2025.04.01
「千晶と騒がNight」「ボイジャーソングライブ」追加
ささきいさお アニソン・特撮LIVE2019 【第2部】「ヒストリー後編1978~」
19.9.29 赤羽ReNY alpha
出演/ささきいさお
司会/ショッカーO野
演奏/カラオケ
この年に喜寿を迎えられ、翌2020年にはデビュー60周年を控えた
"アニメソング界の御大・大王"ささきいさおさん。
毎年秋口にライブやファンとのカラオケ大会など、さまざまなイベントを開催されておりますが、
2019年はいさおさんが1970年代から数多く歌われてきた楽曲をヒストリー形式でたどるソロライブを開催。
今回もショッカーO野さんを司会に迎え、
デビューから1977までの昼公演【第1部】「ヒストリー前編~1977」、
1978年以降から現在までの夜公演【第2部】「ヒストリー後編1978~」として開催されました。
今回は【第2部】「ヒストリー後編1978~」のレポートです。
会場は東京都東京都北区赤羽にある赤羽ReNY alpha。
この年の5月にオープンしたばかりのライブハウスなのでとてもキレイ。
ステージの背面全面には最新の特大LEDパネルが設置され、様々な映像演出が可能になっており、
ステージ上にはいさおさんとショッカーさん用の椅子が二脚設置されていました。
客席は指定の椅子席。昼夜公演共満員札止めという事で、多くの観客がつめかけていました。
開演までの間はBGMとしていさおさんのアニソンデビュー前のオリジナル曲が中心に流れていました。
-MC-
・開演時間になると、司会のショッカーさんがご登場。
・今回は1977年をポイントに以前以後で昼夜二部公演。
ショッカーさん「1977年がちょうど中間点なので『宇宙戦艦ヤマト』でいうとバラン星ですねって
第一部の時に話したんですけど、どうやらもうイスカンダルに到着してしまったようです」
観客笑。
ショッカーさん「放送的には二話で終わってしまいますが、この二話が濃いんですよ」
・ショッカーさんがライブの開演を告げて退場され、いよいよ【第2部】「ヒストリー後編1978~」開演です。
00:序曲 -出発-/SE
01:銀河鉄道999
-MC-
02:青い地球
-MC-
ミラーボールが会場を煌びやかに彩る中、アニメ「銀河鉄道999」より「序曲 -出発-」がオーバチュアとして流れ、
いさおさんが登場され、アニメ「銀河鉄道999」よりオープニングから【第2部】「ヒストリー後編1978~」がスタート。
やさしさの中にどこかはかなげな印象を感じるいさおさんの歌声で厳かなはじまりとなりました。
「銀河鉄道999」のレコーディングの時、読んだ原作の中の星野鉄郎少年とご子息が重なるというお話をされ、
同じく「銀河鉄道999」よりエンディング。いさおさんの温かさとせつなさに包まれるような心地でした。
・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でトーク。
・いさおさん「今日は遠くからもいらっしゃってくださったかが多くて」
ショッカーさん「イスカンダルから」
観客笑。
・続々と新作が作られる「宇宙戦艦ヤマト」。ご自宅に新作のDVDが沢山積んであるとか。
・ショッカーさん「次の作品は主役が神谷明さん。そしてヒロインはアノ方ですよ」
いさおさん「あぁ……アノ方ですか。アノ方はきっと今日もどこかで見てくれていますよ」
※アニメ「闘将ダイモス」ヒロインのエリカを演じられたのはいさおさんの奥様である上田みゆきさん。
いさおさん「アノ方はこの一連の作品でヒロインをやって、同じ長浜さんの『ベルサイユのばら』では王妃だったからね」
ショッカーさん「それではいさおさんは王妃に使えるしもべという事ですか?」
観客笑。
いさおさん「ンフフフ。でもねオレ、昔芝居で『ベルサイユのばら』にも出てくるフェルゼンをやった事あるんだよ」
観客「へぇえええええ」
03:立て! 闘将ダイモス
-MC-
04:スタージンガーの歌
-MC-
05:がんばれ! 宇宙の戦士
-MC-
長浜忠夫さんが監督を務められた「長浜ロマンロボシリーズ」からアニメ「闘将ダイモス」よりオープニング。
いさおさんは逞しい歌声ときりりとしたステージをご披露。空手やスポーツにまつわるお話をたっぷりされ、
