2025.04.01
「千晶と騒がNight」「ボイジャーソングライブ」追加
ささきいさお デビュー55周年記念スペシャルライブ・アンコール
16.3.6 Zepp Diver City(TOKYO)
出演/ささきいさお
コーラス/アップルパイ(平山佳代子 杉山小絵子) ザ☆カインズ(貴日ワタリ 常見弘士 斉藤淳一)
演奏/G.松尾洋一 Ba.村上聖 Dr.板垣正美 Key.松原ひろし
Tr.KENITO Tr.Akuzawa Sax&Fl.Chouemon Tb.Ozaki
昨年2015年にデビュー55周年を迎えられたささきいさおさん。
デビュー55年に加え、5月16日に73回目のお誕生日を迎えられた事を記念し、
同15年5月に「ささきいさお デビュー55周年記念バースデーライブ」が開催されました。
そのチケットは販売された直後に完売。いさおさんの人気の高さを改めて実感いたしました。
チケットを入手出来なかったファンの声を受け、「デビュー55周年記念」の「アンコール」公演が開催されました。
会場は前回のよみうり大手町ホールから場所を移してZepp Diver City(TOKYO)。
大手町ホールより多くの人数が収容できる本会場は、お台場にあるライブハウス。
大型ショッピングセンターの出入り口に併設された地下への階段を下りて入場すると
ロビーには水木一郎さんや、串田アキラさん、松本零士先生、池田理代子先生、山田邦子さん、
畑亜貴さん、江戸家猫八師匠など各界の著名な方々や企業からお花が贈られていました。
会場内に入るといさおさんが歌われたアニメソングがBGMとして流されており、方々にはカメラが。
今回の公演なんらかの映像記録として残されるそうです。
ステージ上は煌びやかな装飾で彩られ、舞台中央にはステージ後方から前方にかけて階段が用意されており、
それを挟むようにバンドブースが設置されていました。
さらに前回は無かったホーンセクションとして、高取ヒデアキさん率いるバンドZ旗のブラス隊の皆様も参加されるという事で
客席から見て右側にホーン隊用のブースが設けられていました。
開演時間になると、BGMでアニメ「銀河鉄道999」のエンディング「青い地球」が流れていた客席が暗くなっていき……。
●星野鉄郎&メーテル スペシャルメッセージ/野沢雅子 池田昌子 (音声のみ)
「みなさん、こんにちは!」と観客に投げかけられた音声は野沢雅子さん演じるアニメ「銀河鉄道999」の主人公鉄郎の声。
急な事に観客が状況を把握しようとするうちに、池田昌子さん演じる"謎の美女"メーテルの声が聞こえると、
さらに観客がどよめきました。さすが青春の幻影。
鉄郎とメーテルの会話から始めまる形式は前回同様のものですが、二人の会話は前回のものとは異なるものでした。
00:序曲 -出発-/SE
鉄郎とメーテルの会話が「999」の話題になった所でミラーボールが回りだし、「銀河鉄道999」より「序曲 -出発-」が流れだしました。
999での旅を振り返る会話が続く中、バンド、コーラス、ブラスの皆さんがスタンバイ。
汽笛が鳴る中、車輪の音ともに「ささきいさお デビュー55周年記念スペシャルライブ・アンコール」開演です。
01:銀河鉄道999
-MC-
02:青い地球
-MC-
メーテルの「銀河鉄道の新しい物語がはじまるわ」という言葉と放送時のオープニングと同じ効果音にのせ、
「銀河鉄道999」オープニングのイントロが奏でられる中、青く煌めくジャケット姿のいさおさんがご登場。
やさしくもどこか切なさを感じるオープニングを歌われた後、ご挨拶と曲紹介された後は同じく「銀河鉄道999」より
鉄郎からメーテルへ向けて歌われたエンディングを情感たっぷりに歌われ、観客はうっとりして聞き入っていました。
・いさおさん「おかげさまで去年のコンサートはあっというまにチケットが売れちゃって、見る事が出来ない方が多かったという事で、
今回アンコール公演をさせて頂きますが、今日のチケットも去年発売開始したらすぐ売れちゃったみたいですね。
それを受けて設備投資じゃないですけど、ステージ上はとても華やかになりました。
もっと気楽なものをと思ったんですけど、とても豪華になりましたね。メンバーも豪華です!」
観客拍手。
いさおさん「去年のメンバーに加えてブラスセクションも来てくれましたし。照明もとても豪華です。
もしかしたらあの照明の一部はオレのギャラだったんじゃないかなぁと……そんなことないですよね! ンフフフ」
観客笑。
・いさおさん「今日は僕の仲間ももちろん、通っているジムの方々、ジムで一緒になる方々もいらっしゃってましてね。
僕は脊柱管狭窄症をやっちゃって片足が痺れっぱなしだったんですけど、最近ジムに通っていたらだいぶ良くなりましてね。
片足で立つこともできなかったんですけど、出来るようになりましたね。ジムも歌も続けていくが大事なのかなと思いました」
03:銀河鉄道は遥かなり
-MC-
04:銀河の煌
-MC-
続いては「銀河鉄道999」の流れをくむBSで放送されたアニメ「銀河鉄道物語-THE GALAXY RAILWAYS-」よりオープニング。
いさおさんのはつらつとした頼もしい歌声とコーラスの皆さんの高揚感を誘われた後は同じく「銀河鉄道物語」よりエンディング。
打って変わってやわらかく包容力の塊のようないさおさんの歌声と照明の煌びやかさにひととき酔いしれました。
それまで着ていたジャケットを脱がれたいさおさん。
いさおさん「なんでジャケットを脱いだかというと、ここからはちょっとロボットが沢山出てくるんですね」
観客拍手。
いさおさん「丁度ボクが歌っていた頃って言うのは合体するロボットが出て来た頃でした。
次はその中でも代表的な作品です。菊池俊輔先生のブラスアレンジがカッコよくてね。
今日はブラスの皆さんに頑張ってもらいます」
05:ゲッターロボ!
