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ささきいさお VS 水木一郎 台場大決戦!
19.8.9 Zepp Tokyo

出演/ささきいさお 水木一郎

コーラス/アップルパイ(平山佳代子 杉山小絵子) ザ☆カインズ(貴日ワタリ 常見弘士 斉藤淳一)
演奏/Super Rescue BAND(G&Ag.鍋嶋圭一 Ba.吉岡満則 Dr.岩田"GUNTA"康彦 Key.松原ひろし)
   Z旗horns(Tr.Akuzawa Tr.KENTO Sax&Fl.Chouemon Tb.Ozaki) カラオケ



1998年の開催より20年を越えて2019年も開催された「ANIME JAPAN FES」。
今でこそ珍しくはないフェス形式でのアニメソングライブの草分け的存在である通称"AJF"は、
1960年代から現在までの幅広い年代のアニメ、特撮、ゲームなど広義のアニメソングを楽しむ事が出来るイベントで、、
2019年現在は、東京での三日間三公演、大阪での一公演で開催しています。

2019年の東京公演一日目はささきいさおさんと水木一郎さんのジョイントライブが特別公演として開催。
お二人のジョイントライブは2014年に開催された、ほぼロボットアニメソングだけで構成された
「六本木大決戦! ロボット軍団Z まんがまつり 水木一郎 対 ささきいさお」以来五年ぶり。

お二人はアニメソングを専門に歌う男性歌手としてアニメソング黎明期より数多くの楽曲を歌われており、
お二人とも70代を迎えられ、芸歴も50年を越えられた今も現役でステージに立ち続けられています。
男性アニメソング歌手の象徴的存在ともいえるお二人によるステージという事で、とても楽しみにしていました。

会場は東京お台場にあるZepp Tokyo。
入場するとステージの中頃にバンドブースが、後方の左側にコーラスブース、右側にホーン隊のブースが設けられており、
バンドブースの左右端にはいさおさんと水木さんが座られる用の椅子と机が一式ずつ配置されていました。

ステージ後方の壁面には今回のAJFのロゴマークがあしらわれた旗が掲げられていました。

まもなく開演という事を告げるアナウンスがあって少しすると、照明が暗くなっていき、
いよいよ「ささきいさお VS 水木一郎 台場大決戦!」開演です。

00:スパイ大作戦-Mission: Impossible-/SE

アメリカのテレビドラマ「スパイ大作戦」のテーマで、ドラマの映画化作品「ミッション:インポッシブル」でも
使われたテーマ曲が流れる中、バンド、ホーン、コーラスの皆さんがセッティング。
そしていさおさんと水木さんが登場されると観客喝采。
ステージ中央に背中合わせで立たれ拳銃を構えるようにポーズを決められました。

いさおさん「ささきいさお!」
水木さん「水木一郎!」
いさおさん&水木さん「台場大決戦!!」

01:マジンガーZ/水木一郎
02:宇宙戦艦ヤマト/ささきいさお
-MC-


お二人のタイトルコールを合図に、まずは水木さんが歌われるアニメ「マジンガーZ」オープニングからスタート。
水木さんと観客との「Z」で締めくくられると、そのままいさおさんのアニメ「宇宙戦艦ヤマト」オープニングへ。
「ヤマト、発進!」といういさおさんの掛け声も勇ましく、観客も手拍子をしながらの大合唱に。
二曲ともお二人の代表曲中の代表曲なだけに、賑やかで華やかなライブのオープニングとなりました。

・水木さん「『ANIME JAPAN FES』も20年以上やってますけど、初めてですよ、いさおさんと二人だけって」
 いさおさん「最初、この企画を提案された時は果たして成立するのかなぁって思ったよ。スタミナもないしさ」
 水木さん「お言葉ですが、ボクは即OKしましたよ。いさお先輩となら『VS』なんて関係無いですよ」
 いさおさん「これが最後になるかも知れないしなっ。ンフフフ」 
 観客「えぇぇぇえええええええ」
 水木さん「はじまったばっかりでそんな縁起でもない事、言わないでくださいよ」
 いさおさん「そうだな。心の中では思ってるけど。ンフフフ」 
・水木さん「エルヴィス・プレスリーはかつて腰を振って歌う様子がセクシーだったから
     テレビでは歌っている姿の上半身しか映さなかったんですけど、いさおさんもそうなんです。
     かつての『日劇ウエスタンカーニバル』を見に行った時、いさおさんだけでしたもん。腰振ってたの!」
 観客笑。
 いさおさん「ンフフフ。最近もエアロビクスをやってるとさ、腰をよく動かすんだよ」
 水木さん「じゃあエアロビクスの先生がむしろ学ぶほどじゃないんですか?
     もう今日も思う存分腰を降ってください。皆さんはいさおさんのセクシーさを学び、感じ取ってください」

