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水木一郎・堀江美都子 ふたりのアニソン♯14
16.11.12 よみうり大手町ホール

 

出演/水木一郎 堀江美都子

 

演奏/Key&Co.貴日ワタリ B&Co.村上聖 Dr&Co.岩田"GUNTA"康彦 G&Ag.IMAJO 
  カラオケ

 


水木一郎さんと堀江美都子さんのお二人によるコンサート「ふたりのアニソン」。 
「ふたアニ」の愛称で親しまれているコンサートも今回で14回目。 

アニメソング界を黎明期から支え続けているお二人ならではの飾らないトークを聞く事が出来たり、 
代表曲はもちろん、他ではなかなか聞く事が出来ない楽曲、お互いの楽曲をカバーされる等、 
スタンディングのライブとは異なる趣になっており、着座でゆっくりと歌とお話を楽しめるコンサートです。

 

会場は東京大手町にある読売新聞本社内にあるよみうり大手町ホール。 
格式のある雰囲気のホールは14年の開設時のこけらおとし公演以来、多くのアニメソングイベントが催されています。

舞台には緞帳が下り、開演を待つ観客席には時折、諸注意を促すアナウンスが流され、 
開演時間になるとゆっくりと照明が落とされていきました。

 

01:君が創る詩 (1.5C)/水木一郎 堀江美都子 
-MC-

 

幕が上がるとともに奏でられたイントロは、しっとりとした雰囲気のお二人のオリジナル曲。 
フォーマルなお衣装で立たれる水木さんと、そのお隣で白いドレス姿の堀江さんは高めの椅子に座られていました。 
ソフトでやさしいお二人のハーモニーがすうっと会場に広がっていきました。

 

・水木さん「『ふたアニ』は今回で14回目で、来年15回目を迎えます。来年は……」 
 堀江さん「14回目が始まったばかりなのにもう来年の話するの?」 
 観客笑。 
・ステージ上にはソファとテーブル、水の入ったボトルなどが既にスタンバイ。 
 堀江さん「14回目ともなるといつの間にか座ってた椅子がなくなってますね」 
 水木さん「そうですね。最初からソファがありますし」 
・リハーサルから楽しかった水木さん。 
 水木さん「トークとかももうそのままお客さんにお見せしたいくらい」 
 堀江さん「リハからトークしなけりゃいいのに。そのトークをお客様の前でやればいいのに」 
 観客笑。 
 水木さん「あなたはリハでトークしませんでしたね?」 
 堀江さん「私はノせてるだけですから」 
 観客笑。 
・今回のギターのJOEことIMAJOさんは「ふたアニ」初参加。JOEさんに軽めの挨拶「あざーす」を教わったお二人。 
 水木さん「あざっす!」 
 堀江さん「なんか水木さんがやると『押忍っ!』みたい。あざーすね」 
 観客笑。

 

02:戦え!七人ライダー/水木一郎 堀江美都子 
03:たたかえ! ガ・キーン (2C)/水木一郎 堀江美都子 
-MC-

 

まずはお二人のデュエット曲の中から"たたかえ"シリーズ。まずは特撮「仮面ライダーストロンガー」より挿入歌。 
JOEさんのソロを見守られていた水木さんでしたが、堀江さんと一緒に歌われる箇所を忘れてしまう場面があったのもの、 
続くアニメ「マグネロボ ガ・キーン」のオープニングでは堀江さんと阿吽の呼吸で挽回されました。

 

・水木さん「勘違いしました。堀江さんが歌う所だと思って黙ってしまった」 
 堀江さん「遠慮深すぎ。デュエットなんだから」 
 観客笑。 
・リハーサルでフルサイズを歌う事は少ないので、三番まであると歌に入るタイミングを見失いがち。 
 水木さん「じゃあお客さんにキュー出してもらいましょう。みなさんよく知ってるから」 
 堀江さん「でもみなさんからバラバラのタイミングでキューが来たら困っちゃいますよね」 
 観客笑。 
 堀江さん「まだしばらくはあたしを見ててください」 
・開始当初はバトルという事で観客の拍手の量で勝敗を決めていた「ふたりのアニソン」。 
 堀江さん「なんか今はどうでもよくなっちゃった」 
 水木さん「じゃんけんするだけだもんね。それも飽きてきましたけど」 
 観客笑。