続いてはがらりと雰囲気が変わってアニメ「SF西遊記スタージンガー」より初代オープニング。
渋みの効いた序盤から一気に元気な歌いぶりへの変転は、ライブで体感すると一層楽しく味わい深いです。
ショッカーさんと新潟県版コミケともいえるイベント「ガタケット」にまつわるお話をされ、
「ガタケット」でお昼12時に必ず流れるというアニメ「宇宙大帝ゴッドシグマ」よりオープニング。
ライブでは「♪シグマ シグマ ゴッドシグマ」の後に観客が調子よく「パンパン」と手拍子を入れるのが特徴ですが、
今回もいさおさんの弾むような歌声に合わせ、観客が一体となって手拍子をして楽しい空間を作りだしていました。
・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でトーク。
・アニメに登場する実際の場所を「聖地」と呼び、土地土地を訪れるという事を「聖地巡礼」と呼ぶというお話。
・いさおさんが歌われた作品はヨーロッパでも人気。もうちょっと若い時に呼んでくれれば。
・声優としては最初は洋画の吹替が多かったもののアニメ「科学忍者隊ガッチャマン」がきっかけでアニメの世界へ。
・いさおさん「最初に『キャシャーン』を歌う時に名前が"佐々木功"だとコンドルのジョーが歌ってるみたいだから
『キャシャーン』の主人公の名前を芸名にするっていう案も出てたんだけど、それは嫌だったから
色々考えてひらがなの"ささきいさお"にするってことでまとまったんだよね。
それでしばらくして"さささきいさお"が『ガッチャマン』の歌を歌うって事になってさ。
当時は最初の頃のあのすったもんだは何だったんだろうって思ってたよ」
06:われらガッチャマン
-MC-
07:ガッチャマンファイター
-MC-
「科学忍者隊ガッチャマン」シリーズを連続で。まずはアニメ「科学忍者隊ガッチャマンⅡ」オープニング。
いさおさんの歌を追いかけるように子供コーラスが入る部分では観客も一緒になってコーラスを担当。
「ガッチャマンが無ければ自分の人生は違っていた」とお話をされ、続いてアニメ「ガッチャマンF」オープニングへ。
この曲も子供コーラス部分を観客が共に歌い、のびやかないさおさんの歌声と一緒になって合唱していました。
・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人で船越英一郎さんのお話。
いさおさん「彼は結構声の仕事が好きらしいんだよね。南部博士とかもやってるらしいし(※)」
ショッカーさん「あの二時間ドラマの帝王と呼ばれている方がねー」
※劇場版「Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ」で南部博士の声をご担当。
いさおさん「船越さんとはアニメの『三国志』で共演したんだけど忙しくて一緒に録れなくてね。
オレの最後の収録の時にたまたまトイレでばったり会えたんだよ」
ショッカーさん「♪ジャーンジャンジャーン ジャンジャンジャーン(火曜サスペンス劇場のテーマ)」
観客笑。
※アニメ「最強武将伝 三国演義」。船越さんは劉備玄徳、いさおさんは呂布奉先を演じられていました。
・「ガッチャマン」に続いては「マン」つながりで「ウルトラマン」のお話。
・TBS系バラエティ「7時にあいまショー」にいさおさんが出演された際に見た、実相寺昭雄さんの独特な演出法。
・その後、実相寺さんが監督された映画「無常」に出演された際もこだわりを感じられたとか。
08:ウルトラマンの歌
-MC-
09:ウルトラセブンの歌99
-MC-
特撮「ウルトラマン」シリーズから、まずは映画「実相寺昭雄監督作品ウルトラマン」オープニング。
日本の特撮ソングを代表する一曲だけに、いさおさんの歌声に合わせて観客も一緒になって大合唱。
ショッカーさんと共に「ウルトラセブンの歌」の原曲に参加されていた尾崎紀世彦さんのお話をされ、
「平成ウルトラセブン」シリーズのオリジナルビデオ「ウルトラセブン1999最終章6部作」オープニング。
カラオケには冒頭の「セブン」が続く部分に歌声が入っていないので、いさおさんと観客が合唱で表現されていました。
・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でトーク。
・テレビ東京系「カラオケバトル!」で共演された際に尾崎紀世彦さんの歌手としての思いの強さを見る。
