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TOKYO MX 開局30周年記念

アニソン meets CITYPOP

売野雅勇×林哲司の世界 ~アニソンとシティポップが出逢ったあの日~ 昼公演

25.11.9 一ツ橋ホール

 

スペシャルゲスト/売野雅勇 林哲司

 

MC/ヒャダイン 森口博子

 

ライブゲスト/稲垣潤一 井上あずみ&ゆーゆ(今尾侑夕) 上坂すみれ

       影山ヒロノブ 中西圭三 渚こうた 神楽颯梓 Max Lux(アリシア/AliciaFord ラーナ/SvetaLana)

       Milky Monster(いなふ しずく たける てん はるか ひい りょう りんと)

 

ダンス/渚こうた 神楽颯梓

コーラス/富岡美保 iCHiHO

演奏/愛のソルジャーズ(G.下谷淳蔵 Ba.斉藤昌人 Dr.刀称暢郎 Key.荒川泰 Key.田島岳)

 

 

東京都を中心に放送しているローカル放送局である東京メトロポリタンテレビジョン、通称TOKYO MXの開局30周年を記念し、

国内外で多くの支持を集めるアニメソングと、1970年代から80年代を中心に流行した日本の音楽ジャンルであり、

2020年頃から国内での再評価され、海外からも注目を集めているシティポップを取り上げたコンサート

「アニソン meets CITYPOP 売野雅勇×林哲司の世界 ~アニソンとシティポップが出逢ったあの日~」が開催されました。

 

アニメソングやシティポップの他、数々のヒット曲を生み出された作詞家の売野雅勇さんと作編曲家の林哲司さんが

お二人にゆかりのある歌手や声優、新進気鋭のアイドル、踊り手の方々がライブゲストとしてご出演。

それぞれが手がけられた楽曲にまつわるトークを交えつつ、お二人がこれまで手がけられた楽曲を中心に披露されるとの前触れでした。

昼と夜の二公演開催されたうち、今回は昼公演のレポートです。

 

会場は東京都にある日本教育会館の中にある一ツ橋ホール。

落ち着きを感じる雰囲気の会場内には開演までの間には売野さんと林さんが手掛けられた数々の楽曲がBGMとして流れており、

シティポップで青春を過ごした世代の方々を中心に幅広い客層があつまっていました。

ステージ上には向かって左からベース、ギター、キーボード、ドラム、キーボード、コーラスの順にセッティングされていました。

 

開演5分前になると間もなく開演である旨と、上演上の諸注意がアナウンスされていました。

開演時間を少し過ぎた頃、照明が暗くなっていきいよいよ開演です。

 

00:OVERTURE/SE

-MC-

 

オーバーチュアとして「Dang Dang 気になる」「真夜中のドア」等がミックスされたユーロビート調の楽曲が流れ出し、

バントド、コーラスの皆さんが登場され、観客の拍手を受けながらそれぞれのブースで準備をされていました。

 

・オーバーチュアが終わると司会の森口さんとヒャダインさんが登場されてご挨拶。

・観客の拍手を受け、両手を上下に動かして拍手をさらに大きくするように扇動される森口さん。

 拍手の勢いが大きくなった所で、フジテレビ往年のバラエティ番組「森田一義アワー 笑っていいとも!!」の

 タモリさんよろしく、リズムよく拍手を指揮する森口さんとそれに合わせる観客。

・改めて今回のライブの趣旨をおさらい。

 森口さん「アニメソングとシティポップを一緒に味わえるコンサートって他には無いと思いませんか?」

 ヒャダインさん「そうですよね。お客様もシティポップをリアルタイムで聞いて育った方が多いみたいですね」

 森口さん「いってみれば、昭和臭?」

 観客笑。

 

・ここで森口さんに呼び込まれ売野さん、林さんがご登場。

・ヒャダインさん「こんな大人になりたーい。もう45なのにー」

 森口さん「あらそんなこと言ったら、私なんてもうすぐ還暦よー」

 観客笑。

 森口さん「まだ3年くらいあるけどね」

 ヒャダインさん「まだまだ『夢がMORI MORI』していただいて」

 観客笑。

・「水の星へ愛をこめて」の思い出。

・売野さん「当時、歌詞の意味ってわかりました?」

 森口さん「……正直わかりませんでした」

 観客笑。

 森口さん「ディレクターさんに『"水の星"って何の事かわかる?』って聞かれた時に

     めちゃくちゃ緊張していたんですけど『水星』って答えたら『地球だよ』って教えてくれました」

 