・今回のライブは、お題に合わせてそれぞれの楽曲が歌われて行くという対決形式。
 水木さん「さっき勝ち負け関係無いって言ったんですけど、やっぱり勝ちたいんですよ」
 観客笑。
 いさおさん「どういことだよ。ンフフフ」 
 水木さん「やっぱりね先輩に『すごいな』って思われたいんですよ。
     だから、まずはいさおさんがあまり歌っていないジャンル『ロボット』で行きたいと思います」
 いさおさん「オレ、ロボットいっぱい歌ってるよ! 前にロボットだけで対決やっただろう!」
 観客笑。
 水木さん「そうなの? でもいさおさんと言えばやっぱり『ヤマト』でしょ?」
 いさおさん「『ヤマト』歌ったら当たったもんだからあれが目立つけど、ロボットも歌ってるよ」

03:コン・バトラーVのテーマ/水木一郎
04:立て! 闘将ダイモス/ささきいさお
-MC-


続いては「ロボット対決」であり長浜忠夫さんが監督を務めた「長浜ロマンロボシリーズ対決」。
まずは水木さんがアニメ「超電磁ロボ コン・バトラーV」よりオープニング。
水木さんの歌と振り付けに合わせて観客も同じように振り付けをしてライブならではの一体感を味わった後は
盛り上がりをそのままにいさおさんのアニメ「闘将ダイモス」よりオープニングへ。
真っ赤な照明がステージを彩る中、渋みの効いたいさおさんの歌声に合わせ、観客も大合唱となりました。

・好戦的な水木さん。
 水木さん「よかったですねいさおさん、『ダイモス』なんてマイナーな歌を皆さん歌ってくれてましたよ」
 観客笑。
 水木さん「え? マイナーじゃない? でも『コン・バトラーV』に比べればマイナーでしょー?」
 いさおさん「結構有名だよ。自分が歌ってない歌はマイナーだと思ってるんだろ?」
 観客笑。
・続いては「スーパー戦隊シリーズ対決」。
・水木さん「秋の『スーパー戦隊"魂"』はオレは出ないんですよ」
 いさおさん「出ないんじゃなくて、あんまり歌ってないんだろ?」
 観客笑。
 水木さん「挿入歌が多いんですよ。だからだいたいクッシー(串田アキラさん)ばっかり歌っちゃうんですよ」
 観客笑。
 水木さん「だから『戦隊"魂"』はいさおさんとクッシーが出てオレが休むっていうライブなんだけど、
     毎年出演者の発表があるでしょ? 自分の名前がないとやっぱり淋しいよね」
 いさおさん「でもね、その気持ちわかるよ。歌手って欲張りだからね」
 水木さん「そうなんですよ『なんでマジンガーはオレじゃないんだ』って思ったでしょ?」
 いさおさん「オレ、その頃はまだアニソン歌ってないよ」
 観客笑。
・水木さん「オレなんか『なんで仮面ライダーはオレじゃなくて藤浩一(子門真人さん)なんだ』って思ったよ。
     でも、『仮面ライダー』も最初は子門さんじゃなくて藤岡弘、さんだったからね。
     子門さんは最初は自分が歌ったのが流れると思ってたから、テレビ見てびっくりしたんだって」

05:ミッドナイト デカレンジャー 10YEARS AFTER/ささきいさお
06:道-タオ-/水木一郎
-MC-


「スーパー戦隊シリーズ対決」はいさおさんによる特撮「特捜戦隊デカレンジャー」のエンディングを
放送10周年記念のVシネマ「特捜戦隊デカレンジャー 10 YEARS AFTER」用に新緑されたバージョンで。
ダンディないさおさん歌声や間奏でのChouemonさんが前方に登場されてのサックスソロパートも見所。
がらりと雰囲気が変わり、続く水木さんは特撮「獣拳戦隊ゲキレンジャー」よりエンディング。
抑え目な序盤から徐々にダイナミックになっていく水木さんの歌いぶりは、生で聞くと一層圧巻です。