・阿久悠先生のお孫さんに「素敵です」と言われて照れるいさおさん。
10:ザ☆ウルトラマン
-MC-
11:愛の勇者たち
-MC-
続いても「ウルトラマン」シリーズ。アニメ「ザ☆ウルトラマン」よりまずはオープニング。
明るくたのもしさの塊のようないさおさんの歌声とスマートなステージに見聞き入っていると
いさおさんが最後のサビ部分を早めに歌い出してしまうというライブならではの場面もありました。
続いてはAbemaTV「声優と夜あそび」に出演された際に歌われたという「ザ☆ウルトラマン」よりエンディング。
オープニングの明るさとは好対照に、凛々しく気高さを感じるいさおさんの歌声はたまりません。、
なかなかライブでも聞く機会が少ないだけに、とても嬉しうございました。
・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でウルトラマントーク。
・「ウルトラマン」シリーズの一大イベント「ウルトラマンフェスティバル2019」を訪れ
アニメの雰囲気を見事に再現されたウルトラマンジョーニアスの姿に感心されたショッカーさん。
・実写版ウルトラマンジョーニアスの見た目の今昔のお話。悟りマン。
・「ウルトラマンフェスティバル」でショーの合間に歌を披露された事もあるといういさおさん。
12:ヤマト!! 新たなる旅立ち
-MC-
13:テレサよ永遠に
-MC-
「宇宙戦艦ヤマト」シリーズより、テレビスペシャル&映画「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」主題歌。
荘厳ないさおさんの歌声は迫力と凄みを如実に感じられ、観客は背筋が正してしっかりと聞いていました。
続いてはアニメ「宇宙戦艦ヤマト2」よりエンディング。光の筋が交差している様な照明も印象的でした。
アンニュイな雰囲気を感じる女性スキャットといさおさんの甘美な歌声にただただうっとりしました。
・後楽園ゆうえんちの野外劇場の為に生まれたヒーロー「UFO大戦争 戦え! レッドタイガー」のお話。
いさおさん「この曲はショッカーが好きでね。歌ってくれってせっつかれて歌ったんだけどさ、
どことなく歌詞もメロディも『月光仮面』を思わせるよね」
ショッカーさん「そうですね。この曲は実は『スーパーヒーロー魂』でも歌われてないんですよ。
だからこの曲が聞けるのはいさおさんのライブだけなんですよ」
14:戦え! レッドタイガー
-MC-
15:ミッドナイト デカレンジャー 10 YEARS AFTER
-MC-
16:君の青春は輝いているか
第二部のラストは特撮コーナー。まずは特撮「UFO大戦争 戦え! レッドタイガー」よりオープニング。
後方のモニターが映しだす真っ赤な炎を背に、いさおさんが頼もしさたっぷりに勇ましく歌われた後は
特撮「特捜戦隊デカレンジャー」の10年後に作られたVシネマ「特捜戦隊デカレンジャー10 YEARS AFTER」のエンディング。
大人の余裕とダンディズムを感じるスマートな歌声とステージングは、いさおさんならではの魅力でした。
ショッカーさんと共に「時間が立つのが早い」というお話や、新沼謙治さんのエピソードをお話され、
本編のラストは特撮「超人機メタルダー」オープニング。 心に響く歌詞と壮大な世界感を感じる曲調を
いさおさんならではの豊かでひろがりのある低音で披露される様子は、本編ラストにぴったりでした。
-アンコール-
-MC-
・いさおさんが退場され、ステージ上が暗くなるとすぐに観客からアンコールの声が上がりました。
・アンコールが続く中、アンコールに合いの手を入れながらショッカーさんがご登場。
・ショッカーさん「早々とアンコールの声ありがとうございます。すぐ出て来ました!」
観客笑。
・第一部と同じく観客と「大王」コールでいさおさんを呼びこまれてお二人でトーク。
・やっぱり「大王」は照れくさい。
・いさおさんのライブはやはり第一部で歌われた「宇宙戦艦ヤマト」で締めくくりたいけれど、
今回のコンセプトに照らし合わせると難しいと思われましたが、2018年に新緑されているのでOK。
・いさおさん「『2199』で歌い直した時はちょっとテンポを遅くしてロマンチックになっていたんだけど、
この『2202』の時は監督が勢いをつけたいからって早くしたんだよね。