 

04:マジンガーZ/水木一郎 
-MC- 
05:キャンディ・キャンディ/堀江美都子 
-MC-

 

「ふたアニ」は普段のコンサートでは聞けない曲ばかりが歌われるとはいえ、外せないのは代表曲という事で、 
水木さんはアニメ「マジンガーZ」のオープニング、堀江さんはアニメ「キャンディ・キャンディ」のオープニングをそれぞれご披露。 
ロボットソングとヒロインソングのお手本を、アニソン歌手のお手本であるお二人の歌声と共に観客も大合唱でした。

 

・水木さん「代表曲で負けました。変わらぬ歌声ですばらしい」 
 堀江さん「そう言ってくれるのはアニキだけですよ」 
・水木さん「我々、リハからちゃんと声出して歌ってますから。ボクはリハで出だしすぎて本番は声枯れてる時ありますけど……」 
 観客笑。 
 水木さん「でもミッチは違いますね。いつも絶好調で。昔イベントで一緒になった時、ミッチがすっごく調子悪くて。 
     大丈夫かな、ちゃんと声でるかなって心配してたら自分の方が歌忘れちゃって……」 
 観客笑。 
 水木さん「でも本人は完璧に歌うんですよ」 
・最近早く寝る事にしている水木さん。 
 水木さん「その方が山登る時とかは良いんですよ。なあJOE!」 
 不意打ちに驚くJOEさん。 
 水木さん「あいつはしょっちゅう一緒に山登ってんですよ」 
・アニソン登山部に初参加された堀江さん。 
 堀江さん「気持ちよかったですね~。気づいたらずっと大声で話しながら上ってました」 
 水木さん「一緒に行った石田燿子なんかずっとハァハァ言ってましたからね」 
 観客笑。 
 堀江さん「後ろからずっと息が聞こえるんで『なにやってんだー! ガンバレー!!』って言ってましたね」 
 観客笑。 
・この日の前日も早く寝た水木さん。 
 水木さん「明日ライブだしと思って早く寝てみようと思って」 
 堀江さん「寝て"みよう"?」 
 観客笑。 
 水木さん「だって眠れるかどうかわかんないじゃん。で、やっぱり5時とかに起きちゃって二度寝したら、もう体は楽だし声は出るし。 
     そしたらリハで出しすぎちゃって……」 
 観客笑。 
 堀江さん「もうさ、それぐらいさ、45年以上歌ってるんだからさ、調整しようよ」 
 観客笑。 

・続いてはお二人のルーツをたどる思い出の歌コーナー。 
 水木さん17歳の時に初めてレコーディングされ、当時のジャズバンド仲間からの愛称にもなった「シェナンドー」。 
 堀江さんは9歳の時に「日清ちびっこのどじまん」に出場された際に歌われた「ドナドナ」。 
 堀江さん「当時どの雑誌にも"チャンピオンになった"って書かれてたんですけど、実際はなってないんですよ。 
     同期のみんなは日本一とかチャンピオンになってるんですね。天童よしみちゃんとか」 
 水木さん「よしみちゃんもそうか」 
 堀江さん「やっぱりね、演歌は強いね。日本人のルーツだね」 
・「ちびっこのどじまん」では紺のワンピースを着て、後ろで手を組んで歌われた堀江さん。 
 堀江さん「そうしたらね、ある審査員の先生に『キミ、おばあちゃんみたいで暗いよ』って言われて凄いショックだったんですよ。 
            この年になっても覚えてるくらい。確かに暗かったけど……」 
 水木さん「ボクも家族対抗のど自慢みたいのに出た時に

    『キミはいいねえ、土日しか仕事しないんだ。いいねえ』って言われたことありますね。 
     何言ってんだこのやろうって思いましたけど……そうだ! わかった! 来年はねぇ……」 
 堀江さん「えぇえ!? ちょっと、お客さんを連れてってください。自分だけ先いかないように」 
 観客笑。

 

06:シェナンドー/水木一郎 
-MC-

 