・一時期ドラマに出ると悪役ばかりだったいさおさん。
 水木さん「そんな時ってひがまなかったの?」
 いさおさん「結構前向きだったんだよ。でも子供が学校でからかわれるっていうのがつらかったね。
      でもこれも苦労したから言えるよね。順風満帆だったら、今頃ふんぞり返ってたよ。
      それで楽屋でも『オイ、水木!』なんて言ってたかもしれない」
 水木さん「今も言ってるでしょ」
 観客笑。
・御年93歳で現役の歌手であるトニー・ベネットさんを目標にしている水木さん。
 いさおさん「一種独特だよね。顔は随分老けたけど、声なんかすごい張りがあるもん」
 水木さん「今もアルバムだしてますからね。オレが目指す所なんですよ」
 いさおさん「でもあれ位になるには女性と色っぽく歌えないとダメだよ」
 水木さん「まかせなさいって。90歳になったオレはきっとすごく色っぽいですよ」
 いさおさん「誰もわかんねえよ。今から、90歳の水木なんて想像つかないよ」  
 観客笑。

07:君の青春は輝いているか/ささきいさお
08:タイムリミット/水木一郎
-MC-


続いての対決はメタルヒーローシリーズより特撮「超人機メタルダー」オープニングとエンディング。
「君の青春は輝いているか」ではいさおさんの凛々しく広がりある歌声に背筋が伸びる思いで聞き入り、
「タイムリミット」では歌詞の天使と悪魔を表情と声を変えて歌い分ける水木さんの迫力を目の当たりに。
この二曲を連続して聞く事が出来る機会もなかなかないだけに、とても嬉しうございました。

・いさおさん「お互い『タイムリミット』が近いな」
 水木さん「そういう悲しい事をいわないの! もっと前向きに生きましょうよ」
 観客笑。 
・続いては「ウルトラマンシリーズ対決」。
・ウルトラマンシリーズに出演したことはないものの、同じ円谷プロ作品のドラマに出ていたいさおさん。
 ドラマの撮影スタジオの隣で「ウルトラマン」が撮影されており、よく見学に行かれたとか。
・この時期は暑いだろうね。
・そんな事言ったら仮面ライダーもそうでしょう。
・いさおさん「ゴジラの正体は宝田明さんじゃないかっていう噂があったんだよ。
      ウチの女房(上田みゆきさん)もそう思ってたんだって。そんなわけないじゃないのね」

09:ウルトラマンの歌 (2C)/ささきいさお
10:ウルトラセブンの歌99 (2C)/ささきいさお
11:ザ☆ウルトラマン (2C)/ささきいさお
12:ウルトラマン物語~星の伝説~ (1C)/水木一郎
13:オーブの祈り (ICHIRO MIZUKI SOLO VERSION) (1C)/水木一郎
14:GO AHEAD~すすめ! ウルトラマンゼロ~ (水木一郎ver.) (1.5C)/水木一郎
-MC-


「ウルトラマンシリーズ対決」はいさおさんによる映画「実相寺昭雄監督作品ウルトラマン」オープニングから。
特撮ソングを代表する誰もが知ってる楽曲なだけに、いさおさんやアップル・パイお二人に合わせて観客も大合唱。
続く「平成ウルトラセブン」シリーズのオリジナルビデオ「ウルトラセブン1999最終章6部作」オープニングでも同じく大合唱。
そして誰もが知ってるといえばアニメ「ザ☆ウルトラマン」よりオープニングではつらつと締めくくられた後は、
いさおさんに変わって水木さんが登場され、勇壮さの塊のような映画「ウルトラマン物語」よりエンディング。
きりりとした水木さんの歌声は続く特撮「ウルトラマンオーブ」のオープニングでより一層、真に迫る勢いで、
ラストの特撮「ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE」よりオープニングでは、更に精悍さも際立ったように感じました。