01:水の星へ愛をこめて/森口博子

-MC-

02:サイレント・ヴォイス/Max Lux

-MC-

03:Dang Dang 気になる/上坂すみれ

-MC-

04:ドラゴンパワー∞(無限大)/影山ヒロノブ

-MC-

 

売野さん、林さん、ヒャダインさんが拍手で見送られ、コンサートの一曲目は森口さんから。

アニメ「機動戦士Zガンダム」より売野さんが作詞された森口さんのデビュー曲である二代目オープニング。

森口さんが透明感のあるしなやかな歌いぶりをご披露されるとヒャダインさんが合流。

スタッフさんがマイクスタンドを二本設置され、続いてロシア出身のボーカルユニットMax Luxのお二人がご登場され

アニメ「機動戦士ガンダムZZ」より売野さんが作詞され、ひろえ純さんが歌われた二代目オープニングをカバー。

お二人がBS11「Anison Days」にご出演された際のギターの効いたロック色の強いアレンジで迫力のある歌声をご披露されていました。

Max Luxのお二人と入れ替わりに森口さんとヒャダインさんがご登場。Max Luxのお二人のスタイルの良さに感嘆された後、

上坂さんが呼び込まれアニメ「美味しんぼ」より売野さんが作詞、林さんが作曲され中村由真さんが歌われた二代目オープニングを

アルバム「林哲司50周年トリビュート サウダージ」で上坂さんがカバーされたアレンジで。上坂さんはしなやかかつ楽しそうに歌われました。

上坂さんと入れ替わりに森口さんとヒャダインさんがご登場。上坂さんのダンスについて森口さんが「骨盤どこ?」とお話しされた後は、

影山さんのご登場で映画「DRAGON BALL Z 超戦士撃破 勝つのはオレだ!」より林さんが作曲されたエンディング。 

ご自身のライブでもなかなか聞ける機会が少ない楽曲を、パワフルに歌われているお姿を拝見できげてとても貴重でした。

 

・森口さんとヒャダインさんが登場され、改めて影山さんをご紹介。

・この間、ステージ上にスタッフさんが椅子を運びこまれました。

・売野さん、林さん、上坂さんも合流され、ここからはこれまでご披露されたアニメソングに関するトークコーナー。

 

・ヒャダインさん「今歌っていただいた曲に関してお話を伺いたいんですが、どういった経緯で作られたんですか」

 売野さん「……これは発注があって」

 ヒャダインさん「愚問でした。そうですよねだいたいの曲って発注ですよね」

 観客笑。

 

・「Dang Dang 気になる」はメロディを先に作成し、それをもとに歌詞を作る。

・売野さん「まずは林さんが曲に仮歌を入ってるんですけど、Dang Dangの部分がBang BangかRang Rangみたいなのが入ってたんです」

 林さん「英語みたいな感じで入れておくんですね」

 売野さん「この部分を生かしたいけどどうやって言葉を続けようかって。脚本読むと美味しい食べ物の話でしょ?

     どうしようと思ったんですけど、食べ物の話であると共に主人公とヒロインが恋愛関係になっていく話でもある」

 森口さん「オフィスラブですね」

 ヒャダインさん「山岡(士郎)と栗田(ゆう子)さんがね」

 売野さん「でもそんなにすぐに恋愛につながるわけでもない。だから"だんだんと気になっていく"のはどうだろうとひらめいたんです」

 