最初は戸惑ったけど、やっぱり自分の作品に合った速さにしたいっていう思いがあるんだよね。
思えば宮川泰先生も指揮していて盛り上がると演奏がどんどん早くなっていったもんね」
17:宇宙戦艦ヤマト2202
「ささきいさお アニソン・特撮LIVE2019」および【第2部】「ヒストリー後編1978~」のラストを締めくくるのは
アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」よりオープニング。始まるや曲のテンポの速さを再認識。
曲が早くなった事に伴い、いさおさんの歌声も原曲から更に高揚感があるように思えました。
閉演BGM:悠久浪漫
拍手の中、いさおさんが見送られ、ショッカーさんお一人になり、
いさおさんのこれからのご予定やライブグッズのご案内をされ退場されると
いさおさんのオリジナル曲「悠久浪漫」が流れ出し、【第2部】「ヒストリー後編1978~」および、
「ささきいさお アニソン・特撮LIVE2019」は昼夜公演とも終演となりました。
【第2部】「ヒストリー後編1978~」は1978年から2019年の約40年間を凝縮した内容。
いさおさんは既に【第1部】で二時間のステージを終えられていながらも凛々しいお姿で歌われ、
ショッカーさんとのトークもその疲れを感じさせず、絶好調で舌好調といった印象でした。
御年77歳の喜寿を迎え、来年にはデビュー60周年を控えていらっしゃる中で、
【第1部】【第2部】合わせて34曲、合計四時間を歌われるいさおさんのお姿にただただ脱帽でした。
補足
・いさおさん「世界中でもアニメが人気だから、皆さんも自身をもってアニメ好きって名乗ってくださいね。
昔なんかはテレビまんが好きっていうと小さく隠れる感じだったけど、今は全然違うからね」
・いさおさん「この年になるとなかなか新鮮な気持っていうのを持ちづらいものがあるんですが、
シンセン、しんせんかぁ……渋谷の次の駅(神泉)だなぁ」
観客笑。
・先日1994年の映画「スターゲイト」をご覧になったいさおさん。宇宙の神秘と人間の起源を考える。
・ショッカーさん「今回は1977年をひとつのポイントとしてその前後で分けております」
いさおさん「1977年って言われても覚えて無いんだけど、こうして改めて区分けされて曲を確認すると
あの頃はこうだったっていうのが思い出されるよね。きっと皆さんもそうだと思います」
ショッカーさん「曲を聞いてあの時の事を思い出すってありますよね」
・「銀河鉄道999」とショッカーさんの思い出。
・「♪ジャン・ドン・サー」で観客とじゃんけんを試みるいさおさん。
・いさおさん「一部が終わって二部の歌詞を確認しようと思ったら眠くなっちゃってさぁ」
ショッカーさん「まさに"眼を閉じて思い出す"ですね。そのまま寝ちゃったりして」
観客笑。
いさおさん「これが、寝ちゃうと声も寝ちゃうから眠るわけにはいかなくてさ。
眼だけは開けておいて。でも頭の中は寝ちゃってる」
ショッカーさん「ダメじゃん」
観客笑。
・「宇宙大帝ゴッドシグマ」の影響を受けた「六神合体ゴッドマーズ」。
・ひらがなに姓名判断があるのが不思議ないさおさん。
・おひとりだけのアフレコ、アテレコは相手とのお芝居の呼吸が出来ないので難しい。
・ロボットが出てくるヒーローショーは熱中症にご用心。
・暴走するグレンダイザー先輩。
・「ヤマト!! 新たなる旅立ち」を宮川泰先生が絶賛されていたものの、なかなか歌う機会に恵まれず、
宮川先生から「英語のリメンバー・ヤマトって所が嫌いなの?」と聞かれてしまったいさおさん。
実際は音階が広い曲の為、コンディションが良くないと満足いく形にならないから、との事でした。
・「君の青春は輝いているか」は作詞がジェームズ三木さんで作曲が三木たかしさんの三木三木コンビ。
更に当時いさおさんが三木プロダクションに所属されていたので三木三木三木と呼ばれていたとか。
・いさおさん「長いもんで来年で芸能生活60年だよ。もうダメだって思うと声って出るもんだよね。
今日なんて2部は声が出ないと思っていたけど、皆さんのおかげでなんとか歌えてますよ」
・いさおさん「今日は完走できるか不安でしたけど、無事に声も出ましたし、体も動けました。
皆様のおかげです。ありがとうございます。だから明日は寝込んでもしょうがないと思っています」
観客笑。