-MC-
ロボットソングのコーナーまずはアニメ「ゲッターロボ」よりオープニング。
ブラスの皆さんが高らかにイントロを奏でるだけでわくわくします。
いさおさんのロボットソングの代表各である本曲。いさおさんの軽やかなステップと力強い歌声はいつ聞いても高揚します。
いさおさん「こんなに最初から飛ばしてもつかなぁ……」
観客笑。
いさおさん「今度はちょっと軽めの歌を。去年NHK-FMの中川翔子ちゃんの番組(アニソンアカデミー)に出た時に久々に歌ったんだけど、
『超合体魔術ロボ ギンガイザー』のエンディングテーマですね。ちょっと坂本九さんが歌っているような曲です」
06:さがしにいかないか
-MC-
アニメ「超合体魔術ロボ ギンガイザー」よりエンディング。兄貴分のように語り掛けるようないさおさんの歌いぶりが素敵。
ほがらかなイントロをKENITOさんとAkuzawaさんが奏でた後、お二人そろっていさおさんへ向けて手をかざしていたのが印象的でした。
いさおさん「ちょっとマニアックな歌でした。ジムでご一緒した皆さんは知らない曲が多いと思いますが、
もう少しお待ちくださいね」
観客笑。
いさおさん「でもこの曲も40年近く前の曲なんですよね。あの頃は僕も若く青春時代でしたね。
コロムビアのスタッフも青春真っただ中でね。 今はもうみんな年寄りになってしまいました」
観客笑。
07:超常スマッシュ! ギンガイザー (TVサイズ)
~大空魔竜ガイキング (TVサイズ)
~星空のガイキング (TVサイズ)
~立て! 闘将ダイモス (TVサイズ)
-MC-
「エネルギーをこめていきます」といういさおさんの言葉から、いさおさんが歌われたロボットアニメをメドレーで。
まずはアニメ「超合体魔術ロボ ギンガイザー」オープニング。いさおさんとアップルお二人は掛け合いも楽しく歌われ、
ミステリアスな緊張感漂う、アニメ「大空魔竜ガイキング」オープニングへ。緩急が効いたいさおさんの歌声を堪能すると、、
そのままアップルの平山佳代子さんのスキャットといさおさんのシリアスな歌声が味わい深いエンディングへ。
ラストは逞しさあふれる歌いぶりのアニメ「闘将ダイモス」オープニングと、全編とてもパワフルに歌われていました。
いさおさん「次の作品で好きな歌詞がありまして、地球は小さいけど、緑の星は宇宙でたった一つなんだよという歌詞なんですけど、
この歌が作られておよそ40年、そろそろ緑の惑星が発見されてもいいかもしれませんね。楽しみなような怖いような」
08:とべ! グレンダイザー
-MC-
09:もえる愛の星 (1C)
アニメ「UFOロボ グレンダイザー」よりオープニング。軽快なリズムにのせて弾むようないさおさんの歌声がたまりません。
「ちょっと趣向を凝らしてみました」といういさおさんの言葉から
「グレンダイザー」のパイロット版ともいえる映画「宇宙円盤大戦争」よりエンディング。
いさおさんの暖かい歌声に聞き入っていた所、一番が終わるといさおさんが退場されました。
~小さな愛の歌/堀江美都子
-MC-
いさおさんと入れ替わりに登場されたのは、なんと堀江美都子さん。
そのまま歌われたのは「もえる愛の星」の曲をそのままに歌詞を変えて「グレンダイザー」に使用された「小さな愛の歌」。たまりません。
いさおさんと堀江さんがそれぞれに歌われた事はありましたが、こういった形式で歌われるのを拝見したのは初めて。
嬉しいサプライズでした。
・堀江さんお一人でお話。
・堀江さん「おどろかれましたか?」
・昨年のコンサートに引き続きご出演の堀江さん。
堀江さん「今回は特命を受けてきました。特命係の堀江と呼んで下さい。『今回は歌だけじゃなくて、繋げよ』と」
観客笑。
堀江さん「合点承知!!」
観客拍手。
・堀江さんといさおさんとの出会いは特撮「秘密戦隊ゴレンジャー」の主題歌レコーディング。
堀江さん「あたし当日、扁桃腺を腫らしてしまいまして。
申し訳ないなぁ、コワい人だったら怒られちゃうなぁと思ってお会いしたんですよ。
ご挨拶した時に『今日は扁桃腺を腫らしてしまいまして、レコーディングが長引いたらごめんなさい』ってお話したんです。
そしたらいさおさんが『大変だね。痛いよね。じゃあすぐに早くOKを出そうね』って。なんて優しさ。周りにいないなぁと……」
観客笑。
・衣装を着替えられていさおさんがご登場。
・いさおさん「繋ぎなんて言ってないよ。司会をお願いって言ったんだよ」
堀江さん「あ、司会ですか! ラジャー!」
観客笑。
・堀江さん「あたしが最初にいさおさんを認識したのがロカビリーだったんですよ」
いさおさん「ホントに? ミッチ生まれてなかったんじゃない?」
堀江さん「二歳でした! 当時、いろんな方が活躍されてたと思うんですけど、なぜかいさおさんが記憶に残ってるんですよ。
その後ドラマでたしか侍の役をやっていたじゃないですか?」
いさおさん「あぁ『妖術武芸帳』だね」
堀江さん「そうでした。だから『ゴレンジャー』の時も『あ、あの時のお兄さんだ』って思ってましたよ」
10:ダイアナ (Diana)
-MC-
ロカビリーコーナーまずはポール・アンカのデビュー曲であり代表曲。
日本では山下敬二郎さんが歌ってヒットした「ダイアナ」の日本語歌詞版。
いさおさんの弾むような歌声にChouemonさんのサックスやアップルのお二人のコーラスが彩を加えて