「かったる曲なんで寝ないでくださいね」と前置きをされ、水木さんが歌われたのは、

アメリカ民謡で1966年のドラマ「シェナンドー」のテーマにもなった曲のカバー。 

のどかながらどこかさびしい曲で、哀愁をはらんだ水木さんの歌声がとても素敵でした。

時折馬に乗ったり銃を抜いたりと西部劇のアクションを交えられる場面も。

 

・堀江さん「チリビーンズの香りがしますね」 
・水木さん「思えばこの時テーマソングっていうのを歌って、

     その後ジャズとか歌謡曲とか歌ったけど、アニソンを歌うようになったのは運命だね」 
・「出前一丁」一ヶ月分と白いラジオ。 
・堀江さん「では9歳の美都子ちゃんに戻って、暗く歌いたいと思います」 
 観客笑。 
 水木さん「いや、今のあなたの方がいいよ。だって審査員の先生の事思い出してイヤな気持になっちゃうでしょ? 
          その気持ちがお客さんに届いてしまうから、今の堀江美都子で歌った方がいいよ」 
 堀江さん「そうか。今だったらね、『暗いよ』って言われても『暗い歌だよ』って言えますけどね。だって仔牛が売られてく歌だよ?」 
 観客笑。

 

07:ドナドナ/堀江美都子 
-MC-

 

Joan Baezがカバーしたイディッシュ民謡をJOEさんのアコースティックギターのみの演奏で。 
物憂げなギターの爪弾きだけの演奏が、堀江さんの歌声をよりクリアでかなしく際立たせ、ホールに染み渡らせていました。

 

・続いてはお互いがお互いの曲をリクエストするコーナー。 
・水木さんからのリクエストは「風よつたえて」。 
 堀江さん「あまり歌ってませんねー」 
 水木さん「どうして歌わなかったんです?」 
 堀江さん「当時は遊園地とか動物園とかスーパーの屋上とか、割とノイズィーな場所で歌う事が多かったので。あと難しいから」 
・堀江さんからのリクエストは「ロボット刑事」。 
 堀江さん「『ふたアニ』では歌ってませんよね?」 
 水木さん「そうですか? ……14年来てるお客さんが頷いてないんで多分そうですね」 
 観客笑。

 

08:風よつたえて/堀江美都子 
-MC-

 

水木さんから堀江さんへのリクエストはアニメ「アンデス少年 ペペロの冒険」よりエンディング。水木さんは一旦ご退場。 
穏やかで広々とした曲調でのびやかで豊かな堀江さんの歌声からは難しい曲という事を全く感じさせない巧さを感じました。

 

・チェックのシャツの上にチェックのジャケットにお召変えをされた水木さんご登場。 
 水木さん「チェックにチェックですよ? 普通オレの年齢で着ないよ。 
          でも『似合うから着てください』ってスタッフが言うから、靴もカワイイの履いて……。 
     ホントはジーパンにするはずだったんだけど……」 
 堀江さん「いや、似合ってますよ。チェックオンチェックで。おっしゃれっ」 
 水木さん「あぁありがとうございます」 
 堀江さん「そういう時に使わなきゃ。あざーす、って」 
 観客笑。

09:ロボット刑事/水木一郎 
-MC-

 

一旦退場された堀江さんから水木さんへのリクエストは、特撮「ロボット刑事」のオープニング。 
いぶし銀の水木さんの歌声もさることながら、テレビ同様に冒頭に効果音が入っておりより臨場感が高まりました。

 

・堀江さんがお召変えをされて戻ってこられ、次はお互いの持ち歌を交換するとりかえっこバトル。 
 水木さん「このバトルに負けるとね、その曲を相手にあげなきゃいけないんですよ。 
     だからボクは『バビル2世』も『ロボコン』も歌えないんですよ」 
 堀江さん「えぇ~」 
 水木さん「だからボクが歌う時は心の中で『堀江さん、歌わせていただきます』って思いながら歌ってるんです」 
 観客笑。

 

10:ぼくらのバロム1/堀江美都子 
-MC-

 

堀江さんは"研究"というテーマを掲げられ、雄叫びの代名詞である特撮「超人バロム1」よりオープニングを選曲。 
2番の出だしこそ間違えたものの、歌はもちろん、難関の「ブロロロロー」の雄叫びを危なげなく決められました。