・「ドラゴンパワー∞」は影山さんが歌う前提で作曲。よりロック色を強めに。

 影山さん「あんましシティポップと出会ってない感じっすよね」

 観客笑。

 ヒャダインさん「そもそも影山さんはロック畑ですもんね」

 森口さん「LAZYですよね。♪赤頭巾ちゃん、のよーにぃ (赤頭巾ちゃんご用心)」

 影山さん「……ちょっと違いますねぇ」

 観客笑。

・以前よりヒャダインさんとシティポップについて語り合っていた上坂さん。

 ヒャダインさん「今回実際に『Dang Dang 気になる』をカバーしてみていかがでしたか?」

 上坂さん「まず『美味しんぼ』の主題歌を作るってなった時に、私だったら食べ物関係を考えてしまうと思ったんですよ。

     でもそこにオフィスラブとかおしゃれな要素を取り入れて、当時はバブルと呼ばれた時代だったじゃないですか。

     山岡さんも気持ち一つで朝一で島根県に行ってしまったり」

 観客笑。

 上坂さん「そのバブルな世界観が詰まった曲を、林さんのトリビュートアルバムで歌わせていただけるのはとても光栄でした。

     きっとこの曲を知らない方も二番になればあのきらびやかな世界に入りこめているんじゃないかと思います」

 ヒャダインさん「二番の歌詞もいいですよね。ワープロが出てきますから」

 森口さん「時代を映してますよね」

 上坂さん「社員旅行に行って写真撮ったと思われる歌詞もありますからね」

 観客笑。

 

・トークコーナーはここで終了。スタッフさんによって椅子が片付けられ、司会の森口さん、ヒャダインさんお二人だけに。

・これからご披露される楽曲についてのご紹介が行われました。

 

05:めぐりあい/Max Lux

06:愛のソルジャー/影山ヒロノブ

07:ETERNAL DAYS ~あなたがいてよかった~/森口博子

-MC-

 

Max Luxのお二人が登場され、映画「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙篇」より

売野さんが井萩麟さんと共作詞され井上大輔さんが歌われた「めぐりあい」をカバー。

ドラマチックなロックバラードをお二人はパート分けされながら情熱的な歌声で披露されていました。

続いては影山さんが登場され、特撮「光戦隊マスクマン」より売野さんが作詞されたエンディング。

影山さんが笑顔で晴れやかにどこか切なさも感じる歌いぶりをご披露された後は、森口さんが登場され、

映画「機動戦士ガンダムF91」主題歌「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」のアンサーソング。

ご自身のデビュー40周年の一環として作られて本曲は、今回がバンドでは初披露という貴重な一幕。

穏やかな曲調の中、森口さんの透明感あふれるやさしい歌声が会場全体に響きました。

 

・森口さんにヒャダインさんが合流され、ここからはMax Luxのアリシアさんとラーナさんを呼び込んでお話。

・Max Luxのお二人は2016年から売野さんの35周年記念アーティストとして売野さんのプロデュースの元で活動中。

 売野さんが手掛けられた楽曲を歌われ、トリビュートアルバムやコンサートにも参加されているそうです。

・アリシアさん「実は森口さんが大好きで、今まで行ったライブのベスト3に森口さんのライブが入っているんです」

 観客笑。

 森口さん「ありがとうございます。アニソンが国境を越えた瞬間な気がします。いい趣味してるぅ~」

 観客笑。

・Max Luxのお二人は売野さんを「現在の松尾芭蕉」と表現。

 アリアナさん「限られた中で俳句のように美しい情景描写をされているんですよ」

 

・Max Luxのお二人が退場され、ここからは世界支持をでも集めるスタジオジブリが手がけた映画作品のコーナーへ。

・まずは井上あずみさんがご息女のゆーゆこと今尾侑夕さんとご登場。

・井上さんは2023年8月にご自身の40周年記念公演の当日にリハーサル中に脳出血で倒れられ緊急入院。

 闘病生活の後、2024年に復帰。現在は左半身にまひが残る中、車いすでステージに立たれています。

 

08:君をのせて/井上あずみ&ゆーゆ(今尾侑夕)

-MC-

 

井上さんと侑夕さんが歌われわのは、井上さんの代表曲の一つである映画「天空の城ラピュタ」よりエンディング。

幻想的な曲調の中、侑夕さんと共に歌われた井上さんは、一年前の復帰ステージよりも更に回復されている印象。

「母さんがくれたあのまなざし」の部分でお二人が顔を見合わせながら歌われていたのには目頭が熱くなりました。

 