一気に会場はロカビリーの雰囲気になりました。
・いさおさん「『ダイアナ』は年上の女性への憧れを歌った曲です。年上の女性に憧れるのは若者の特権ですね。今の年齢だったら……」
観客笑。
いさおさん「お台場の観覧車で『キレイだね、チュッ』なんてやったら差し歯と入歯がぶつかるだけだし……」
観客笑。
いさおさん「差し歯と言えばよく歌っている時にマイクを近づけすぎて差し歯に当たっちゃうんですよね。欠けたら大変だ」
観客笑。
・いさおさんとエルビス・プレスリーの出会い。
いさおさん「10代の頃に音楽を良い環境で聞くのが流行っていて、秋葉原で真空管とかを買っていましたね。
それでレコードプレイヤーを組み立てたんですけど、レコードを持ってなくて。
生まれて初めてレコード屋に行きましてね。『一番売れているヤツを』って言ってお店の人が渡してくれたのが、
軍服姿のエルビスの写真が載っている『I Need Your Love Tonight』というレコードでした。
なにせお小遣いが少ないからそれしか変えなくて、そればかり聞いていたんですよ。覚えちゃいますよね。
それで学校とかで歌うんです。修学旅行の時なんかでも、普通はバスガイドさんが歌ったりするんですけど、
ボクがバスの中で歌ったんですよ。そしたらバスガイドさんに人気が出ましてね。
次のお寺を廻ってバスに乗ったら違うバスガイドさんが入ってきてね。
『歌の上手い生徒さんがいるって聞いたんです』だって。ンフフ」
観客笑。
いさおさん「嬉しくて調子に乗って歌ってたんですよ。そしたら友達が日本テレビでやっていた『素人のどくらべ』に申し込んじゃってね。
そこで歌ったら鐘がなりましてね。その時審査員だったのが、ポップス界の重鎮、服部良一さんだったんですけど、
服部さんが『君は東京のプレスリーだねー』って言ってくれたんですよ。ボクよりも親がすっかりその気になっちゃってね」
観客笑。
いさおさん「いい学校入っていたのに『歌手になれ』なんて言われてね。というのもボクの祖父が良い学校を出て海軍中将にまでなった人なんだけど、
戦争が終わって何の仕事もなくして、身体も壊して家でゴロゴロしてたのを見ていたからなんですね。
だから『いい学校を出てもどうなるかわからないから、スターになるのもいいんじゃないのか』って言われたんですよ。
スターになるなんてわかんないのにね。親戚もよってたかって言うもんだから、遂に犠牲者になりました」
観客笑。
いさおさん「犠牲のまま55年やっております」
観客拍手。
11:It's Now or Never
-MC-
カインズのハーモニーからイタリアのカンツォーネ「'O sole mio (オー・ソレ・ミオ)」をエルビスがカバーした「It's Now or Never」。
ご自身の源流ともえいるエルビスの楽曲を歌われるいさおさんの歌声は、アニソンとは一味違った伸びやかな低音の魅力を感じました。
いさおさん「エルビスは凄い歌手でしたね。惜しむらくは若くして亡くなってしまったことです。無理をしすぎたのかな?
亡くなった頃って言うのは丁度『宇宙戦艦ヤマト』が爆発的にヒットした時だったんですよ。
その頃に文化放送の『セイヤング』っていう番組でエルビスの追悼番組があって呼んでいただいたんですけど
なぜかそのまま『セイヤング』を担当することになりましてね。不思議な縁を感じましたね」
12:Can't Help Falling In Love (好きにならずにいられない)
-MC-
13:I Need Your Love Tonight
-MC-
エルビスの主演映画でいさおさんもエルビスの吹替を担当された事がある「ブルー・ハワイ」より「Can't Help Falling In Love」。
いさおさんもとてもお好きな楽曲だそうで、情感たっぷりにセクシーに歌われていました。
続いてはいさおさんとエルビスとの出会いの曲であり、ご自身のディナーショーでも選曲されるという
「I Need Your Love Tonight」を軽快に。 前回も歌われた楽曲ですが、ブラスの皆さんが加わることで一層躍動感が増したようで、
いさおさんも軽快に歌われていました。
いさおさん「エルビスは僕に様々なチャンスをくれてね。初めて声優をやったのもプレスリーの映画でした。
『和製プレスリーと呼ばれてるからやってみなよ』といって頂いてやったのが声優デビューだったんですね。
その時に『君、洋画の声に合うね』って言われて声優をその後、沢山やる様になりました。
やっぱりそういった出会いというのは不思議なものですね。今日は、この方が来てくれました」
13.5:Knight Rider - Main Title/BGM
いさおさんが主人公マイケル・ナイトの吹替を担当した海外ドラマ「ナイトライダー」のメインテーマが流れ、
観客が歓声をあげる中、マイケルの相棒である人工知能K.I.T.T.(キット)の吹替を担当された野島昭生さんがご登場。
野島さん「おめでとうございます!」
いさおさん「ありがとう。実は前回も昭生ちゃんは来てくれていたんだけど、ステージ上で何かやろうって打ち合わせをしてなくてね」
野島さん「さびしい思いをしました」
観客笑。
いさおさん「ンフフフ。その分、今日ね。一昨年かな? 『ナイトライダー』でカットされたシーンを全部吹替えし直した