 

・堀江さん「とちっちゃったよ」 
 水木さん「そのわりには声が出てましたね。オリジナルキーなのに」 
・堀江さん「イントロで『未来ロボダルターニアース』って言ってね」 
 水木さん「えっ! そんな事言ったら出トチしちゃうじゃん」 
 観客笑。

 

11:ダルタニアスの歌/水木一郎 
-MC-

 

アニメ「未来ロボダルタニアス」オープニング。イントロのタイトルコールも鮮やかに決められた水木さん。 
勇壮な曲調は水木さんにぴったりで、堀江さんとは違った趣の勇ましさでした。最後にもう一回「ダルタニアース!」。

 

・堀江さん「他の人の歌を歌うって緊張感があっていいですし、自分の歌を他の人の歌が歌うのを見るのもいいですね」 
 水木さん「ボクは間違えたらどうしようって震えてますよ」 
・堀江さんの「雄叫び」考察。 
 堀江さん「歌の発生とは少し違うでしょ? 喉を使わないで『ブロロロロー』をどうやって出すかを練習しましたね」 
 水木さん「他にも色々ありますからね」 
 堀江さん「そうなのよね。あたしも"女の雄叫び"って言われてるんですけど『トー!』とか『ヤー!』とか一言だもんね。単語じゃないのよ。 
     だから難しいのよね。アニキは『テクマクマヤコン』とかは噛むクセにどうして『ブロロロロー』は噛まないんだろ?」 
 観客笑。 
 水木さん「それはね。言い慣れてるからですよ。『テクマクックマヤ……』とか言わないもん」 
・2009年以降、ウルトラマン関連の数々の楽曲を専属で歌われているボーカルユニット・ボイジャーのお二人のお話。 
 水木さん「この前、ボイジャーが初めてAJF(ANIME JAPAN FES)に出た時にTAKERUが言った言葉に堀江さんは感心したそうですね」 
 堀江さん「そうそう。なんかね『今日はとても歌いやすいです』って言ったのよ。

      今時そんな事言う子なかなかいないよ。そういう言葉って残るね」

 

12:美しきチャレンジャー/堀江美都子 
-MC- 
13:夢のボール (1.5C)/水木一郎 
-MC-

 

続いてはスポーツの秋ということでスポーツコーナー。まずは堀江さんから水木さんのマネージャーさんのリクエストで 
ボウリングを題材にしたドラマ「美しきチャレンジャー」オープニングのコロムビアバージョン。朗らかな曲調を伸びやかに歌われると、 
対する水木さんはドッジボールを題材にしたアニメ「炎の闘球児ドッジ弾平」よりエンディング。

水木さんの歌いぶりはエンディングテーマらしくとてもやらわかく、心が穏やかになり、

アニメ放送当時を思い出しながら聞き入っておりました。

 

・堀江さん「歌詞に『♪ぜぇーえっと』って言うのがあるじゃないですか? あれ『Z』かなって思っちゃいましたよ」 
 水木さん「そうなんですよ。どうしても『ゼーット!』ってやりたくなっちゃうんだけど我慢しましたね」 
・続いては漫画や小説などのイメージソングバトル。 
・堀江さん「あたしはねー、小説のイメージソングなんですけど、レコーディングしたのにお蔵入りになった曲なんですよ。 
     後に映画になった時に主題歌になるって言われてたんだけど、結局ポシャりました。

     曲は自分の全曲集とかにボーナストラックで入れましたけど」 
・水木さん「ボクはこの曲で『ゴールドディスク賞』を受賞したんですけど。

     当時は『賞をとったのは曲じゃ無くて作品だろ』って言われてヘコミましたね」 
 堀江さん「それはないでしょー」 
 水木さん「これがね、言われたんですよ。『コレ、水木の歌じゃねえなあ』とかね。ホントに傷だらけですよ」 
 堀江さん「若い頃って心ない事言う人も多いからね。今言ったら大変なことになるよねー」

 

14:ルウは風の中で/堀江美都子 
-MC- 
15:ロマンティック・アゲイン/水木一郎 
-MC-

 