・アニメの歌を歌う時は赤い衣装が着たくなるいさおさん。
・「アップル・パイ」と呼ぶともう一回「パイ」と続けたくなるいさおさん。
・続いては歌手としてデビューする前に自分の原点となった曲を歌う「原点対決」。
・映画音楽が大好きだった水木さん。
 いさおさん「オレ、アニソン歌う時に『もしかしたら映画音楽と同じで、ずっと残る歌になるかもしれない、
      日本の音楽のスタンダードナンバーになるかもしれない』って思ったんだよ」
 水木さん「その通りなんですよ。オレもそう思ったんです」
・世が世なら東大を出てエンジニアになっていたかもしれないいさおさん。
・世が世なら音大を出て声楽家になっていたかもしれない水木さん。

15:I Need Your Love Tonight/ささきいさお
16:ロシアより愛をこめて/水木一郎
-MC-


お二人のルーツともいえる「原点対決」はいさおさんによるエルヴィス・プレスリーさんの楽曲から。
ノリのイイ曲調に合わせ、軽快なステップを交えて歌われるいさおさんはとても楽しそうな表情でした。
続く水木さんの原点は映画「007 ロシアより愛をこめて」より、マット・モンローさんが歌われた主題歌。
落ち着いた雰囲気の中、水木さんはムードたっぷりに歌われ、ラストのロングトーンは圧巻でした。

・ビング・クロスビーが歌ったスタンダードナンバー「white christmas」の魅力。
・続いては「アニメソングデビュー曲対決」
・いさおさん「最近、エアロビクスと筋トレしたら筋力がついてきて胸板も厚くなったんだよ」
 水木さん「オレも胸板が厚く……」
 いさおさん「お前のは腹だろ?」
 観客笑。
 水木さん「だって今が一番声が出るんですよー。あんまり絞ると声が出なくなっちゃうんだよー」
 いさおさん「そうなんだよ。歌手はね、腹筋をつけすぎるとお腹が広がらないから締めちゃいけないんだってね。
      だから腹は適当に出てればいいんだよ。適、当、に、な?」 
 観客笑。

17:原始少年リュウが行く/水木一郎
18:たたかえ! キャシャーン/ささきいさお
-MC-


「アニメソングデビュー曲対決」は水木さんのアニメ「原始少年リュウ」オープニングから。
当時を彷彿とさせる瑞々しくもどこか寂し気な歌声でシリアスに歌われたると、
いさおさんがアニメ「新造人間キャシャーン」オープニングを生ナレーション付きで逞しくご披露。
ラストのロングトーンでは水木さんがいさおさんに対してもっと伸ばすようにジェスチャーをされていました。

・「キャシャーン」のロングトーンをもっと伸ばしてほしい水木さん。
・いさおさん「じっとして歌ってればもっと伸びるんだけどさ、動き回るからさ。
      さっきの水木みたいに動かなければもっと伸びるさ。そりゃあ」
 観客笑。
・今回歌われる曲は決まっているものの、曲間のトークは特に何も決めていない。
・リハーサルでオープニングのタイトルコールを忘れてしまったといういさおさん。
・いさおさんと大杉久美子さんは生まれた所が近い。
 いさおさん「江戸川を挟んで『ヤマト』と『ハイジ』がいたわけだよ。『ハイジ』は強かったなぁ……」
 観客笑。
※世界名作劇場「アルプスの少女ハイジ」とアニメ「宇宙戦艦ヤマト」は放送当時裏番組。
 「ハイジ」がヒットしていた為、「ヤマト」は放送を早期終了する事になりました。
・イベントでいさおさんと大杉さんのカラオケテープが入れ変っていた事件。
・続いては「野球対決」。
・お互いのご贔屓球団のお話。
・CSじゃなくてクライマックスと言わないと。
・「ヤマト」がよみがえるなら「巨人の星」も。

19:行け行け飛雄馬/ささきいさお
20:侍ジャイアンツ/水木一郎
-MC-


「野球対決」はいさおさんによるアニメ「新・巨人の星」のオープニングから。
いさおさんが一言一言を勇ましく歌われた後は、水木さんのアニメ「侍ジャイアンツ」初代オープニング。
豪放磊落さを感じるダミ声を織り交ぜて歌われる本曲は、ライブで聞くと一層タフさが際立ちました。

・いさおさん「次は二人で歌おう。ミッチとか大杉さんとかと一緒に歌った歌だね」
 水木さん「そうそう。みんなで歌いましたねー」
 観客「おぉおおおおおおおおおおおぉお」
 いさおさん「今日はカインズとアップル・パイ……にも手伝ってもらって」 
 水木さん「そこでもう一回パイを言おうとするからややこしくなるんですよ!!」 
 観客笑。