完全版のBlu-rayが発売されたんだよね」
野島さん「そうでしたね」
いさおさん「今回は第一話のマイケルとK.I.T.T.の出会いのシーンを生でやってみようという事になりました」
観客「ぉぉぉおおおおおおおお」
野島さん「台本お持ちしましたよ」
いさおさん「ありがとう! 台本を昭生ちゃんに送ったんだけど、ボクには字が小さくて文字が読めなくてね。
マネージャーに頼んで文字を大きく打ち直してもらいました」
野島さん「私は眼鏡をかけますよ」
観客笑。
野島さん「K.I.T.T.は声を加工しているんで、いつもは別々に録音していたんですよね。だから大変で。
いさおちゃんはテストと本番の演じ方が違うんですよ。テストは割とラフに演じてるのに本番は気合がすごく入ってて
それを覚えていかないとコッチも合わせられない。だからいさおちゃんが録り終わった後にすぐに録らせてもらってました」
いさおさん「そうだよね。楽しかったね。僕がやる前に昭生ちゃんはK.I.T.T.の声をどうするかとても苦労したみたいだね」
野島さん「そうなんですよ。話すと長くなっちゃうんですけどね」
いさおさん「長くなっちゃうならやめとこう」
野島さん「そうですね」
観客笑。
●「ナイトライダー」より第一話「電子頭脳スーパーカー誕生」
いさおさんと野島さんが「ナイトライダー」の第一話の掛け合いを生で再現。
好対照な芝居をされているお二人のやりとりは、
実際の収録ではそれぞれが別々に収録されていたことを感じさせないくらい息が合っていて実に軽妙。
お二人の掛け合いを生で見る事はなかなか出来ないので、観客もじっと聞き入っている様子でした。
お芝居が終わると拍手の中、野島さんが退場され、いさおさんお一人に。
いさおさん「ホントに友達ってのはいいもんで、ちょっと声かけたら『いいよ』って言って来てくれるんですね。
今日は森功至はちょっと明日朝早い仕事があるんで来れなかったんですよね。大変ですね。僕が寝る時間に起きてる」
観客笑。
いさおさん「さて、ちょっとここからは雰囲気をがらっと変えて、歌謡曲を……そのまえにちょっと着替えないとね、ミッチ」
お話の途中で堀江さんがご登場。
堀江さん「そのまま歌にいっちゃうのかと思ってましたよ」
いさおさん「ごめんごめん。テンション上がりすぎだね」
ここで一旦いさおさんが退場され、堀江さんお一人に。
堀江さん「いさおさん、前回のよみうり大手町ホールの時はお話をしないで次から次に歌うもんですから、
『もっとゆっくり楽しんでいいですよ』ってお伝えしたんですけど、今日は最初から楽しそうで見ていて嬉しいです。
今日はリハーサルも全曲歌われて、とても素晴らしい声で、楽屋で聞いていて感動しています。あ、早っ!!」
キラキラとした衣装でいさおさんがご登場。
堀江さん「今日はまたキラキラした衣装で」
いさおさん「ウチの女房がなんでもスパンコール付けちゃうんだよね」
堀江さんが見送られていさおさんお一人に。
いさおさん「まずは吉田正先生という作曲家の方が作られた楽曲をお届けします。
僕は以前ラジオをやっていまして、番組でカラオケのコーナーがあったんですね。
そこでよくフランク永井さんの曲を歌っていたんですけど、そのご縁でNHKの『歌謡コンサート』という番組で
フランクさんの『おまえに』を歌わないかとお話を頂いたんです。
歌うからにはせっかくなので作曲家の先生に制作の意図をお聞きしたいと思って、レッスンをお願いしました。
『気楽に歌いなさい』というんで精一杯の低音で『♪そばにぃ』って歌ったら
『ささき君、蕎麦屋さんのうたじゃないから』って言われました」
観客笑。
14:おまえに
-MC-
15:雪の慕情
-MC-
歌謡曲、一般曲コーナーは吉田先生が作曲され、
フランク永井さんが歌われた「おまえに」と吉田先生の50周年記念曲であり遺作「雪の慕情」。
しっとりとした低音の歌声を響かせた後に、いとしい人との別れをせつなくも情感豊かに歌われたいさおさん。
いさおさんのアニメソングやエルビスの楽曲を歌われる時とはまた違った抒情的な表現力にぐっと引き込まれました。
いさおさん「続いては菊池俊輔先生の楽曲です。アニメ、特撮色々作られていますがこちらは『Gメン'75』というドラマがありまして、
この曲をオーディションで歌いまして受かったんですよ。先生は最初から僕をイメージしてくれたらしいんですけどね」
16:レクイエム
-MC-
17:悠久浪漫
-MC-
ドラマ「Gメン'75」より、耳馴染みあるメインテーマを大人な雰囲気のバラードにアレンジした7代目エンディング。
ムードたっぷりのいさおさんの歌声をアップルとカインズの皆さんのコーラスが一層に盛り上げ、じっくりと聞き入りました。
続いては今回がライブ初披露となるいさおさんの55周年記念シングルよりカップリングの「悠久浪漫」。
ご自身も作詞に加わられた本曲は、いさおさんの歌声、歌詞、曲調がさわやかで希望に満ちており、実に心地いい雰囲気に包まれました
いさおさん「記念曲を作ってくれるのはとても嬉しいですね。しかも今回、また55周年記念曲を作ろうという運びになりました。
作詞が売れっ子の畑 亜貴さん。"女・阿久悠"なんて呼ばれたりしていますが、今日はこちらにいらっしゃっております!」
拍手の中、畑 亜貴さんがご登場。
畑さん「舞台に呼んでいただいたら、まじめに作詞家としてのお話をしようと思ったんですけど、