堀江さんが歌われたのは小説「蒼い人の伝説―ルウは風の中で」のイメージソングで幻の映画主題歌。 
宮川泰先生の壮大な楽曲を伸びやかに歌われる堀江さんのお姿がとてもドラマチックで、思わず引き込まれました。 
続いての水木さんは漫画「エロイカより愛をこめて」イメージソング。文字通りのロマンティックな雰囲気でムードたっぷりの楽曲を 
優しくも大人の包容力を感じる水木さんの歌いぶりにうっとり。お二人の表現力の奥深さを改めて感じるコーナーでした。

 

・堀江さん「歌っていて宮川先生の笑顔を思い出してグッときちゃいましたね。いい歌を残してくださってありがたいです」 
・水木さん「せっかくレコーディングしたのに歌ってない曲が多いから普段のライブで歌わない曲を歌えるのが『ふたアニ』だよね」 
・続いては超レア曲バトル。 
・堀江さん「あたしの曲はこれもアニキのマネージャーさんからのリクエストなんですよ。

     『私が聞きたい』って。それ大事って思いましたね」 
 水木さん「『ふたアニ』って回によって構成するのが二人だったり、オレがメインだったり、ミッチがメインだったりするんですけど 
     今回はミッチがメインでやってたんだけど仕事の関係で途中からオレが構成したんだよね。でミッチの選曲に悩んでさ。 
     そしたらウチのマネージャーが『私、リクエストしていいですか?』っていったから任せてみたんだよ」 
 堀江さん「いいと思いますよ。マネージャーさんはあたしの曲よく知ってますねー」 
・堀江さん「あたしの曲は超レアだけど超レアだと困るんですよ。お客さんに歌ってもらう所があるから」 
 水木さん「この曲はリハでも歌ってないからオレも知らないんだけど、どういう所?」 
 堀江さん「あたしが♪ディーノ ディーノ サウルス君っって歌ったら……」 
 観客「ハイーハイッ」 
 水木さん「皆さん知ってましたね」 
 堀江さん「知ってましたね」 
 観客笑。 
・水木さん「ボクの歌はね、青森県津軽のお城の歌。津軽為信さんが作ったお城の歌。

     作詞をお城好きの春風亭昇太師匠、作曲が渡辺宙明先生なんですよ。 
     最初は『タメノブーン』だったんですけど、なんか締まりがないって事で、

     五つのお城が合わさったから『V(ファイブ)』を付けたら採用されたんですよ」

 

16:サウルスくん/堀江美都子 
-MC- 
17:超城合体タメノブーンV/水木一郎 
-MC-

 

アニメ「わんぱく大昔クムクム」より牧歌的な曲調でほのぼのとした中にどこか寂しさを感じる堀江さんの歌声が魅力のエンディング。 
「ハイーハイ」の部分はカラオケにも合いの手が入っていましたが、観客も一緒に。

二番以降は水木さんもこっそり合いの手を入れられていました。 

後半には「アニキのマネージャさんも『ハイーハイ』って言ってくださいね」と堀江さん。

それを受けて舞台袖にマネージャーさんを探す水木さん。 

続いては青森県弘前市のクリエイティブプロジェクト「HIROSAKI DESIGN WEEK」の

一環である城ロボプロジェクトのテーマソング「超城合体タメノブーンV」。 
土地とお城とメッセージがしっかり込められた歌詞で、水木さんの渋みの効いた颯爽とした歌いぶりに、

宙明節に和のアレンジが施された楽曲が実に凛々しかったです。

 

・堀江さん「かっこいですね。この曲」 
 水木さん「かっこいいでしょ? ウチのマネージャーがアレンジにも注文したんですよ『大砲の音はココで鳴らしてください』とかね」 
 堀江さん「……アニキってマネージャーさんで出来てるんだね。女性が傍にいると伸びる人っていますよね」 
 水木さん「アニソンの世界では堀江さんに育てられましたからね」 
・ここからは貴日さん以外のバンドの皆さんも合流され、各自準備をされていました。 
・続いてはこれまであまり歌ってこなかったお二人がレコーディングされたディズニー作品のコーナー。