21:青春フィーバー (コンバット・マーチ)/ささきいさお 水木一郎
-MC-


続いてはいさおさんと水木さんが堀江さん、大杉さん、かおりくみこさん、こおろぎ'73の皆さんと一緒に
コロムビア・オールスターズとして歌われたアニメ「ドカベン」三代目オープニングをお二人版で。
これまで生で聞く機会に恵まれず、今回是非とも聞きたかった曲でしたので、とても嬉しうございました。
はつらつとした曲調にからりとしたお二人の歌声が合わさり、なんとも晴れ晴れしい一幕となりました。

・ミッチの変わりにパイパイ。
・続いては「野球場に行かないと聞けない歌対決」。
・当時話題になっていた「応援歌で"お前"と言うのはいかがなものか」お話。
 いさおさん「じゃあフランク永井さんの『おまえに』はどうなるんだろうね?」
 水木さん「いさおさんのおハコだもんね。ちょっと歌ってよぉ~」
 いさおさん「いやぁ、いいよぉ」
 観客拍手。
 水木さん「いいじゃん歌ってよぉ、サービス、サービス」
・ここでいさおさんが「おまえに」をアカペラで一節だけ披露されると、観客から拍手が起こりました。
・「それゆけぼくらのファイターズ」はなぜ野球の平和を守るのか。
・プロ野球選手の大谷翔平選手を語る。

22:燃えよドラゴンズ! 球場合唱編/水木一郎
23:ファイターズ讃歌/ささきいさお
-MC-


「野球場に行かないと聞けない歌対決」は水木さんの中日ドラゴンズの応援歌「燃えよドラゴンズ!」の「球場合唱編」。
発表より45周年目の本曲を水木さんならではのヒロイックさと熱気で力強く歌われていました。
対するいさおさんも同じく発表より45周年目の北海道日本ハムファイターズの球団歌「ファイターズ讃歌」。
現在はクラシックユニフォームでの試合の際に流れるという本曲を、いさおさんならではの頼もしさあふれる歌われ、
観客も手拍子をしながら聞き入っていました。ちなにみ本曲のみ演奏はカラオケに替わり、
バンドの皆さんは後方からお二人を見守っていらっしゃいました。

・続いては初めてお二人だけでレコーディングした「アニソンアカデミー校歌」を一緒に歌う事に。
・レコーディング裏話。
・93歳を越えてもお元気な渡部宙明先生。
・天才が羨ましい努力家のお二人。

24:アニソンアカデミー校歌/ささきいさお 水木一郎
-MC-


中川翔子さんとあべあきらさんがパーソナリティーを務められているNHK-FM「アニソンアカデミー」テーマソング。
曲調は軽快ながらも歌い出しが難しい様で、お二人は若干苦戦されながらも明るく爽やかに歌われておりました。
こちらの楽曲は今回是非とも聞きたかった曲。生演奏&コーラスで聞く事が出来たのも嬉しうございました。

・中川さんは名古屋でお仕事中の為に来場できなかったものの、あべさんんやスタッフさんはご来場。
・百戦錬磨のお二人でもアレンジがおシャレなので歌い出しに苦戦される。
・続いては渡部宙明と菊地俊輔両先生の「アニソン巨匠・二大作曲家対決」。

25:オー!! 大鉄人ワンセブン/水木一郎
26:バビル2世/水木一郎
27:ゲッターロボ!/ささきいさお
28:秘密戦隊ゴレンジャー/ささきいさお
-MC-


「アニソン巨匠・二大作曲家対決」は水木さんによる宙明先生作曲の特撮「大鉄人17」オープニングから。
水木さんに合わせ観客が「オウオオー」と合唱する光景は壮観。続く菊池先生作曲のアニメ「バビル二世」オープニングは
ライブで頻繁に歌われている曲だけに盛り上がりも盤石。いさおさんは菊池先生のアニメ「ゲッターロボ」オープニングから。
疾走感あるブラス演奏に合わせていさおさんのパンチの効いた歌声を堪能した後は、スーパー戦隊シリーズより
宙明先生作曲の特撮「秘密戦隊ゴレンジャー」よりエンディング。宙明先生ならではのスキャットが印象的で、
観客はいさおさんの歌声に合わせ、コーラスをしたりスキャットをしたりと盛り上がりに花を添えていました。