『レクイエム』でメロメロになってしまいました。これから大人げない事を言ってしまったら止めてください」
いさおさん「ンフフフ。畑さんは何年も前から僕のファンだって公言してくれていたんですよね」
畑さん「ハイ。もう今もご衣裳のスパンコールになりたいくらいです」
観客笑。
いさおさん「歌詞も色々ありますが、女性から見た、畑さんから見た僕の印象というのはどういった印象でしょうか」
畑さん「愛と、勇気と、セクシーダイナマイトです!」
いさおさん&観客笑。
いさおさん「僕を見てそう言った色気を感じてくれているというのは嬉しいですね」
畑さん「とってもやましい眼で見ています!」
いさおさん「ンフフフっやましいって!」
畑さん「もちろんお仕事の時はそう言った眼で見ないようにしていますけれど、10分に10秒位は雑念が入りますね。
『……やっぱり素敵……あぁ、いけないけない』というのが繰り返されます」
観客笑。
いさおさん「ンフフ。今回歌詞を書いていただくにあたって今日どうしても歌いたくてね。でも僕は曲を覚えるのが遅いから心配でね」
畑さん「あら、じゃあ今日間違えたらおしおきですからねっ」
いさおさん「ンフフフフフ、どういうおしおきでしょうかね。それによってはワザと間違えようかな」
観客笑。
18:今の向こうの今を
畑さんが「自分が今の向こう側へ向かう為にいさおさんに励ましてもらいたい」という思いを込めて作詞された55周年記念曲。
優しく元気づけられる歌詞を、包容力あふれる歌声ではつらつとした歌声でいさおさんがとても素敵。発売が待ち遠しいです。
~休憩~
ここでいさおさんから15分間の休憩が設けられることが告知され、
拍手でいさおさん、バンド、ブラス、コーラスの皆さんが見送られ休憩時間。
休憩中はいさおさんが歌われたアニメソングがBGMとして流れており、
ちょうど「真っ赤なスカーフ」が流れていた頃に場内が暗くなりました。
00:無限に広がる大宇宙/SE ナレーション:上田みゆき
アニメ「宇宙戦艦ヤマト」よりスキャットが印象的な「無限に広がる大宇宙」が流れると観客から声が上がりました。
テレビスペシャル&映画「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」等でスターシャを演じられた、
いさおさんの奥様でもある上田みゆきさんのお声で 「間もなく、宇宙戦艦ヤマトが向けて出発します。
私はイスカンダルのスターシャ」という嬉しいアナウンスが流れました。
19:宇宙戦艦ヤマト
-MC-
20:真っ赤なスカーフ
-MC-
ブラス隊の皆さんがイントロを高らかに奏で、後半はいさおさんの代表曲の一つ「宇宙戦艦ヤマト」オープニングから。
長年歌い続けられているだけに、いさおさんの歌声は原曲以上に実に勇壮でございました。
レコーディングに苦労したというお話をされた後はエンディング「真っ赤なスカーフ」。
旅立つ哀愁と使命感をたっぷりと込めて歌われました。
いさおさん「どうやら話しすぎてしまったみたいで、一部は1時間40分で終わるはずでしたが、2時間になったそうです」
観客笑。
いさおさん「でも自分のペースでやった方が調子がいいのでこのまま行きます。まぁ、今日中には帰れると思ってください」
観客笑。
いさおさん「『ヤマト』と言えばいろんな曲が作られました。もうどの『ヤマト』のために作られえたのわからなく位です。
次の曲は『ヤマト』には欠かせないデスラー総統と主人公古代進の男と男の関係を歌った曲です。
男と男の関係って言ってもそういうのではないですよ」
観客笑。
21:好敵手
-MC-
22:テレサよ永遠に
-MC-
映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」より「好敵手」。Akuzawaさんのイントロのトランペットがたまりません。
古代進の目線でデスラーを歌った本曲をハードボイルドに歌われるいさおさんの格好良さったらなかったです。
続いてはアニメ「宇宙戦艦ヤマト2」よりエンディング。アップルのお二人の「テーレサー」というスキャットが幻想的。
「好敵手」での渋さとは打って変わり、色気を感じるいさおさんののびやかな歌いぶりが会場を包み込みました。
ここで「宇宙戦艦ヤマト」ととても縁が深いゲストということで、漫画家の松本零士先生と
故・宮川泰先生と親子二代で「ヤマト」の音楽を担当されている宮川彬良先生がご登場。
・宮川先生「まず今日は会場の場所がどこだかわからなくて、ラーメン屋さんのあたりをウロウロしてしまいました」
観客笑。
・故・宮川泰先生の思い出。
松本先生「最初に『ヤマト』の音楽をやるという時にウチを訪ねてきてくれたんですよ。家が近いんですね。○○を○○沿いの……」
宮川先生「先生、実際の場所は言わない方が……」
観客笑。
松本さん「それでイメージを伝えたんですね。ベートーヴェンの第三番の第二楽章か第三楽章と伝えたんですね。
そしたら宮川先生は『よしわかったっ!!』って言って作ってくださったんですよ」
宮川先生「父はベートーヴェンの第三番の第二楽章か第三楽章っていって『わかった』って言ったと思いますけど……たぶん…………」
観客笑。
宮川先生「具体的にこの曲という意味ではなく、『よしわかったそれ以上言うな』という意味だったと思います」