 

18:いつか夢で/堀江美都子 
-MC- 
19:ジッパ・ディー・ドゥー・ダー/水木一郎 
-MC-

 

堀江さんが歌われたのは映画「眠れる森の美女」よりメインテーマ。堀江さんは絹のような歌声で優雅に歌われ、 
間奏では水木さんを誘ってワルツを踊られると、観客から拍手が送られました。 
続いては映画「南部の唄」よりメインテーマ。西部開拓時代が舞台という事で、 
開拓のアクションを交えられながら、水木さんは軽快に楽しく歌って踊られました。

 

・水木さん「『ふたりのアニソン』なんだからレコーディングしてない『美女と野獣』とか歌うのもいいですよね」 
 観客拍手。 
・ソファーやテーブルが撤収される間しばしトーク。 
 水木さん「JOEはどうですか?」 
 JOEさん「トークが楽しいっス」 
 観客笑。 
 水木さん「台本無いですからね。30分おしてますし。けどよみうり大手町ホールさんはいい会場なので怒られないと思います」 
 観客笑。 
・「ここからはソロコーナーです。まずはミッチから……」と、ここで水木さんはご退場。

20:ニュームーンに恋して/堀江美都子 
-MC-

 

ソロコーナーはアニメ「美少女戦士セーラームーンCrystal デス・バスターズ編」二代目オープニングでスタート。 
ドラマチックで難しい曲ながらも、堀江さんはそれを感じさせない堂々たる歌いっぷりでした。

 

・堀江さん「最近の曲はきっつぃ。自然な流れでブレスができない……。今は機械で作ってて、自分で歌いながら作ってないから、 
     楽器で演奏するようなメロディーになるんですね。どこで息をすればいいのか……」 
 観客笑。 
 堀江さん「でも不思議なもので、色々悩みながらも歌っているうちに自分の歌になっていくんですね。 
     ずっと現役で歌ってきて沢山の歌と出会ったきたからできるんだと思います。 
     だからそういう新しい歌に出会った時も、あぁ、これでまた一つ上手くなれると感謝して歌っていきたいと思います」 
 観客拍手。

 

21:セーラースターソング/堀江美都子 
-MC- 
22:キャプテンハーロック/水木一郎 
-MC-

 

アニメ「美少女戦士セーラームーン セーラースターズ」のオープニング。アルバム「美少女戦士セーラームーン THE 20TH ANNIVERSARY MEMORIAL TRIBUTE」で 
カヴァーされました。カヴァー曲ながらもなめらかな歌声と圧倒的な声量で見事にご自分のものにされていて圧巻でした。 
堀江さんが退場されると波の音が聞こえる中、水木さんが登場されて、アニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」よりオープニング。 
アニメソングデビュー45年を迎えられ、より表現力の深みを感じる歌いぶりにじっくりと聞き入りました。

 

・水木さん「今年はアニメソングデビュー45年目で素敵な曲に出会えました。

     円谷さんのウルトラマン50周年を迎えられ、新作が作られました。 
     円谷さんから『水木さん、歌ってくれませんか』と声をかけていただいた時は本当に嬉しかったです。 
     レコーディングで初めてボイジャーの二人に会ったんですけど、良い子達でね。ボクが最初に歌を録ったんですけど、 
     二人ともボクの歌から何かを盗もうという姿勢で聞いててくれてすごく嬉しくて。

     TAKERU君はボクの歌い方を研究して近づけてくれて、 
     千晶ちゃんもオープニングはもちろん、エンディングなんて毎回泣ける程で、凄くいい歌手だと思わせてくれるんです」

 

23:オーブの祈り (ICHIRO MIZUKI SOLO VERSION)/水木一郎 
-MC-

 

特撮「ウルトラマンオーブ」よりボイジャーと歌われたオープニングを

アルバム「水木一郎 グレイテスト★ウルトラマンソングス」収録の水木さんソロバージョンで。 
水木さんの力強くきりりとした歌いぶりはもちろん、バンドの皆さんが激しい曲調をパワフルに演奏されていたのも印象深かったです。

