2025.12.5
「スーパー戦隊魂 XIX 2025"大阪"」追加
悪役ソング限定LIVE
EVIL's SOUL
25.11.9 Akihabara Venus
出演/宮内タカユキ 石原慎一
演奏/カラオケ
仮面ライダーシリーズの特撮「仮面ライダーBLACK RX」やメタルヒーローシリーズのレスキューポリス三部作の主題歌などを歌われ、
2011年末に患った小脳梗塞の後遺症と向き合いながら、現在は日本全国各地で精力的にライブ活動を行われている宮内タカユキさんと、
スーパー戦隊シリーズの特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」やメタルヒーローシリーズの「重甲ビーファイター」などの主題歌のほか
スタジオミュージシャンとして様々な楽曲に参加され、俳優、脚本、演出、講師など多岐に渡り活躍中の石原慎一さん。
これまで数多くのアニメ、特撮、ゲーム、漫画のイメージソングを歌われてきたお二人が
作品内で悪役、敵役、敵(かたき)役と呼ばれるキャラクターの楽曲、いわゆる「悪役ソング」限定のライブ「EVIL's SOUL」を開催されました。
会場は東京都秋葉原にあるAkihabara Venus。
この年の8月にオープンしたばかりという新しいライブハウスで、ステージの背面と左右に設置された大型LEDビジョンが印象的。
ビジョンには今回のライブのメインビジュアルであるサングラスをかけてスーツ姿のお二人が映し出されていました。
ステージはライブによって形を変更できるようで、今回のステージは凸方になっていました。
今回はカラオケライブなのでステージ上にはバンドなどのセットは無く、広々とした印象でした。
当日は椅子席でチケット整理番号順入場の自由席でしたが、椅子が足りなくなったという事で急遽椅子を手配。
そのため為、会場、開演とも30分ほど遅れて進行していったようです。
開演時間になるとそれまで流れていたBGMが大きくなる共に会場の照明がゆっくりと暗くなり、いよいよ開演です。
00:FIRE OF BLACK~黒い炎~ (序盤のみ)/SE
01:グレートデビル・エクセリオン/宮内タカユキ
02:紅蓮/石原慎一
-MC-
オーバーチュアとしてゲーム「ドラゴンボールZ 偉大なるドラゴンボール伝説」より
石原さんが歌われた「FIRE OF BLACK~黒い炎~」の序盤までが流れる中、サングラス姿の宮内さんがご登場。
「FIRE OF BLACK~黒い炎~」からそのまま1997年版のアニメ「マッハGoGoGo(新)」よりエクセリオンのテーマへ。
宮内さんがドスの効いた歌声を披露される中、背面ビジョンにはイメージ映像に加え一部歌詞にエフェクト的に映し出されていました。
続いては宮内さんと入れ替わりに石原さんが登場され、漫画「人狼草紙」のイメージアルバムより「紅蓮」。
石原さんはミステリアスな雰囲気を交え歌われながら、後半ではステージ凸部分に進まれ観客の間近に。
・石原さんに呼び込まれてサングラスを宮内さんがご登場。ステージ中央まで来られるとサングラスを外されました。
宮内さん「明るくなった。こんなに明るかったんだね」
石原さん「サングラスしてたんですからそりゃ外したら明るくなりますよ。初めて聞きましたよそんな人」
観客笑。
宮内さん「サングラスかけていたのを忘れちゃってたんだよ」
観客笑。
石原さん「でも正義側の歌を歌う機会が多いとサングラスってあまりステージでかけないですよね。
僕なんかも今日の衣装は買ったものの、ヒーローっぽくないから5年くらい着なかったやつですよ」
・石原さん「今回は我々のダークサイドの部分をたっぷりと聞いていただこうと思います」
観客拍手。
宮内さん「一番悪かった高校時代を思い出すね。ホントに『君は悪いなぁ』って言われ続けてたからね」
石原さん「かっこいいなぁ。僕なんか新聞部だもん。悪とは程遠かったですよ」
観客笑。
03:黒いたくらみ/宮内タカユキ
04:ジゴマⅢ世/宮内タカユキ
05:君のようになりたい I Wanna Be Like You/石原慎一
