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ささきいさお アニソン・特撮LIVE2019 【第1部】「ヒストリー前編~1977」
19.9.29 赤羽ReNY alpha

出演/ささきいさお

司会/ショッカーO野
 
演奏/カラオケ



この年に喜寿を迎えられ、翌2020年にはデビュー60周年を控えた
"アニメソング界の御大・大王"ささきいさおさん。

毎年秋口にライブやファンとのカラオケ大会など、さまざまなイベントを開催されておりますが、
2019年はいさおさんが1970年代から数多く歌われてきた楽曲をヒストリー形式でたどるソロライブを開催。
今回もショッカーO野さんを司会に迎え、
デビューから1977までの昼公演【第1部】「ヒストリー前編~1977」、
1978年以降から現在までの夜公演【第2部】「ヒストリー後編1978~」として開催されました。

今回は【第1部】「ヒストリー前編~1977」のレポートです。

会場は東京都東京都北区赤羽にある赤羽ReNY alpha。
この年の5月にオープンしたばかりのライブハウスなのでとてもキレイ。
ステージの背面全面には最新の特大LEDパネルが設置され、様々な映像演出が可能になっており、
ステージ上にはいさおさんとショッカーさん用の椅子が二脚設置されていました。
客席は指定の椅子席。昼夜公演共満員札止めという事で、多くの観客がつめかけていました。
開演までの間はBGMとしていさおさんのアニソンデビュー前のオリジナル曲が中心に流れていました。

-MC-

・開演時間になると、司会のショッカーさんがご登場。
・今回は1977年をポイントに以前以後で昼夜二部公演。
 ショッカーさん「1977年がちょうど中間点なんですよ。『宇宙戦艦ヤマト』でいうとバラン星ですね」
 観客笑。
・ショッカーさんがライブの開演を告げて退場され、いよいよ【第1部】「ヒストリー前編~1977」開演です。


「たった一つの命を捨てて 生まれ変わった不死身の体 鉄の悪魔を叩いて砕く キャシャーンがやらねば誰がやる!!」 
 

01:たたかえ! キャシャーン
-MC-
02:おれは新造人間
-MC-


生ナレーションからアニメ「新造人間キャシャーン」よりオープニングのイントロと共にいさおさんがご登場。
ご自身のアニメソングデビュー曲である本曲を、赤いジャケットを翻して颯爽としたパフォーマンスで歌われました。
前日に行われた「ラグビーワールドカップ2019」で世界二位のアイルランドに日本が勝利したお話をされ、
続いては「キャシャーン」よりエンディング。勇ましさの中に哀愁を感じる本曲が聞けるのもソロライブならでは。

・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてトーク。
・アニメ「科学忍者隊ガッチャマン」でG-2号/コンドルのジョーの声優を務めた事がきっかけでアニメソングを歌う事に。
・いさおさん「それまで10年くらいレコーディングして無くて、ちょうど歌を勉強し直していた頃だったんだよ。
      そう考えると人生って何があるかわからないよね」

03:戦え! ポリマー 
-MC-
04:転身ポリマー
-MC-


続いてもタツノコプロ作品より、アニメ「破裏拳ポリマー」より荒々しさがたまらないオープニング。
いさおさんがきりりとした表情で豪快に歌われた後は、同じく「破裏拳ポリマー」よりエンディング。
冒頭の台詞の後ですぐに歌が始まる為、歌い出しに若干苦戦されながらも逞しい歌声を披露されていました。

・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でトーク。
・「戦え! ポリマー」は喉にかなり負担がかかるらしく、一時期は歌う事を敬遠されていたとか。
・「転身ポリマー」の様に台詞が入る楽曲はレコーディング後に別で台詞を収録。
 ライブで歌う際は台詞と歌を一緒にやらなければいけない為、とても緊張されるとか。

・ショッカーさん「今の所、なんとなく年代順に歌われているので、早くもここでこの作品ですか」
 いさおさん「『キャシャーン』を歌って半年くらい後に何曲かオファーをもらったんだけど、
       その中のひとつにこの曲が入ってたんだよね」
 ショッカーさん「いつもならライブの締めに歌う曲をここで歌って頂けるという」
 いさおさん「これ歌ってライブ終わっちゃおうか?」
 観客「ぇぇえええぇええええ」