・森口さんとヒャダインさんが合流され、改めて井上さんと侑夕さんをご紹介。

・井上さん「私も博子ちゃんと同じようにアイドル歌手としてデビューしたんですけど全然売れなくて。

     それこそ、売野さんや林さんに曲を作ってもらうなんて夢のまた夢だったんです。

     でもこうしてコンサートに呼んでいただけて本当にうれしいです」

 侑夕さん「いつか書いてもらおうねー」

 ヒャダインさん「売野さん、林さん聞こえてますかー? お願いしまーす!」

 観客拍手。

 ヒャダインさん「でも、売野さん、林さんに曲を書いてもらっても必ず売れるっていうわけではないんですよね」

 森口さん「『水の星』は売れたんですよ。でもその後は…………それはいわないお約束だっちゅーのっ!」

 観客笑。

 

・侑夕さんとアニメソングの出会い。

 侑夕さん「私の場合、母がコレなのでぇ」

 ヒャダインさん「なんか違った意味合いをかんじますけど」

 観客笑。

 侑夕さん「生まれた時からずっと母が歌ってましたからずっと身近な存在でしたね。

     それこそ影山さんも私が赤ちゃんだった頃から可愛がってくださってました」

 

・ここでスタジオジブリの作品で育った世代として渚さん、神楽さん、Milky Monsterの皆さんがご登場。

・それぞれがお好きなジブリ作品の話。

・Milky Monsterの皆さんを代表してしずくさんは映画「天空の城ラピュタ」。

・アイドルになる前は保育士の学生だった渚さん。ピアノでよくジブリの曲を弾かれていたそうです。

 侑夕さん「『君をのせて』もピアノで弾いていたんですか?」 

 渚さん「そうですね。よく弾いていました」

 侑夕さん「前奏めっちゃ難しいですよね」 

 渚さん「難しいし、めちゃくちゃ長いんですよね」

・神楽さんは映画「もののけ姫」。

 井上さん「主題歌を歌われている米良義一さんはよく海外に一緒に行くんですけど、良い方ですよ。あのままですし」

 森口さん「暖かい方ですよね」

 侑夕さん「毎日DMをくれます」

 ヒャダインさん「そうなんですか?」

 井上さん「仲良しなんですよ」

 

09:風になる/Milky Monster

-MC-

10:さんぽ/井上あずみ&ゆーゆ(今尾侑夕) 渚こうた 神楽颯梓

11:となりのトトロ/井上あずみ&ゆーゆ(今尾侑夕) 渚こうた 神楽颯梓 Milky Monster

-MC-

 

Milky Monsterのはるかさんが映画「猫の恩返し」がお好きというお話から、引き続きスタジオジブリの楽曲群へ。

まずはMilky Monsterの皆さんが前途の映画「猫の恩返し」より、つじあやのさんが歌われたエンディングのカバー。

楽曲のほのぼのとした世界観を踏襲しつつ、可愛らしさを感じるダンスをされながらパフォーマンスをされていました。

続いては井上さん、侑夕さんが登場され、渚さんと神楽さんがダンスで参加され、映画「となりのトトロ」よりオープニング。

ステージ中央で井上さん、侑夕さんが元気に歌われる中、渚さんと神楽さんは歌詞を織り交ぜた楽しいダンスをご披露。

続いてはMilky Monsterの皆さんも合流され、同じく映画「となりのトトロ」よりエンディング。

井上さん、侑夕さんがはつらつと歌われる中、渚さんと神楽さん、Milky Monsterの皆さんはダンスをご担当。

観客の手拍子を受けながら、実に華やかにスタジオジブリコーナーを締めくくられました。

 

・井上さん、侑夕さん、渚さん、神楽さん、Milky Monsterの皆さんを見送りながら森口さん、ヒャダインさんがご登場。

・ここでヒャダインさんが今回のバンド、コーラスの皆さんをお一人づつご紹介。

・更にバンド名が「愛のソルジャーズ」と名付けられたことが発表されました。

 

12:思い出のビーチクラブ/稲垣潤一

13:君のいる星/中西圭三

-MC-

 

ここからはシティポップのコーナーへ。

まずは稲垣さんが登場され、売野さんが作詞、林さんが作曲された炭酸飲料「カナダドライ・ジンジャーエール」CMソング。

稲垣さんはスマートな出で立ちで観客に手拍子を促しながら、柔らかくスタイリッシュな歌声を披露されました。

続いて中西さんが登場され、売野さんが作詞、中西さんが作曲されたNHK「救え!かけがえのない星」キャンペーンイメージソング。

きらめきを感じる穏やかな曲調の中、中西さん独特のしなやかな高音でしっとりと歌われていました。

 