・おニューの衣装でご登場の水木さん。
 いさおさん「かっこいいー。衣装が」
 観客笑。
・次の対決は「宇宙対決」。
 水木さん「でもいさおさんはさっき『ヤマト』を歌っちゃったからもうないでしょ?」
 いさおさん「あるよ。同じ松本零士先生の作品で平尾昌晃先生が作ってくれた曲」
 観客笑。
 水木さん「そうでしたありました」
・いさおさんが故・平尾昌晃先生や尾藤イサオさんと一緒にステージに立たれた時のお話。
 いさおさん「尾藤に『ヤマト以外無いの?』って聞かれて『無いよ』って答えたんだけど、
      よく考えたら『999』の事を言う様に誘導してくれたんだよね。楽屋で女房にも怒られたよ」
 観客笑。

29:キャプテンハーロック/水木一郎
30:銀河鉄道999/ささきいさお
-MC-


続いては「宇宙対決」でもあり「松本零士先生&平尾昌晃先生対決」でもある本対決。
水木さんはアニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」よりオープニングをきりりとした歌声で、
対するいさおさんはアニメ「銀河鉄道999」よりオープニングを優しく、どこかせつなく歌われていました。

・水木さん「今回は『VS』だからって面白可笑しく言ってきたけど、いさおさんに会えてよかったですよ」
 いさおさん「それはお互い様だろ? ンフフフフ」
 水木さん「でもいさおさんはアニソン歌い出してからオレを知ったでしょ?
     オレ中学生の頃からいさおさんの事知ってましたもんね」
 いさおさん「なんかそういうとオレが凄い年寄りみたいじゃない?」
 観客笑。
・"関西のプレスリー"故・内田裕也さんと"東京のプレスリー"いさおさんお二人は同期。
・声が高いプレスリー。
・礼儀正しかったのは後ろに偉い人がいたからかしら。

31:ルパン三世愛のテーマ/水木一郎
32:真っ赤なスカーフ/ささきいさお
-MC-


「バラード対決」の先行は水木さんによるアニメ「ルパン三世(新)」より二代目エンディングから。
色気たっぷりで広がりを感じる水木さんの歌いぶりはじつにドラマチック。
余韻をそのままに、後攻のいさおさんによるアニメ「宇宙戦艦ヤマト」よりエンディングへ。
いさおさんは旅立つ男の覚悟と哀愁をロマンチックに歌われ、終始うっとりする対決となりました。

・水木さん「オレも時々真っ赤なスカーフを巻くけど、この曲はアレをつけて歌えないよ」
 いさおさん「付けるのも喜劇的でいいかもね。宮川泰先生に『なにやってんだっ!!』怒られそうだけど」
 観客笑。 
・水木さん「さて、いよいよ最後の曲になりました」
 観客「えぇぇえええええええええええぇえ」 
 いさおさん「お気持ちはわかりますけど、我々の体力もこれまでという事で……」
 水木さん「まぁ、もっと聞きたい場合は第二弾、第三弾を考えましょうね」

33:スペシャルロボットメドレー
おれはグレートマジンガー (1C)/水木一郎
~とべ! グレンダイザー (1C)/ささきいさお
~鋼鉄ジーグのうた (1C)/水木一郎
~超常スマッシュ! ギンガイザー (1C)/ささきいさお
~斗え! ゴライオン (1C)/水木一郎
~すきだッダンガードA (1C)/ささきいさお
~いざ行け! ロボット軍団/ささきいさお 水木一郎


本編のラストはお二人が歌われたロボットアニメの数々を怒涛のメドレーで。
メドレーの口火をきったのは水木さんによる疾走感抜群のアニメ「グレートマジンガー」よりオープニング。
次はやはりいさおさんによるこの曲、アニメ「UFOロボ グレンダイザー」よりオープニングを軽快に。
続いて水木さんがアニメ「鋼鉄ジーグ」よりオープニングで観客とバンバラババン ババンバンババンと盛り上がると
対するいさおさんは弾むような歌声でアニメ「超合体魔術ロボ ギンガイザー」よりオープニングをご披露。
高らかな前奏のアニメ「百獣王ゴライオン」オープニングでは、水木さんならではの爽快さを感じる歌声を堪能すると、
いさおさんはアニメ「惑星ロボ ダンガードA」よりオープニングでダンダダンダダンダンダダンダダンと切り返し、
メドレーのラストは映画「グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー 決戦! 大海獣」よりオープニングをお二人で。
一番はいさおさんがメインで水木さんが中盤の台詞の投込、二番番はその逆に水木さんがメインでいさおさんが中盤の投込、
三番お二人一緒に歌われ、中盤の投込は水木さんがご担当という、「これぞ」というメドレーの締めくくりとなりました。

