんな息子欲しいなぁ」
 観客笑。
・更に水木さんに呼びこまれて堀江さんもご登場。
・水木さん「ラストは堀江さんと遠藤正明作詞、影山ヒロノブ作曲の『ハピネス』を歌います。
     一昨年、この歌をサプライズでプレゼントされた時は驚きましたね」
 堀江さん「ずっとアニキに内緒にしておくの大変だったんですよー。
     でも色んな所でこの歌を歌ってくれているのがとても嬉しいです」

31:ハピネス/水木一郎 堀江美都子
-MC-


ラストは水木さんのデビュー50周年記念に堀江さんと遠藤さんが作詞、影山さんが作曲された記念曲「ハピネス」。
原曲は水木さんのソロですが、お二人のデュエット版と言える程に細やかにパート分けがされており、
時をり顔を見合わせ、目配せをされながらお二人ともとても楽しそうに歌われていたのが印象的でした。

・演奏陣、コーラスの皆さんもステージ前方に集合され、ここで水木さんの提案で出演者と観客全員で一緒に記念撮影。 
・堀江さん「みんなのしゃがみ方がちょっとコワいよ」
 水木さん「KENITOなんかシャツのボタン開けて胸はだけてるからなんかヤバいだろぉー」 
 観客笑。

32:三本締めZ/水木一郎 堀江美都子
        平山佳代子 杉山小絵子 貴日ワタリ 常見弘士 斉藤淳一
        松尾洋一 吉岡満則 岩田"GUNTA"康彦 松原ひろし Akuzawa KENITO Ozaki Chouemon


写真撮影が終了すると、出演者全員が一列に並ばれ、お正月ということで縁起のいい「三本締めZ」を行う事に。 
水木さんのマイクを通さないご挨拶の後、「三本締めZ」が終わり、観客から拍手が贈られました。
更に水木さんの掛け声で出演者全員で「愛してるゼェエエエエエッ!」と雄叫ばれると、
幕が降りていき「水木一郎 バースデーライブ2020 ~50周年突破だゼーット!~」は終演となりました。

デビュー50周年記念年間を突破されたという事で、アニメソングや特撮ソングはもちろん、
水木さんのルーツとなるスタンダードナンバーを織り交ぜながら様々な突破にまつわる楽曲を中心にご披露。
久し振りに聞くができた曲もあり、全体的に渋めな選曲でじっくりと聞かせるタイプの楽曲が多く、
これまでの水木さんのバースデーライブとはまた違った趣を感じるライブでした。
水木さんお誕生日おめでとうございます。

個人的には2020年は公にアニメソングのライブに行きはじめてちょうど20年前目。
初めてのライブが2000年の水木さんのソロライブ「兄尊~Golden Rules 君はまだ負けてない~」でしたので
20年目の節目の年を20年前と同じ水木さんからスタートする事が出来たのがとても感慨深かったです。



ゲスト/堀江美都子


補足


・会場に向かうロビーには串田アキラさんやJAM Projectの皆さん、中川翔子さん、半田健人さん、
 影山さんをはじめとしたアーティストが所属する事務所HIGHWAYSTARや
 NHK-FM「アニソンアカデミー」、テレビ朝日系教養バラエティ番組「超人女子戦士 ガリベンガーV」など
 様々な方面から贈られた祝花が飾られていました。

・今回のSS席の特典は今回のメインビジュアルのクリアファイル。裏面には水木さんのお誕生日の他、
 今回のライブや「スーパーロボット魂2020 "春の陣"」「ANIME JAPAN FES 2020"夏の陣"」等の日付に印がついていました。

・「コン・バトラーVのテーマ」では演奏をされながら観客を一緒に振り付けをされれていたKENITOさん。

・水木さん「『My Prayer』は原曲ではこんなに長くはないんですよね。
     一番調子の良い頃だと高校生の時に1分位は出来たんですよ。死ぬかと思いましたけど」
 観客笑。

・水木さん「今の口笛はボクじゃないんです。嘘はつけないんで。吹けるんですけど高い所が出なくて」

・水木さん「アニソンを歌い出してすぐに"雄叫び"に出会うんですけど。
      僕の初めての"雄叫び"って、皆さんがまず思いつくのは『バロム1』だと思いますけど違うんです。
      実は『バロム1』よりも先に"雄叫び"が登場したのが『ゴッドマン』なんですね。
      そしてこの『ゴッドマン』はアップルの後に歌えばいいから歌い出しをトチる心配がないんです」
 観客笑。

・「むかすむかし」ではガンタさんも一緒に歌われていました。

・歌手としてではなく新人歌手を紹介する司会に重点を置いていた頃の水木さん。
 水木一郎ではなく水木二郎として司会に徹していくかもしれなかった頃、
 観客から「マジンガーZ」を歌ってほしいとリクエストがあり、歌った所、新人歌手そっちのけで観客総立ち。
 水木さん「その時、自分は水木二郎じゃない、水木一郎だと気づかせてくれて、
     まだまだ頑張れると思わせてくれたのが『マジンガーZ』です。ある意味、突破でしたね」

・「マジンカイザー」の「光子力ビーム」「ターボスマッシャーパンチ」の箇所では
 水木さんとアップルのお二人は揃いの振り付けをされていました。


・いつも元気で仕事を選ばない水木さん。
 水木さん「言われるんですよ『仕事選んで』って。『もうレジェンド』なのにって」
 堀江さん「アニキはとりこぼすのきらいだもんねぇ」

・水木さん「和田香苗先生の所にいなければミッチとも出会いませんからね。
     当時はまだ小学生くらいでおさげでね。しまざき由理とか天童よしみと一緒にパンツ出して遊んで」
 堀江さん「パンツは出してないよ」
 水木さん「なんかそういうイメージなんだよ。みんな子供だったからさぁ」

・2019年の11月にいさおさんと共にサウジアラビアで開催されたイベント「SAUDI ANIME EXPO 2019」にご出演。
 いさおさんは「グレンダイザー」、水木さんは「アストロガンガー」「マジンガーZ」しか歌えなかったとか。
 水木さん「あとは現地で僕達の歌をカバーしてくれているサミー・クラークさんと町田義人君の『宝島』を歌ったりね。
     他にも『タイガーマスク二世』とか『コン・バトラー』とかリクエストもらったんですけどね」

・「ハピネス」の間奏ではスキャットに交えて「ミッチカワイイネ」と言われていた水木さん。
 

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