・森口さんとヒャダインさんが登場され、改めて中西さんをご紹介。

・この間、ステージ上にスタッフさんが椅子を運びこまれました。

・売野さん、林さん、稲垣さんも合流され、ここからはシティポップに関するトークコーナー。

 

・ヒャダインさん「売野さんと林さん、稲垣さんと中西さんの関係というのはどういったものでしょうか?」

 売野さん「……これはですね、僕たちが作った曲をお二人が歌ってくれている関係ですね」

 観客笑。

 ヒャダインさん「そうですよね。再び愚問でした。やっぱり台本通りはいけませんね。

        自分の言葉で話さないと。夜の部では改善したいと思います!」

 

・「思い出のビーチクラブ」は売野さんのほぼ実話。とても大切にしている。

・稲垣さん「この曲は編曲が船山基紀さんなんですけどイントロが6小節なんですよ。これが非常に特殊で半端な数字なんです。

     大体の曲は4小節なんですけど、この曲はイントロから数えないと忘れちゃう。何度か忘れちゃった事がありますね」

 森口さん「でも今日は上手でしたよ上手でしたよっていうのも何ですけど」

 観客笑。

 

 

・中西さんの楽曲を手掛けるかどうかは生年月日で決めた売野さん。

 売野さん「当時忙しくて中西君のデモテープを聞く時間がなくてね。

     その頃数字に凝ってて、彼の生年月日が11月11日だったんですよ」

 中西さん「圭三の圭はそこからとってるんですよ」

 ヒャダインさん「そうなんですか? あらオシャレ」

 売野さん「それで僕が2月22日生まれだから。これは僕が手掛ける使命だと思ったんですよ。

     シティポップの話じゃないですねこれ」

 観客笑。

 

・稲垣さん「日本って昔はガラパゴス的な市場だったでしょ? ガラパゴス的な市場で独自の進化していった結果、

     シティポップが今、海外で日本独特の文化として興味を持たれたり、若い人が新鮮に感じる理由ではないかと思いますね」

・中西さん「僕の世代は日本のシティポップや海外のA.O.Rに影響を受けて音楽を志した世代で

     どちらもスタジオワークのミュージシャン達が作るアナログレコーディング音楽の結晶のようで憧れていたんですね」

・ヒャダインさん「シティポップは都会へのあこがれを映しているのかもしれませんね」

 森口さん「聞いていると自分が"都会のイイ女"になれた気がするんですよね」

 売野さん「さっき都会へのあこがれって言ってましたけど、ここにいるの全員地方出身ですよね」

 ヒャダインさん「そうですよね。僕、大阪」

 森口さん「福岡」

 売野さん「栃木」

 林さん「静岡」

 中西さん「岡山」

 稲垣さん「仙台」

 観客笑。

 

・トークコーナーが終了。スタッフさんによって椅子が片付けられ、司会の森口さん、ヒャダインさん、林さんだけに。

・ここで上坂さんが登場され、上坂さんが作詞、林さんが作曲を手掛けられた「海風のモノローグ」のお話。

・上坂さん「ダメ元でお願いしたらOKしていただけまして。まさか林さんが曲を作ってくださるなんて」

 林さん「歌詞が凄いんですよ80年代のフレーバーを掴んでて。こんなに的確に捉えられるんだと感心しました」

 ヒャダインさん「これから歌うすみぺちゃんのハードルがどんどん上がってきております」

 林さん「みなさん、どうぞ素晴らしい歌詞にしっかり耳を傾けてお聞きください」

 上坂さん「試験ですかっ!?」

 観客笑。

 

14:海風のモノローグ/上坂すみれ

15:P.S 抱きしめたい/稲垣潤一

16:Be Yourself/Max Lux

17:愛のしるし/中西圭三

-MC-

 