06:人生いろいろゲーム/石原慎一
宮内さんが歌われたのはアニメ「仮面の忍者 赤影」より、幻妖斎率いる金目教のテーマ「黒いたくらみ」。
静かながらも緊張感が漂う本曲を宮内さんならではの色気を感じつつ迫力のある歌いぶりを披露された後は、
特撮「じゃあまん探偵団 魔隣組」より世紀の大怪盗フリードリッヒ・シュトロンハイム・フォン・ジゴマIII世のテーマ。
「ジゴマジゴマ……」での不思議なトリップ感や随所での宮内さんのアドリブの力強さがとても魅力的。
がらりと雰囲気が変わって石原さんが登場され、実写映画版「ジャングル・ブック」よりキング・ルーイが歌う挿入歌。
小気味よい曲調と野望の哀しさ滑稽さを感じる内容の楽曲を石原さんが実にダイナミックに歌われていました。
続いてはゲーム「スーパーマリオブラザーズ」シリーズのBGMに歌詞をつけた企画アルバム「SUPER MARIO BROS.SPECIAL」より、
石原さんも初めてステージで歌われるという「人生いろいろゲーム」。どこかけだるい曲調を達観したように語りを交えて歌われていました。
07:目覚めよ! 裁きの名を示せ!!/宮内タカユキ
08:VS.ビーファイター ~邪悪な一野望~/石原慎一
09:恐怖の軍団/石原慎一
-MC-
石原さんが退場されると、雷雨や荒波の効果音や映像が流れる中で宮内さんがご登場。
アニメ「侵略! イカ娘」のコンピレーションアルバム「IKA LOVE」に収録の「目覚めよ! 裁きの名を示せ!!」。
宮内さんの力強くサビ部分のまくしたてる様な歌いぶりをたっぷりと堪能することが出来ました。
続いて石原さんが歌われたのは特撮「ビーファイターカブト」よりメルザード一族のテーマを連続でご披露。
攻撃的な激しさで歌われる「VS.ビーファイター」と献身的な荘厳さで歌われる「恐怖の軍団」は好対照の魅力と迫力でした。
・石原さんに呼び込まれて宮内さんがご登場。
・石原さん「ここまで色んな悪いヤツの歌を歌ってきましたが、宮兄の本領発揮ですよ。ドス黒い」
観客笑。
宮内さん「久々に聞いたよドス黒いなんて」
・石原さん「ここからラストのコーナーまでトークは無しです。もう一気に十曲いっちゃいますよ」
観客動揺。
石原さん「宮兄はいわずとしれた、悪役……ご紹介いただけますか?」
宮内さん「『キン肉マン』だね」
観客拍手。
石原さん「宮兄の『キン肉マン』の悪役の歌をこんなにまとめて聞けるのは僕は初めてなんで楽しみです。
僕の方は当時、セクシー担当として歌った『DRAGON BALL』ヒット曲集の中から選んでみました」
観客拍手。
10:悪魔の猛牛 (バッファローマンのテーマ)/宮内タカユキ
11:地獄の山脈 (魔雲天のテーマ)/宮内タカユキ
12:蟻地獄/石原慎一
13:機械の様に…-バトリング・マシン-/石原慎一
14:ベルリンの赤い雨 (ブロッケンJr.のテーマ)/宮内タカユキ
15:覆面の狩人 (ビッグ・ザ・武道のテーマ)/宮内タカユキ
16:恐怖の回転ドリル (スクリュー・キッドのテーマ)/宮内タカユキ
17:FIRE OF BLACK~黒い炎~/石原慎一
18:魔人ブウの悲劇/石原慎一
19:Cool Cool ダンディ/石原慎一
-MC-
アニメ「キン肉マン」、アニメ「DRAGON BALL Z」の悪役敵役の歌を怒涛の十曲連続ノンストップでご披露。
まずは宮内さんによるアニメ「キン肉マン」より"超人闘牛士"バッファローマンのテーマ「悪魔の猛牛」。
宮内さんのきりりとした鋭い眼力と一千万パワーの級のドスの効いた歌いぶりを堪能いたしました。
続いては"超人山脈"ザ・魔雲天のテーマ「地獄の山脈」。ヘヴィな楽曲を時に鋭く時にがなりを効かせて歌われました。
宮内さんと入れ替わりに石原さんが登場されて歌われたのはアニメ「DRAGON BALL Z」より「蟻地獄」。
石原さんが色気漂う歌いぶりで魅せる中、背面ビジョンにはイメージ映像に加え一部の歌詞が映し出されました。
続く人造人間シリーズを歌ったと思われる「機械の様に…-バトリング・マシン-」ではスタイリッシュな身のこなしが素敵。