05:宇宙戦艦ヤマト
-MC-
06:真赤なスカーフ
-MC-


いさおさんの代表曲中の代表曲であり、アニメソングの象徴ともいえるアニメ「宇宙戦艦ヤマト」オープニング。
使命感あふれる本曲をいさおさんが貫禄を感じる勇ましい盤石の歌声で披露された後は
「歌い慣れた曲を歌ったから緊張がほぐれたね」と観客を和ませ、続いては「ヤマト」よりエンディング。
穏やかな曲調を物悲しさを感じながら、甘い歌声で歌われるいさおさんのお姿を見ながらうっとりと聞き入りました。

・しっかり終わる新しい「真赤なスカーフ」とフェードアウトするオリジナルの「真赤なスカーフ」。
・日本の特撮ヒーローの一角であるスーパー戦隊シリーズのお話。
 いさおさん「水木(一郎さん)がよく『オレは戦隊あんまり歌ってないんだよ』って言うんだよ」
 ショッカーさん「アニキは初期の頃は挿入歌をいっぱい歌っててイイ曲が多いんですよ。
        『バトルフィーバーJ』の『バトルフィーバー賛歌』とか『太陽戦隊サンバルカン』の『君はパンサー』とか」
 いさおさん「何? 『君のパンツ』は?」
 観客笑。
 ショッカーさん「そういう風に聞こえます?」
 いさおさん「最近耳が遠くてさぁ~」
 ショッカーさん「ずるいー」
 観客笑。
・「力と技と団結の」の振り付けの話。
 ショッカーさん「『スーパー戦隊"魂"』というライブが始まる時に、何か振りがあったらいいねという事で
        その場で考えたんですよ。5秒くらいで」
 観客「おぉぉおおおお」
 いさおさん「歌っていると『力と技と団結の』はどれがどれか気になっちゃう時があるんだよね」
 ショッカーさん「グー、パー、グーって感じでなんとなくでいいんですよ」

07:秘密戦隊ゴレンジャー
-MC-
08:赤い力だアカレンジャー
-MC-


スーパー戦隊シリーズより、特撮「秘密戦隊ゴレンジャー」よりエンディング。ショッカーさんも後方でご一緒に。
いさおさんは軽快に歌われ、件の「力と技と団結の」では、しっかりと振りを確認されながら歌われているご様子でした。
続いても「ゴレンジャー」より、アカレンジャー/海城剛のテーマ。本曲をライブで聞く事が出来るのはとても珍しく、
いさおさんの渋みの効いた伸びやかな骨太の歌声を堪能しました。

・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でトーク。
・作曲の渡辺宙明先生が作られる独特の世界の話。
 いさおさん「『アカレンジャー』とかは16ビートなんだけど、どちらかというと自分は苦手なんだよね。
      普通ならリズムを縦に刻むんだけど、宙明先生に円で刻むと上手く歌えるよって教えてもらったんだよ」
・「秘密戦隊ゴレンジャー」に変身する五人の名字の頭文字をとると「カシオペア」になる所以のお話。

09:ジャッカー電撃隊
-MC-
10:いつか、花は咲くだろう
-MC-


続いてもスーパー戦隊シリーズより、特撮「ジャッカー電撃隊」よりオープニングとエンディング。
躍動感を感じる曲調といぶし銀の存在感が魅力のオープニングは、どこかアウトロ―な印象のいさおさんの歌いぶりを、
静かな中に芯の強さを感じるエンディングは、すくい上げるようないさおさんの歌いぶりと、双方の魅力を堪能しました。
背面のディスプレイには花が咲くエフェクトが映されていました。

・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られて古き良き昭和を令和に懐かしむ会。
・ショッカーさん「『キカイダー』が『キカイダー01』、『イナズマン』が『イナズマンF』になっていく様に
        次の作品も『アクマイザー3』からその意思を次いで生まれた作品ですね」
 いさおさん「これ『アクマイザー』の続編だったの?」
 ショッカーさん「そうなんですよ。オープニング映像でまず最初に『アクマイザー3』って出てくるんですよ」 
 いさおさん「そうだったんだぁ、この頃は忙しくてさあんまりテレビ見れなかったんだよなぁ」
 ショッカーさん「そうですよね。でも約40年経ってその事実を知るってのもいいんじゃないですか?」 