ここで堀江さんがご登場され、お二人でトーク。この間にスタッフさんによって舞台中央にマイクスタンドが設置されていました。 

堀江さん「ソロもいいですね。カッコイイ」 
水木さん「作曲の高見沢俊彦君がボクのキーにピッタリ合わせてくれてね。

    TAKERU君もああ見えて割と声はオジサ……低いから丁度合ったんですよ」 
堀江さん「今どきの男の人って細くて高い声が多いから、低めの声は魅力があってイイと思いますよ。太い声は迫力がありますよ」

水木さんが拍手で見送られ、堀江さんお一人になり、ここからは名曲コーナー。 
堀江さん「『聖闘士星矢』では沢山の歌を歌わせてもらってるんですけど、

     その中で『北欧アズガルド編』で 北極星(ポラリス)のヒルダを演じました。 
     その時に歌っていた『女神の子守歌』が凄く好きで、今回は皆さんにも聞いていただきたいと思います」

 

24:女神の子守歌 ~Lullaby~/堀江美都子 
-MC- 
25:東北合神ミライガー/水木一郎 
-MC-

 

しっとりとはじまったのはアニメ「聖闘士星矢」より女神(アテナ)・城戸沙織の視点で歌われ、

第30話「燃えあがれ! 愛のコスモ」で使用された挿入歌。ドラマチックな曲調が包み込むような堀江さんの歌声とが合わさり、

とても幻想的でうっとり。村上さんとガンタさんのコーラスも魅力的でした。堀江さんを見送られながら水木さんがご登場。

水木さんは「ああいう難しい歌は堀江美都子だから歌えるね。凄いね」と感心されているご様子。 

続いて水木さんが歌われたのは東北六県のローカルヒーローが合体したミライガーのテーマであり、

タイで放送される予定の特撮「ミライガーT1」のオープニング。 聞く人に寄り添うような優しさから、

後半のダイナミックな歌いぶりの水木さんの歌声に圧倒。「やるぞ!」等の掛け声は貴日さんが担当されていました。

 

堀江さん「いよいよ今回の『ふたアニ』もラストスパートなのでデュエットを行きたいと思います」 
水木さん「二曲連続で行きますか?」 
堀江さん「もう行くっきゃないですねー」 
水木さん「そうですか。じゃあ頑張りましょう!」

26:斗え忍者キャプター (2C)/水木一郎 堀江美都子 
27:ENGAGE!!! ゴーダンナー/水木一郎 堀江美都子

 

ラストコーナーの一曲目は特撮「忍者キャプター」よりオープニング。お二人の息のあった掛け合いや揃いの振り付けも見所。 
観客もお二人に合わせて一緒に合いの手や振り付けを楽しんだ後は、

アニメ「神魂合体ゴーダンナー!! SECOND SEASON」よりオープニング。 
お二人の大人な魅力を感じる歌いぶりと後半の鬼気迫るように捲し立てる歌いぶりは迫力満点でした。

 

-アンコール-

 

拍手の中、堀江さん、水木さんが退場された後に、バンドの皆さんもご退場。 
ほどなく拍手がアンコールを表す手拍子に変わり、しばらくしてバンドの皆さんがご登場されてスタンバイ。

 

28:CROSS FIGHT!/水木一郎 堀江美都子 
-MC-

 

イントロと共にお二人が登場され、アンコール一曲目はOVA「破邪大星ダンガイオー」より人気の高い初代オープニング。 
堀江さんの凛々しさと水木さんの逞しさは毎回圧巻のコンビネーション。

所々で水木さんがマイクを向け観客が「CROSS FIGHT!」と掛け声を入れていました。

 

・ここで水木さんからバンドの皆さんをお一人ずつコメントを交えながらご紹介。 
・水木さん「この前、アニソンデビュー45周年のライブやった時に会場が管楽器NGの所でね、Z旗の皆を呼べなかったんだよね」 
・水木さん「来年の15回は節目なので、ちょっと派手にやれればいいなぁと思っています」 
 堀江さん「もう曲も考えてますからね、アニキは。きっとやるでしょう」 
 水木さん「今日の感じを見たらまだ声が出るので、まだまだ続けていけるのではと思ってますよ」 
 

29:Dear Friend/堀江美都子 水木一郎

 