石原さんと入れ替わりに登場された宮内さんでしたが、ここでマイクを持ってくるのを忘れてしまう一幕も。
マイクを持ってステージに戻られた宮内さんが歌われたのは、アニメ「キン肉マン」より"超人血盟軍・副将"ブロッケンJr.のテーマ。
宮内さんの「ハイルブロッケン」に応える様に観客も「ブロッケン!」と合いの手を入れて独特の一体感が生まれていました。
続く"忠実なる覆面狩人"ビッグ・ザ・武道のテーマでは凛とした曲調を静かな狂気をはらみながら歌われ、
"恐怖のクラッシャー"スクリュー・キッドのテーマでは観客が「ギュルギュル」と歌う中、激しく鋭く歌われていました。
続いて宮内さんと入れ替わりで石原さんが登場され、
ゲーム「ドラゴンボールZ 偉大なるドラゴンボール伝説」より「FIRE OF BLACK~黒い炎~」。
小気味よい曲調を前奏の語りでは物憂げに、歌になると颯爽と歌われた後はアニメ「DRAGON BALL Z」より「魔人ブウの悲劇」。
魔人ブウを歌った本曲をじっくりと歌われる石原さんに、純粋な悪と無邪気の中にどこかもの悲しさも感じました。
雰囲気が一転して軽快な曲調の「Cool Cool ダンディ」では石原さんのスタイリッシュな格好良さをたっぷり堪能できました。
・宮内さんも合流され石原さんとお話。
・石原さん「役者さんと同じで歌手も悪の歌っていうのは挑戦し甲斐があるんですよね。
やっぱり主題歌とか頂いちゃうと、その作品の中ではそんなに極悪非道な真似はできませんからね。
『DRAGON BALL』ですといいもんは影ちゃん、影山ヒロノブさんが歌ってくれてるんで、
僕は心置きなく悪いヤツの歌を歌えるってわけですよ」
観客笑。
・このライブの一週間ほど前に行われたライブ「スーパー戦隊魂 XIX 2025」東京公演二日間のお話。
宮内さんは"東京DAY1"に石原さんは"東京DAY2"にそれぞれご出演。
・"東京DAY1"には前年の1月末に急性すい炎を患われ一時活動を休止されていた串田アキラさん、
"東京DAY2"にはこの年の1月に間質性肺炎急性増悪を発症され、一時重篤状態から奇跡的に回復されたささきいさおさんがご出演。
・串田さんもいさおさんもお元気になられて嬉しいお二人。
・石原さん「ささきさんはホントにお元気になられて。横で堀江美都子さんがご挨拶しているのにちゃちゃを入れてましてね」
観客笑。
石原さん「ミッチが『うるさぁいもぉ』とか言っちゃって。でもそういう事ができるのも元気な証拠ですよね」
20:Desire (欲望)/宮内タカユキ
21:シナイダーの歌/石原慎一
最後はお二人が一曲ずつご披露。まずは宮内さんがアニメ「夢戦士ウイングマン」より帝王ライエルのテーマ。
宮内さんの歌声は序盤の冷たさを感じる落ち着いた歌いぶりからサビで激しくなっていき、実に迫力がありました。
ラストは石原さんによるアニメ「BAMBOO BLADE」より劇中作「超剣戦隊ブレードブレイバー」に登場するライバル・シナイダーのテーマ。
途中で少々機材トラブルがあったものの、石原さんならではの洗練されたダイナミックな歌いぶりを堪能いたしました。
-アンコール-
22:黒き十字架BLACK BEET/石原慎一
-MC-
拍手の中、石原さんが退場されると、拍手がアンコールを表す手拍子に変わりました。
しばらくすると特撮「重甲ビーファイター」より敵役であるブラックビートのテーマと共に石原さんがご登場。
石原さんは颯爽とした身のこなしでどこか気高さも感じるワイルドな歌声を披露されました。
・ここで宮内さんも合流されてお二人でお話。
・宮内さんと石原さんの今年の予定をご案内。沖縄県や大阪府など、お二人共方々で大忙し。
・ブラジルで日本の漫画などを翻訳する傍ら、歌手として日本のアニメや特撮のブラジル版主題歌を歌われていたり、
ブラジル向けに日本の特撮関係のロケ地や施設を巡るツアー「TOKUTOUR(特ツアー)」を企画されたり、
影山さんがチェアマンを務めるアニメソングを作り歌うために結成されたユニットJAM Proiectでは
Additional Vocal/海外特派員として不定期で参加されているヒカルド・クルーズさんが来日中。