11:斗え!! 超神ビビューン
-MC-
12:宇宙鉄人キョーダイン
-MC-


特撮「超神ビビューン」より、オープニングを昨年のソロライブに引き続きフルコーラスでご披露。
小気味の良さといさおさんの颯爽とした歌声に合わせ、観客も随所で投げ込みやコーラスをされる中、
一部「バシャーン」と歌う所を「ズシーン」と歌われてしまうというライブならではの一幕も。
続いてはショッカーさんによる羽佐間道夫さんを意識したタイトルコールから、
特撮「宇宙鉄人キョーダイン」より明るく楽しいオープニング。
はつらつとしたいさおさんの歌声の後ろでショッカーさんがスカイゼルとグランゼルのポーズをとられていました。

・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でトーク。
・「宇宙鉄人キョーダイン」のグランゼル/葉山竜治役の佐々木剛さんと麻雀でご一緒した事があるいさおさん。
 ショッカーさん「『妖術武芸帳』の鬼堂誠之介と『仮面ライダー』の一文字隼人が同じ雀卓を囲んでたんですね」
・続いてはロボットアニメのコーナー。
・菊地俊輔先生の魅力があふれかえってる「ゲッターロボ!」。
 いさおさん「レコーディングの時ってドンカマって言う一定のリズムが刻まれたものを聞きながら歌うんだけど、
      こういう曲は勢いが大切だからドンカマを聞かないで歌う事もあるんだよね。
      ミュージシャンの人達も同じでちょっとリズムが走った方が躍動感が出て、曲としてはいい場合もあるんだよ。
      それくらい人間って正確なリズムだとやりづらくなったり、ノリが大事な時があるんだよね」 

13:ゲッターロボ!
-MC-
14:合体! ゲッターロボ
-MC-


第一部のラストはロボットアニメのコーナー。コーナートップはアニメ「ゲッターロボ」よりオープニング。
疾走感たっぷりのいさおさんの歌声とパワフルなパフォーマンスに、観客も大いに盛り上がった後は、
同じく「ゲッターロボ」より、久し振りに聞く事が出来て嬉しかったエンディング。
オープニングとはまた違った高揚感で、いさおさんに合わせて観客も「ゲッター1」「2」「3」と拳をあげていました。

・ショッカーさんと合流され、お二人共椅子に座られてお二人でトーク。
・合体ロボットのパイオニアである「ゲッターロボ」を改めて考える。
・いさおさん「次の歌は松本零士先生が原案を考えたんだよね。先生に聞いてもちょっとはぐらかされるんだけど」
 ショッカーさん「その辺はなにかあるんでしょうね」 
 いさおさん「我々にはあずかり知らない所だね」 
 観客笑。
 ショッカーさん「でもこの作品も『ゲッターロボ』と同じく主人公が神谷明さんだったんですよ」 
 いさおさん「神谷はこの頃ずっと主役だったもんなぁ。今、若手で神谷浩史君っていう声優がいるよね」 
 ショッカーさん「大人気ですよね。僕らは"今・神谷"なんて勝手に言ってますけど」

15:すきだッダンガードA
-MC-
16:とべ! グレンダイザー


アニメ「惑星ロボ ダンガードA」よりオープニング。軽快でさわやかないさおさんの歌声がとても魅力的で、
「すきだッ!」の後にいさおさんが客席にマイクを向け観客が「すきよッ!」と応えるのもライブならでは。
ショッカーさんとこの夏に行われた水木さんとのライブ「ささきいさお VS 水木一郎 台場大決戦!」のお話をされ、
本編のラストはアニメ「UFOロボ グレンダイザー」よりオープニング。リズミカルな曲調をダイナミックに歌われ、
最後のサビ部分をいさおさんと観客とが大合唱はする光景はラストにぴったりでした。

-アンコール-
-MC-


・いさおさんが退場されると、ステージ上が暗くなり、観客からアンコールを表す手拍子がおこりました。 
・拍手がアンコールへと変わり、アンコールに合いの手を入れながらショッカーさんがご登場。
・ショッカーさん「なかなかアンコールって言われないから自分から言っちゃおうと思いましたよ。
        さっき最初にアンコールって言ってくださった方、帰りにスタッフに自己申告してください。
        そうしたらスタッフが『……そうですか』って言ってくれますから」 
 観客笑。
・観客と「大王」コールでいさおさんを呼びこまれてお二人でトーク。
・野球のセ・リーグで読売巨人軍が優勝したお話。
・今シーズンの読売巨人軍の選手たちを振り返りがっつりとお話をされるいさおさん。
・ヤマトも飛雄馬もコンドルのジョーもよみがえった時代。