いさおさん「お父さんそういう所ありましたからね」
観客笑。
松本先生「でもね。出来上がった曲は見事にベートーヴェンの第三番の第二楽章か第三楽章を思わせるものでしたよ」
宮川先生「本当ですか? ちょっと誰か、ベートーヴェンの第三番の第二楽章か第三楽章弾ける?」
バンド、ブラスの皆さんに向けて尋ねる宮川さんでしたが、みなさんどなたもわからない様子でした。
宮川先生「じゃあ、今度の宿題にしようねっ」
観客笑。
・松本先生の「イスカンダル」への思い。
・いさおさん「レコーディングではとにかく注文が多くてね。プロデューサーは『哀愁を込めて歌えって』言ったと思ったら
その後に宮川泰先生が来て『気にしないで勇壮に元気よく歌え』って言ったりね。曲作りも大変でしょうしね」
宮川先生「お察しします」
・いさおさん「せっかく彬良先生がいらっしゃったので、グランドピアノを用意しようと思ったんですけど難しくてね。
そうしたら他の手があるよと仰ってくださったのですが、それはメロディカでしたっけ?」
宮川さん「これはピアニカだと思いますね」
いさおさん「ピアニカかっ。メロディカってなんだっけ?」
宮川さん「あ、ボディにメロディカって書いてありました」
観客笑。
・お話が尽きない中、拍手で松本先生が見送られて、いさおさんと宮川先生お二人に。
宮川先生「メロディカで演奏するのは『ヤマト』なんですけど、このメロディだけを改めて聞いていただこうかなと思います」
いさおさん「ここは僕はいたほうが良いですか?」
宮川先生「いや、あの……」
いさおさん「ちょっとね、肩に着けてた花飾りの安全ピンが刺さって痛いんですよ……」
宮川先生「この場はお任せください!」
観客笑
23:宇宙戦艦ヤマト (1C)/宮川彬良
-MC-
いさおさんが見送られ、宮川先生がメロディカで「宇宙戦艦ヤマト」のオープニングのメロディだけを演奏。
勇壮な楽曲がスローテンポになった事で、メロディカの音色と相まり、しっとりと哀愁漂う実に味わい深いひと時でした。
いさおさんが合流され、宮川先生を拍手で見送られました。
いさおさん「『さらば宇宙戦艦ヤマト』でヤマトは爆発したはず……」
観客笑。
いさおさん「僕らもあれで最後かと思っていたのですがプロデューサー曰く『あれはヤマトは直るんだ』との事で
死んだ人まで生き返らせちゃった……」
観客笑。
24:ヤマト!! 新たなる旅立ち
-MC-
「ヤマト」コーナーのラストは「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」より「ヤマト!! 新たなる旅立ち」。
いさおさんの重厚かつダイナミックな歌声をアップルのお二人の凛々しいスキャットが際立たせていました。
・いさおさん「『ヤマト』が甦ったおかげでアニメにも甦りブームがきまして、『巨人の星』の星飛雄馬君も甦りました。
今、実際の野球でも横浜DeNAベイスターズに松井"飛雄馬"っていう選手がいるんですってね。
阪神にも前田"大和"っていう選手がいるんですってね。
まぁ野球の話はこれ位にしておいて……しかし今年の巨人はどうでしょうね?」
観客笑。
・いさおさんが見る今期の各球団の選手たちのお話。
25:行け行け飛雄馬
-MC-
26:よみがえれ飛雄馬
-MC-
アニメ「新・巨人の星」よりオープニング。ブラス隊の皆さんと松尾さんのギターであのイントロが奏でられるとわくわくします。
一言一言を身体に叩き込むように勇ましく歌われるいさおさん。カインズの皆さんは腕を振りながら歌われていました。
続いても「新・巨人の星」よりエンディング。 当時、こおろぎ'73の皆さんと一緒のブースで同時にレコーディングされたとか。
作曲の渡辺岳夫先生も涙ぐみながら「いい曲だね」とお話されたという哀愁たっぷりの曲をいさおさんは抒情的に歌われました。
・いさおさん「そういえば今日は巨人の大ファンの徳光和夫さんがいらっしゃってるんでした。巨人の悪口言ったら後で怒られちゃう……」
観客笑。
・ここで堀江さんが登場され、お着換えのためにいさおさんは一旦退場されました。
・堀江さんによるいさおさんの55周年記念シングル「今の向こうの今を」の宣伝タイム。
・アニソン釣り部のお話。
堀江さん「どこかのアニソン登山部よりもずっと前に立ちあげております」
観客笑。
・堀江さんが釣りに行く時はだいたいフグ。
・お着替えを追えたいさおさんが合流。
堀江さん「わ、凄い! キラキラ。脚長い!」
いさおさん「脚と声は親に感謝してるんだけど、たまに脚が邪魔になる事もあるんだよ」
堀江さん「わーそんな事、誰かさんは絶対言えない言葉ですよ」
観客笑。
・堀江さんを見送り、いさおさんお一人に。
いさおさん「じゃあ、ここからはアニメの歌、当時はテレビまんがとか言っていましたね。
僕のアニメのデビュー曲『たたかえ! キャシャーン』です」
観客拍手。
いさおさん「たった一つの命を捨てて 生まれ変わった不死身の体 鉄の 悪魔を叩いて砕く キャシャーンがやらねば誰がやる!!」
27:たたかえ! キャシャーン
-MC-
28:おれは新造人間 (TVサイズ)
~戦え! ポリマー (TVサイズ)
~われらガッチャマン (TVサイズ)
~ガッチャマンファイター (TVサイズ)
-MC-