アルバム「ANTHOLOGY & DESTINY」より上坂さんが作詞、林さんが作曲された「海風のモノローグ」。

上坂さんはプレッシャーもなんのそので軽やかな身のこなしを交えて弾むような歌声を披露されました。

続いては稲垣さんが登場され、アルバム「BALLAD SELECTION~P.S.抱きしめたい。~」より、

売野さんが作詞、林さんが作曲された「P.S 抱きしめたい」をしっとり大人に歌われた後はMax Luxのお二人がご登場

売野さんが作詞、林さんが作曲されたカルロストシキ&オメガトライブの皆さんの「Be Yourself」をカバー。

アニメソングコーナーの時とはまた違ったドラマチックな歌声とハーモニーをご披露されました。そして中西さんがご登場。

ご自身が作詞作曲された特撮「ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY」エンディング。

意外な選曲に驚くと共に、中西さんの包容力のある歌声をじっくりと聞き入っていました。

 

・中西さんと入れ替わりに森口さん、ヒャダインさんがご登場。

・ヒャダインさん「ここからは売野さん、林さんがそれぞれ作られたり一緒に作られたりした楽曲をお届けしますが

        改めて売野雅勇すげー。林哲司すげー。あ、呼び捨てしちゃった」

 観客笑。

 ヒャダインさん「台本に書いてある通りに言っちゃった。さっきやめようって言ったのに」

 森口さん「修正していきましょう。でも今回のタイトルですからね。売野雅勇、林哲司の世界に酔いしれてください」

18:真夜中のドア~stay with me/上坂すみれ

19:どうして好きといってくれないの/影山ヒロノブ

20:Ticket To Paradise/中西圭三

21:夏のクラクション/稲垣潤一

22:SEPTEMBER/森口博子

 

上坂さんが登場され、林さんが作曲された松原みきさんの代表曲である「真夜中のドア~stay with me」をカバー。

シティポップの中でも国内外で人気が高い本曲を上坂さんならではのしなやかな歌声でご披露されました。

続ては売野さんが作詞、林さんが作曲されTBS「世界・ふしぎ発見!」のエンディングとして起用された

カルロストシキ&オメガトライブの皆さんの「どうして好きといってくれないの」を影山さんがカバー。

切なさを感じる雰囲気の楽曲を影山さんの優しく甘さを感じる歌いぶりは実にロマンチックでした。

がらりと雰囲気が変わり中西さんが登場され、売野さんが作詞、中西さんが作曲された

テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」およびロッテ「V.I.P.チョコレート」イメージソング。

軽快な曲調の中、中西さんは観客に手を左右に振るように扇動したり、コール&レスポンスを交えて会場に一体感が生まれていました。

続いては稲垣さんが登場され、売野さんが作詞された富士フイルムカーステレオ専用カセットテープ「カセット GT-1」CMソング。

どこか大人な雰囲気の穏やかな曲調を、稲垣さんがひろがりのある歌声でしっとりと歌われました。

ラストは林さんが作曲され、シティポップの代表的な楽曲に挙げられる竹内まりやさんの「SEPTEMBER」を森口さんがカバー。

観客の手拍子を受けながら森口さんが芯の強さを感じる歌声でのびやかに歌われました。

後奏になると森口さんに呼び込まれ、売野さん、林さんはじめ今回の出演者の皆さんがご登場。

演奏が続く中、森口さん、ヒャダインさんが出演者の皆さんをお一人づつご紹介され楽曲を締めくくられました。

 

 

閉演BGM:SEPTEMBER

 

 

拍手の中、「SEPTEMBER」のカラオケがBGMとして流れる中、売野さん、林さんはじめ出演者の皆さんがご退場。

そして森口さんとヒャダインさんがご挨拶され、バンド、コーラスの皆さんも退場されていき、

「アニソン meets CITYPOP 売野雅勇×林哲司の世界 ~アニソンとシティポップが出逢ったあの日~」昼公演は終演となりました。

 

国内外で支持を集めるシティポップとアニメソングと取り上げたコンサート。

売野さんと林さんがこれまで手掛けられてきた楽曲を中心にしながら、お二人が手掛けられていない

スタジオジブリの楽曲や森口さんの「ETERNAL DAYS」や中西さんの「愛のしるし」なども幅広く披露され、間口の広さを感じました。

アニメソングの中でもシティポップを取り入れた楽曲をピックアップする事に加えて

シティポップの楽曲を売野さんや林さんのお話を交えて、同時に聞く事が出来たのもとても新鮮な心地でした。

 