・石原さん「ヒカルドが『12月は予定が開くから、慎ちゃん遊ぼ』って言ってくれたんですけど遊んでる場合じゃないよと」
観客笑。
石原さん「せっかく日本に来てるならと一緒にライブをやることになりました。彼も働くブラジル人ですから」
観客拍手。
宮内さん「ヒカルドは会うといつも『パパ、来たよー!』」って言ってくれるんだよ。かわいいよね」
石原さん「ちゃっかり甘え上手なんですよね。それでも日本人よりも細やかに気を配ってくれるんですよ」
23:レッドリボンアーミー/宮内タカユキ
石原さんが退場され、「悪役ソング限定LIVE EVIL’s SOUL」のラストは
アニメ「DRAGON BALL」より宮内さんがWonderland Gang名義で歌われたレッド総帥率いるレッドリボン軍のテーマ。
背面ビジョンにはレッドリボン軍のマークが映し出される中、宮内さんの硬派で勇ましい歌いぶりをご披露。
最後宮内さんの「レッドリボンアーミー」に観客も「レッドリボンアーミー」と応え連帯感ある締めくくりとなりました。
宮内さん「ありがとう!!」
拍手の中、宮内さんが退場されると会場の照明が明るくなり、「悪役ソング限定LIVE EVIL's SOUL」は終演となりました。
宮内さんと石原さんによる悪役、敵役、敵(かたき)役の「悪役ソング」限定のライブ。
アニメソングを歌われている歌手の中でもお二人ほど悪役ソングを歌われている方もいらっしゃらず、
そんなお二人だからこそできる悪役ソングだけでのライブというのは実に画期的な試み。
披露される曲は人気曲や初披露となる貴重な曲、激しい曲からミステリアスな曲、渋さを感じる曲など幅広く、
改めて悪役ソングの奥深さを感じると共に、宮内さんと石原さんの曲ごとの歌いぶりの多彩さを目の当たりにし、
特に後半に設けられた怒涛の十曲連続ノンストップでご披露ではその凄みに圧倒されました。
補足
・10月30日までにチケットを購入した観客には宣伝メインビジュアルのポストカードをプレゼントされました。
・開演前の入場待機場所に石原さんがご登場。
今回のライブや今後の予定が書かれたチラシを観客一人一人に言葉を交わしながら手渡されていました。
・全編にわたり背面のビジョンには楽曲をイメージした映像が流れておりました。
・「君のようになりたい」ではジャングルを思わせる葉っぱや湿地帯の映像が中心。
・「ベルリンの赤い雨」ではベルリンの名所ブランデンブルク門と思われる映像に赤く加工された雨が降っていました。
・「魔人ブウの悲劇」では映像全体が魔人ブウの体の色と同じピンク色になっていました。
・「シナイダーの歌」の「ズバッ!」の部分では歌い合わせて吹き出しが映し出されていました。
・「黒き十字架BLACK BEET」では黒い十字架やカミキリムシを思わせるシルエットも。
・「レッドリボンアーミー」の各色の部分では差し込む光の色が歌詞と同じ色になっていました。
・今回、石原さんは「紅蓮」を初めて歌われたとか。
・石原さん「今回はトークを少なめにして。悪の世界観が変わっちゃうからね」
宮内さん「みんなどうせしゃべるだろうって思ってるよね」
観客笑。
・石原さん「僕は『ビーファイターカブト』の曲を二曲歌わせてもらいましたが、
主題歌を歌わなくなった途端に悪の歌を二曲も歌わせてもらいました」
観客笑。
石原さん「『カブト』では他にも何曲か歌ってるんで、なかなか悪の歌は歌う機会がないので久しぶりでしたね」
・「覆面の狩人」を歌い終わられた宮内さんはぼそりと「お寿司百人前は食えないよなぁ」と一言。
・宮内さん「魔人ブウが聞けるとはねぇ」
石原さん「"笑いながら殺す"っていう歌詞がねぇ、いいですよね」
観客笑。
・「シナイダー」を本編ラストに選んだのはアレンジが派手だったから。
・当日は川島和子さんとうちやえゆかさんも来場されていました。
・ステージの出入口は階段状になっており、宮内さんが入退場されるときには
石原さんが手を取ってエスコートされている場面も多々見られました。
・宮内さん「最高だったね。悪もいいね」