いさおさんによる前口上も勇ましく、アニメ「新造人間キャシャーン」より、いさおさんのアニメソングデビュー曲であるオープニング。
颯爽と勇ましく歌われるいさおさんのお姿はとても格好良く、最後のロングトーンの勇壮さはたまらないものがありました。
続いては「キャシャーン」エンディングからスタートしたタツノコプロ制作のアニメの歌をメドレーで。
アニメ「破裏拳ポリマー」オープニングは軽妙で力強いいさおさんの歌声が魅力。そして冒頭に科学忍者隊が登場する際の効果音の後、
アニメ「科学忍者隊ガッチャマンII」オープニング、さらに「科学忍者隊ガッチャマンF」オープニングへと続きました。
前回も披露されたメドレーですが、今回はブラス隊の皆さんの演奏が加わった事で、より臨場感が増し、音色の迫力を堪能いたしました。
・ここで衣装を変えられた堀江さんがご登場。
堀江さん「あら、衣装がそろいましたね」
いさおさん「オレの方がキラキラしてるね」
観客笑。
・いさおさん「次の曲はミッチに歌ってって頼んだ滅多に歌わない曲なんだけど、こんなに難しい曲だったんだね。言わなきゃよかった」
観客笑。
29:明日夢見て/& 堀江美都子
-MC-
堀江さんとのデュエットコーナー。一曲目は「科学忍者隊ガッチャマンII」よりエンディング。久し振りに聞く事が出来ました。
軽快ながら緊張感ある序盤からの伸びやかなお二人のやりとりが素敵。長い事聞きたかった曲なのでとても嬉しうございました。
いさおさん「あれ、また着替えるんだっけ?」
堀江さん「みたいですよ」
いさおさん「どうしてこんなに着替えるんだろ? ちょっと行ってきます」
お着替えの為、ここでいさおさんは一旦ご退場。
堀江さん「どうぞごゆっくり。着せ替え人形みたいですね……っていさおさん、早い! 赤い!」
赤いジャケットに着替えたいさおさんがご登場。
いさおさん「ジャケット着替えただけだからねンフフフ。なんで着替えるのかって次は戦隊の曲だからね」
堀江さん「いさおさんはアカレンジャーですからね」
いさおさん「戦隊の元祖だしね。今度の戦隊は高取(ヒデアキさん)が歌ってるんだってね。40作目?」
堀江さん「そうです40作目」
いさおさん「じゃあ最初に僕らが歌ったのは何十年も前だね……今の二人の年齢を足すといくつになるんだろ?」
堀江さん「もうそれは言わないお約束でしょ!」
観客笑。
30:進め!ゴレンジャー/& 堀江美都子
-MC-
31:ゴレンジャーストーム/& 堀江美都子
-MC-
いさおさんと堀江さんのデュエットの代名詞でもある、特撮よりスーパー戦隊シリーズ第一作目「秘密戦隊ゴレンジャー」オープニング。
お二人の息の合い様は盤石で、秘密戦隊の五人を勇ましくも鮮やかに歌われ、そして続いてスキャットが楽しい「ゴレンジャーストーム」。
ゴレンジャーストームをはじめ武器や兵器の威力や頼もしさをお二人揃って颯爽と歌われました。
32:秘密戦隊ゴレンジャー
-MC-
33:ジャッカー電撃隊
-MC-
堀江さんが拍手で見送られ、すぐに演奏されたのは「ゴレンジャー」より独特のスキャットが中毒になるエンディング。
お馴染みの「力と技と団結の」の振り付けも軽やかに楽しんだ後は、スーパー戦隊第二作目「ジャッカー電撃隊」オープニング。
戦隊主題歌屈指りのいぶし銀な曲といさおさんのシリアスでセクシーな歌声は、いつ聞いても大人の魅力を感じます。
34:ミッドナイトデカレンジャー 10 YEARS AFTER
-MC-
続いては特撮「特捜戦隊デカレンジャー」の放送10周年記念Vシネマ「特捜戦隊デカレンジャー 10 YEARS AFTER」よりエンディング。
ゴージャスな曲調と大人の円熟味を増したいさおさんの歌声、
そして間奏のChouemonさんのサックスソロはライブならではの躍動感でした。
・ここでいさおさん自ら、バンド、ブラス、コーラスの皆さんをそれぞれご紹介。
いさおさん「いつものライブだとコーラスのみんなとかは出番じゃないと下がっちゃうんだけど、
ちょっと寂しいし、せっかくなので今日は皆さんずーっとステージに出てもらいました。ありがとう!」
・いさおさん「諸君、覚悟してくれたまえ。今度はお説教ソング行きますよ。ンフフフ。
作詞のジェームズ三木さんが自分の思いのたけを込めた一曲で、
最初は自分なんかが歌っちゃっていいのかなとも思いましたね」
34.5:君の青春は輝いているか
-MC-
ラストは特撮「超人機メタルダー」より他のメタルヒーローの主題歌とは一線を画すオープニング。
ステージ後方の中央にある階段を上られ、壮大な楽曲を一番まで歌われた所、二番の出だしを少し早めに歌い出してしまったいさおさん。
いさおさん「ごめん、違っちゃった! 最後くらい階段の上で歌おうと思ったら間違えちゃった」
観客笑。
いさおさん「そうだこの曲がラストなんだけど、その事をいつ言おうかと思っているうちに判らなくなっちゃったんだ。もう一回いこう!」
35:君の青春は輝いているか
仕切りなおして、改めて特撮「超人機メタルダー」より他のメタルヒーローの主題歌とは一線を画すオープニング。
歌詞の一語一句を語り掛けるように、かつダイナミックに歌われるいさおさんの歌声に、背筋を正して聞き入りました。
-アンコール-
拍手の中、いさおさん、バンド、ブラス、コーラスの皆さんが退場されステージ上が暗くなると、拍手がアンコールへと変わります。