-アンコール-
-MC-


大迫力のメドレーが終わるといさおさん、水木さん、演奏陣、コーラスの皆さんがご退場。
ステージ上が暗くなると拍手がアンコールへと変わっていき、しばらくするといさおさんと水木さんがご登場。
続いて演奏陣、コーラスの皆さんも登場され、出演者全員がステージに再登場されました。

・ここで演奏陣とコーラスの皆さんをご紹介。
・いさおさんが"さん"をつけ出したのでそこから全員を"さん"付けでご紹介。
・いさおさん「もうひと頑張りだなぁ……」
 水木さん「大丈夫ですか? 次は6分30秒くらいありますよ」 

34:懐かしくってヒーロー~I'll Never Forget You~/水木一郎 ささきいさお
-MC-


アンコールは水木さんが90年に発表された「懐かしくってヒーロー~I'll Never Forget You~」から。
数々のアニメソングが続々と登場する本曲を水木さんといさおさんが交互に一作品ずつ歌う形に。
「バビル二世」は水木さん「ヤマト」はいさおさん等、ご自身の楽曲はご自身が歌われる構成でしたが
特にお二人と「アニソン御三家」と称された子門さんの「ガッチャマンの歌」では前半を水木さん、後半をいさおさんが歌われたり、
故・ヒデ夕樹さんの「風よ光よ」と故・成田賢さんの「誰がために」の2曲が巧みに入り混じる場面では
いさおさんがヒデさん、水木さんが成田さんのパートを歌わている様子がとても印象的でした。
ラストは今回のタイトルをお二人でコールされて締めくくられていました。

・いさおさん「なんかやっとほっとできるよ」
 水木さん「でも楽しかったですね。明日はゆっくり休んで下さいね」
 いさおさん「明日は夜まで寝てるよ」
 観客笑。
 いさおさん「でもいつもはライブ後半になると脚が不安定になるんだけど今日はならないんだよ」
 水木さん「それはやっぱり水木一郎と一緒だったからですよ」  
 観客笑。

35:マイ・ウェイ/ささきいさお 水木一郎

ラストはフランク・シナトラさんが歌い、スタンダードナンバーとして愛されている「マイ・ウェイ」の中島潤さん訳詞版。
ミラーボールが何条もの光でお二人を照らす中、お二人が歩まれてきた50年以上の歌手生活で培われてきた
それぞれの魅力を感じる優しく強い歌声で披露され、観客は噛みしめるようにじっくりと聞き入っていました。
ラストはお二人が力強く握手を交わされる中、ドラムのガンタさんも一礼されているのが見られました。

・いさおさん「今日は長い時間ありがとうございました。またお会いしましょう!」
 水木さん「ありがとう!!」 

観客から拍手が贈られる中、いさおさんと水木さんがご退場。
続いて演奏陣とコーラスの皆さんも拍手で見送られると、会場全体が明るくなり、終演アナウンスが流れ出し、
「ANIME JAPAN FES 2019 "夏の陣"」東京公演一日目「ささきいさお VS 水木一郎 台場大決戦!」は終演となりました。

アニメソング界の男性歌手両巨頭による対決形式で行われたツーマンライブは代表曲はもちろん、
普段はあまり聞けないような曲も披露され、メドレーを含むと約40曲の大ボリュームを歌われるお二人のお姿に感嘆。
そしてい水木さんがいさおさんにじゃれるように冗談を言われ、それをまたいさおさんが冗談で返されたり、
40年以上のつきあいになるお二人ならではの終始和やかなトークも素敵でした。
ライブ終演時に充足感が満ち満ちる、とても贅沢なライブで、改めてアニメソングが好きでよかったと感じました。


補足

・会場のロビーには中川翔子さんやNHK-FM「アニソンアカデミー」、NHK BS「アニソン! プレミアム!」、
 テレビ朝日「超人女子戦士 ガリベンガーV」などからの祝花が飾られていました。