 

 

補足

 

・公式サイトでは事前に出演者の皆さんが歌われる楽曲が公表されていました。

 その中で稲垣さんが歌唱予定だった「MARIA」は昼の部では歌われませんでした。

 

・売野さんによると「水の星へ愛をこめて」は立花隆さんの著書「宇宙からの帰還」から着想を得て作詞。

 宇宙から帰ってきた人の多くが、あそこには神様がいると話していたという話が印象に残っており、

 「Zガンダム」の脚本を読み、作品の世界観に共通するものがあると感じたそうです。

 

・「水の星へ愛をこめて」は前奏の印象的なメロディが演奏されない斬新なアレンジ。

 

・この年の5月に左足首を剥離骨折してしまった森口さん。リハビリを重ね無事に立ってあるけるまでに回復。

 ヒャダインさん「足が治ってよかったー」

 森口さん「まだちょっと移動はおぼつかないんですけどね、令和のクララと呼んでください」

 観客笑。

 

・森口さん「アニソンって見ている当時、子供の頃は単純にかっこいいなぁ、かわいいなぁって思うだけなんですけど

     大人になって改めて聞くと歌詞のメッセージがより伝わってきますよね」

 

・森口さん「私、足を骨折してまだあまり動かせないんですけど、影山さんのスタイルを真似しようと思いました。これです」

 重心を片方の足に置きマイクを構える森口さん。

 影山さん「ナハハハ。やめたほうがいいっすよォ。骨が戻らなくなっちゃう」

 観客笑。

 

・LAZYのロックとアニメソングのロックの違い。

 影山さん「ある程度ポップというか覚えやすい、キャッチーってのがアニソンには絶対入ってくるような気がしますね」

 

・森口さん「すみぺ(上坂さんの愛称)がいつもの『骨盤どこ?』ってなるダンスで歌っているのがかわいかったです」

 観客笑。

 森口さん「あのダンスが出るってことはすみぺはステージを楽しんでるんだなって思うんですよ」

 

・ラーナさんが一番好きな日本の曲は売野さんが作詞された矢沢永吉さんの「SOMEBODY’S NIGHT」。

 お二人で一節だけご披露され、迫力の歌声に拍手が起こっていました。

 

・アリシアさんがお好きな日本の歌は売野さんが作詞された郷ひろみさんの[2億4千万の瞳 (エキゾチック・ジャパン)」。

 アリシアさん「億千万っていう歌詞を聞いてずっと宝くじの歌だと思ってました」

 観客笑。

 ヒャダインさん「ある意味どうかしている曲ですから」

 森口さん「作詞をされている売野さんも歌われている郷ひろみさんもいい意味でどうかしてますからね」

 観客笑。

 

・井上さん「博子ちゃん、足大丈夫ですか? まあ私も人の事は言えないけど」

 観客笑。

 

・井上さん「『君をのせて』の作詞は宮崎駿さんですから、ちょっと重たいんですよね」

 観客笑。

 

・森口さんが目撃した井上さんの凄さ。とあるディレクターの結婚式でざわつく会場内を歌声で黙らせる。

 

・侑夕さん「私、今、21歳なんですけど、母が21歳の時にジブリさんと出会ったんです。

     だから『ああ、これくらいの時にジブリさんの歌を歌ってたんだぁ』って思う事はありますね」

 

・ヒャダインさん「Milky Monsterの皆さんはクッキーを差し入れしてくれたのでいい人たちです」

 観客笑。

 侑夕さん「いいなー」

 

・井上さん「若いエキスをいただいて元気になったので、歩けそうです。ウソです」

 観客笑。

 井上さん「でも気持ちは歩けるように頑張ります!」

 観客拍手。

 

・森口さん「アニメソングもシティポップもまだまだ素敵な楽曲があります。皆さん、TO BE CONTINUEです。

     こういった素敵なイベントは機会があったらまた次回もやりたいと思いませんかー!?」

 観客拍手。

 ヒャダインさん「なんと、あと二時間後に夜の部ありまーす! お待ちしておりまーす!」

 観客笑。

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