しばらくするとバンド、ブラス、コーラスの皆さんが登場され、ステージ上が明るくなり、いさおさんがご登場されました。
・ここで来場されている関係者の皆さんをいさおさんがご紹介。
来場されていたのは池田昌子さん、水木一郎さん、串田アキラさん、中川翔子さん、徳光和夫さんらそうそうたる方々。
いさおさんの口から名前が上がるたびに観客から歓声が上がっていました。
36:宇宙戦艦ヤマト
-MC-
アンコールは「僕にとっては無くてはならない曲」といういさおさんの言葉から「ヤマト」オープニングをふたたび。
いさおさんの「皆さんで大合唱しましょう」という言葉に応えるように、観客一緒になっての大合唱となりました。
「ヤマト」を歌い終るとしっとりとしたピアノ伴奏が。
いさおさん「エルビスに憧れてデューした頃は初々しい若者だったので、黄色い声援を受けていい思いをしました。
それからロカビリーブームも去り、映画の仕事もなくなり、芽が出ない役者人生が待っていました。
『妖術武芸帳』も打ち切りになってしまいました。何をやっても当たらない時というのはあるものです。
そんな中で『ガッチャマン』に出会い、アニメソングを歌うようになってデパートの屋上でイベントをやったら
見てくれるのが親子連れだけかと思ったら、女子中学生ばかりで、
ロカビリーよりモテちゃってるのかななんてビックリしました。
歌っていうのは歌っているうちに色々な思い出がよみがえります。その都度に歌詞を間違えてしまいます」
観客笑。
37:マイ・ウェイ
ラストはフランク・シナトラが歌い、その後スタンダードナンバーとして愛されている「マイ・ウェイ」の中島潤さん訳詞版。
歌詞がいさおさんの歌と共に歩んできた芸能生活55年にそのまま重なっている様で、
56年目へ歩んでいく意志の強さを感じるいさおさんの歌声が会場を包み込み、素晴らしいラストとなりました。
いさおさん「一曲一曲温かい拍手をありがとうございます。また、皆さん元気でお会いしましょう!」
スタンディングオベーションと割れんばかりの拍手の中、いさおさんが深々とお辞儀をされ退場され、
続いてバンド、ブラス、コーラスの皆さんも退場され、
「ささきいさお デビュー55周年記念スペシャルライブ・アンコール」は終演となりました。
昨年開催された「ささきいさお デビュー55周年記念バースデーライブ」で披露された楽曲から大幅に曲数を増やし、
メドレーを含めるとのべ40曲以上。
いさおさんやゲストの方々のトークもたっぷりで、のべ4時間に及ぶ大ボリュームという、非常に贅沢な時間でした。
歌声もパフォーマンスも若々しく、トークでは笑顔でユーモアたっぷりにお話されるいさおさんは御年73歳。
70代を迎えられてから30代、40代の頃に歌われた激しいアニメソングを中心に、40曲近くを歌う事が出来ているというのは
いさおさんの日頃の鍛錬あってこそのもの。改めて頭の下がる思いでした。
いさおさん、芸能生活55周年おめでとうございます。
司会/堀江美都子
ゲスト/野島昭生 畑亜貴 松本零士 宮川彬良 (登場順)
声のゲスト/野沢雅子 池田雅子 上田みゆき
補足
・いさおさん「今回はね、ささきも長くないだろうという事で、カメラで収録してくれているようです。
エルビス・プレスリーも死んだ後の方がレコードが売れたなんて話もあるくらいですから……」
観客笑。
いさおさん「そういう意味では、今日また一つ遺産ができましたね。……ささき"いさん"です……失礼いたしました」
観客笑。
・「『銀河鉄道物語』はBSで放送されたので視聴率はいまいちだったけど、
音楽は『999』を越えるものを作りたいというスタッフの熱意を感じた」といさおさん。
・いさおさん「『グレンダイザー』は最初映画公開されたんですね。『ガッタイガー』といういかにも合体しそうな名前でした。
その時は主人公の大介さんの声やったんですね。ボクはまだ若かったからね。
でもテレビになったらその役をボクより年上の富山敬さんが演じられてました」
観客笑。
・堀江さん「今日は皆さんと一緒にしっかりと見させていただいて、糧にしたいと思います。あたしももうすぐ50周年が来るなと」
・いさおさん「この年になって昭生"ちゃん"ってのも恥ずかしいけど、もう"ちゃん"だよね」
野島さん「いさお"ちゃん"ですからね」
いさおさん「ンフフフ。スタジオに入ると僕らより年上に中村正さんがいて、
いさお"ちゃん"っていうもんだからね。いまだに"ちゃん"だよね」
・退場される際にご自身でマイクスタンドを持って帰ろうとする野島さん。
・いさおさん「『レクイエム』は前回はカインズのみんなが歌ってくれたんですね。いい曲だから今後も歌い続けていきたいです」
・いさおさん「さすがに一部よりかは少し急ごうとは思うのですが、自分のペースを忘れないでしっかり歌いたいと思います。
『ヤマト』では『慌てず、急いで、正確にな』なんて台詞もやりましたね。
『ヤマト』がヒットしたんで声もやらないかって誘われて、二枚目しか演じてなかったのに斉藤始っていう太った役で。
弁慶みたいな役でね。良い役でしたね。『古代はいるかぁ?』なんて荒々しくてね」
・松本先生「『999』はまだ終わっていません。続きがあります。今書き始めた所です」
観客「ぉぉぉおおおおおおおお」
松本先生「でも書き終えてしまうとあの世へ行ってしまうような気がしてね」
観客笑。