・基本的にお一人が歌われている際はもう一方はバンドブースの端にある椅子に座られ、
 歌われている方を見守りつつ、お休みになられていました。

・水木さんがいさおさんを知ったのは高校生の頃。既にいさおさんは歌手としてデビュー。
 水木さん「高校生の頃修学旅行のバスの中でいさおさんの歌を歌って、先生に『お前は歌手だな』って言われてね。
     それが実際に歌手になって、アニソンを歌うようになって、実際にお会いできたんだからねぇ」
 いさおさん「いいよなぁ。オレなんか学校の後輩に、グッチ祐三やモト冬樹がいるんだけどさ、
      先生から『いいか、ささきいさおみたいにはなるなよ』って言われたんだってさ。ンフフフ」
 水木さん「あの当時って、芸能界はあんまり良い印象がありませんでしたからね」

・いさおさん「長浜さんはロマンチックな方でね。このシリーズは『長浜ロマン……ポルノなんて言われ……」
 観客笑。
 水木さん「あのね、いさおさん、今日はAJF初日ですよ。オレ、明日明後日も出るのにそんな事言ってぇ」
 いさおさん「明日明後日はロマンポルノなんていう人いないだろ? ンフフフ」
 水木さん「まぁそうですけど。……ロマンポルノっていったら日活ですよね」
 いさおさん「今はCS(ケーブルテレビ) でも見られるよ」
 水木さん「そうなの? オレCS入ってるから見てみよっ」
 観客笑。

・「ミッドナイト デカレンジャー 10YEARS AFTER」の魅力。
 いさおさん「この曲は彼だよ、高取ヒデアキ君が作ったの」
 水木さん「え? 高取ってこんな良い曲作るの? アレンジも?」
 いさおさん「作曲は高取だけどアレンジは違う人だよ」 
 水木さん「リハで聞いていさおさんの歌無しで聞きたいと思ったもん」
 観客笑。
 いさおさん「10周年でジャズっぽくアレンジしたんだよ」
 水木さん「じゃあそのタイミングでオレが歌いたかったなぁ」 
 いさおさん「いや、前からオレが歌ってだから。いくらアニソン界では水木の方が先輩だからってそうはいかないぞ!」
 観客笑。
 水木さん「でも高取はイイ曲かくよなぁ。ジャズもいいしなぁ。今度Z旗の演奏でジャズ歌わせてほしいなぁ」 

・いさおさん「こんな序盤で『君の青春は輝いているか』なんて重い歌を歌うとは思わなかったよ」
 観客笑。
 水木さん「オレもですよ。はじまったばかりなのにもう『タイムリミット』ですよ」 
 観客笑。

・いさおさん「芸能人で名を上げるのは難しいよね。事件を起こした方が早いくらい」
 観客笑。
 水木さん「オレなんか道徳の教科書にも載っちゃってるから事件を起こしたら多くの人が悲しみますよ。
     でもまず最初に悲しむのはいさおさんだと思いますけど」
 いさおさん「喜んだりして。ンフフフ」 
 観客笑。
 水木さん「これが本心ですよ。どれだけ憧れたか。東京駅の芝生で二人で寝た事もあったのに」
 いさおさん「寝てないよ。寝っ転がっただけだよ。誤解される様な事言うんじゃ無いよ。ンフフフ」
 観客笑。

・当日の8月9日は「野球の日」だからか、野球にまつわる楽曲が多く聞けました。

・この日の模様は翌日に放送されたNHK-FM「アニソンアカデミー」でも触れられており、
 中川さんは今回のライブをとても羨ましがられていたご様子でした。

・「999」ではアップル・パイのお二人のコーラスが鮮明に聞こえたのも印象的でした。

・尾藤イサオさんの若さにかなわないお二人。
 いさおさん「ステージで走ったり転がったりするもんな。かなわないよ」
 水木さん「オレは10代の頃に尾藤さんがジャッキー吉川とブルー・コメッツと一緒にいた頃から見てるけど変わんないもん」

・いさおさん「今日は色々歌ったから当時を思い出したね。あの頃は仕事なかったなぁとかモテてたなぁとか」
 観客笑。
 水木さん「でもそれは今日来てくれた皆さんも同じでしょうね」
 いさおさん「その時のアニメ映像以外にも自分達の境遇が思い出されるってアニソンの魅力だよね」 

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