17:行け行け飛雄馬

「ヒストリー前編~1977」のラストを締めくくるのはアニメ「新・巨人の星」よりオープニング。
読売巨人軍がセ・リーグ優勝を決めて間もないだけに、いさおさんも力が入られている様子で、
握りこぶしを振りながら歌われる様子はとても勇壮で、華やかさを感じるラストとなりました。

閉演BGM:今の向こうの今を

拍手の中、いさおさんが見送られ、ショッカーさんお一人になり、
いさおさんのこれからのご予定やライブグッズのご案内をされ退場され、
いさおさんの55周年記念オリジナル曲「今の向こうの今を」が流れ出し、
「ささきいさお アニソン・特撮LIVE2019」【第1部】「ヒストリー前編~1977」は終演となりました。

【第1部】「ヒストリー前編~1977」は約二時間という長さながら、
エンディングや挿入歌など、ソロライブならではの楽曲が多く披露され、
ショッカーさんとのトークはリラックスした雰囲気で、ここだけのお話も多く聞く事が出来ました。
歌もトークも盛りだくさんで充足感たっぷりでした。



補足

・曲によって背面のモニターには楽曲に合った映像が流れていました。

・いさおさん「レコーディングの頃は色々考えて歌ったんだけど何十年も経つと忘れちゃうんだよね。
      そうすると何を歌っても同じ様になっちゃうんだよ。だから歌う度に当時の記憶を思い出すんだよね」

・いさおさん「昔はひ弱な二枚目でしたけど、最近は運動して強い初老…中老…大老の男になってきました」

・「真っ赤なスカーフ」とザ・ピーナッツのお二人の「ウナ・セラ・ディ東京」のお話。

・「赤い力だアカレンジャー」のお話。
 いさおさん「前に歌った時は1コーラスしか歌ってなくてね。今回歌うので歌詞を確認しようとして
      自分のパソコンにある歌詞を印刷したら、一番しか書いてなかったんですよね」
 観客笑。

・特撮時代劇「妖術武芸帳」で主役の鬼堂誠之介を演じた時の思い出。剣友会の皆さんはコワい。

・いさおさん「昔は歌が下手だったから、どこかボクの中に歌へのコンプレックスがあるんですよね。
      どこかで緊張してるんですけど、でもこうして皆もノってくれるとなんとかなるんですよね」

・いさおさん「ボクらの若い頃ってまんがやアニメや特撮の歌に平和を託したんだよね。
      自分は力がないけど正義を守ってくれるヒーローがいるんだ、ってね」

・ショッカーさんが「TVチャンピオン2 TVヒーロー王選手権」に出場された際、
 頭で思っている事と口で言う事がなぜか違ってしまったという思い出。

・「宇宙鉄人キョーダイン」ではスカイゼルの赤、グランゼルの青が合わさったかのような紫の照明でした。

・この日の数日前に公開された映画「大脱出3」でシルヴェスター・スタローンの吹替を担当されたいさおさん。
 いさおさん「スタローンはよく映画の後半でアドリブみたいにわめき散らすんだよね。
      それを日本語で声をアてるってのは凄く難しいんだよ。ものすごくくたびれるんだよね」

・とあるイベントで羽佐間道夫さんと二人で「エイドリアァアアアン」と叫んだいさおさん。

・水木さんのトークは山手線。

・最近、芋焼酎「伊佐錦」をお湯割りで愛飲されてるいさおさん。
 いさおさん「いさおの"い"にささきの"さ"だからさ、なんかオレの焼酎っぽいと思ったんだよね」 

・船に乗り東京湾を走り抜けながら飲む缶ビールは最高。

・いさおさん「今年の夏は暑かったから釣りに行けなくてね。秋に行こうと思ったら千葉が台風で大変なことになってて。
      でも千葉の人が観光に来てくれる事で少しづつ復興につながるって言われたから行こうと思ってるよ」

・いさおさん「今日は第二部も歌えるか心配でしたが、皆さんの声援のおかげで勇気づけられ、
      エネルギーをもらえたのでなんとか歌えそうです」
 

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