ラストはアルバム「Dear Friend」よりお二人のオリジナル曲であり、お二人の関係やアニメソング界を象徴しているような一曲。 
イントロで各国の感謝の言葉を投げ込む水木さんでしたが、堀江さんは何を言っているのかがわからなかったご様子。 
「ふたりのアニソン」を凝縮したような明るいお二人の歌いぶりに元気づけられながらも、名残惜しくもありました。

 

歌が終るとバンドの皆さんはそんまま演奏を続けられ、 
水木さんと堀江さんはお二人揃ってステージの右、左、最後に中央とそれぞれでお辞儀をされ、

そのまま腕を組んで仲良くご退場されました。 お二人が去られた後も観客の手拍子と共に演奏は続き、

演奏の終わりと合わせて幕が下り、 バンドの皆さんに拍手が贈られる中、

「水木一郎・堀江美都子 ふたりのアニソン♯14」は終演となりました。

 

今回もデュエットや代表曲の他に「ふたりのアニソン」ならではの貴重な楽曲、これまであまり歌われなかったディズニーの楽曲など、 
さまざまな楽曲をゆったりと聞く事が出来ました。アニメソング界を黎明期から牽引しているお二人ならではの飾らないトークで 
勝手知ったるご関係を垣間見る事が出来てとても楽しく、今から来年の15回目の開催が楽しみです。


 

補足

 

・会場には株式会社ハイウェイスター井上俊次社長からのお花も。

 

・堀江さん「余韻はよい~ん」

 

・水木さん「『あざーす』はさ、JOEもそうだけのNoBも言うんだよなぁ」 
 堀江さん「JOEは似合うけど、NoBちゃんはあんまり言わないで欲しいなー」 
 水木さん「これが言うんですよ」 
 堀江さん「NoBちゃんに『あざーす』って言われたら張り倒したくなるもん」 
 観客笑。 
 堀江さん「カッコイイんだからNoBちゃんはー。『あざーす』は似合わないよー」 
 水木さん「カッコイイからね……じゃあJOEは何なの?」 
 観客笑。

 

・「夢のボール」の「フライドチキン」という歌詞が妙に印象に残っていた堀江さん。

 

・水木さん「超レアバトルはボクの勝ちですね」 
 堀江さん「それでいいですよ。それよりあたしは楽しく歌いたい」

 

・水木さん「選曲に悩む事が出来る歌手というのはね幸せですよ。今回聞く事が出来なかった曲もあるとは思いますが、 
     まだ皆さんが来てくださるなら、ずっと歌っていける自信があるので、いつか皆さんの聞きたい曲も歌えればと思っています」

 

・水木さん「ベースの村上君は"チョッパーの村上"と呼ばれるくらいの凄いテクニックなんですよ」 
 観客拍手。 
 水木さん「そういえば昨日、11月11日は"ベースの日"らしいですね」 
 村上さん「そうですね」 
 水木さん「おめでとうございます」 
 村上さん「ありがとうございます」

 

・水木さん「残念な事に子門真人さんは歌手を引退されて、ヒデ夕樹さんがお亡くなりになって、お二人が歌った良い曲が沢山あります。 
     他にもアニメソングには良い曲が沢山あるので後輩達と一緒に歌い継いでいかなくてはと思っています」

 

・水木さん「ガンちゃんはね、凄いんですよ。いつだったか横浜で山野さと子とかと一緒にオールディーズのライブやったことあったよね」 
 ガンタさん「まだそれ言うんすか」 
 水木さん「今思い出したんですよ。あの時、ガンちゃんは手をケガしてて片手と両足だけでドラムを叩いてくれたんですよ。凄いですよ」 
 観客拍手。 
 堀江さん「アゴでも叩けるもんね」 
 水木さん「え、そうなの!?」 
 堀江さん「うっそっさっ!」 
 観客笑。

 

・堀江さん「皆さんお一人お一人の顔がよく見えるので、このホールは好きです」 
 水木さん「そうなんですよ。あと椅子ね。これが実に座り心地が良く……」 
 堀江さん「アニキ、次の歌、行こうか」 
 水木さん「あ、ハイ。すみません」 
 観客笑。 

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