~TWINS~
25.7.6 ライブハウス LANTERN
出演/とみたいちろう MoJo
演奏/カラオケ Harp.とみたいちろう Ba.八木徹
1973年にエレックレコードからフォークシンガー"とみたいちろう"としてメジャーデビュー以降、
歌手としてアニメや特撮、漫画、ゲームなどのアニメソング関係の楽曲を歌われつ際は"MoJo"
スタジオワークや作詞作曲など、作家としてCMソングを手がけられる際は本名の"富田伊知郎"と
それぞれの名義をそれぞれの場面で使用されているMoJoさん。
東京の渋谷のライブハウスLANTERNでMoJoとしてのソロライブ「Take」シリーズのほか、
いちろうさんとして故郷千葉県でソロライブ「故郷にふろしきを飾るぞ!」を不定期で開催されていました。
会場の船橋 SAUSALITO閉店に伴って、しばらくとみたいちろうさんとしてのライブは開催されていませんでしたが、
2023年にエレックレコードに在籍したフォークバンド・ピピ&コットのリーダー金谷あつしさんがオーナーをつとめる
東京大森にあるフォーク酒場風に吹かれてでいちろうさんとMoJoさんの2マンライブ「~TWINS~」を新しく開催。
今回は会場を前途のLANTERNに移し、二年ぶりに「~TWINS~」が開催されました。
さらにこれまでいちろうさんが発表された楽曲をライブでご披露される際は、
ご自身でアコースティックギターを演奏されたり、後年に自作されたカラオケを使用されていましたが、
ライブ開催の発表時に「オリジナル音源で蘇る」「当時の音源で再現」と記されており。非常に興味が湧いておりました。
会場は前途の通り、老舗ライブハウスLANTERN。
東京の渋谷は神泉駅程近くにあるLANTERNは日本のThe Beatlesファンが多く通う場所としても知られ、
プロアマ問わずライブが行われている他、音楽教室なども開かれています。
MoJoさんのファンの間では現在の「Take」シリーズの前身であるソロライブ「☆MoJo Zone」シリーズから
20年近くMoJoさんのホームグラウンドとして親しまれています。
入場が開始されて会場内に入ると、いちろうさんは既に客席と地続きのステージで準備中。
観客が入場する様子を見守りながらアコースティックギターを携え、ご自身の楽曲の「あばずれマリー」や
ザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」を替歌まじりで歌われていましたが、
開演時間が近づくとLANTERNのスタッフさんやかつて組まれていたバンドである
"とみたいちろうと Big Beat"のベーシストで、ライブではカラオケの音出しなどのスタッフ業務をお手伝いされている
"シロヤギさん"こと八木徹さんと打ち合わせをされたり、イメージトレーニングをされていました。
開演時間になったものの、観客の到着が遅れているという事でせっかくなので待とうという事に。
無事観客が到着し、準備が整った所でいちろうさんからご挨拶があり、いよいよ開演です。
00:~TWINS~のナレーション/SE
01:道/とみたいちろう
-MC-
まず流れたのは女声の合成音声(AI)によるナレーション。内容は今回のライブの趣旨説明と、
とみたいちろうさんの楽曲がAI技術によってオリジナル音源によるカラオケを作る事が出来たという内容でした。
ナレーションの後にはじまったのはいちろうさんの1stアルバム「TAKE1」の一曲目に収録されている「道」。
これまでアコギによる弾き語りで披露された事はありましたが、やはりオリジナルカラオケとなると趣も異なり、
壮大なアレンジといちろうさんの伸びやかでどこか哀愁を感じる歌声をじっくりと味わう事が出来て、とても嬉しかったです。
・ご自身のデビューアルバムである「TAKE1」は1973年の作品。
いちろうさん「さっき、なまってるナレーションで言ってましたけど、なんとAIの力でオケを再現する事ができたんですね。
今の曲(「道」)のアレンジは前田憲男大先生でしたけど、実際にあの楽器編成でライブで演奏された事はないんですよ。
50余年も経ってAIの力で初めて甦ったんですよ。だから今日はとても楽しみにしていたんです。
いつもは『ダイナマン』とかですけど、前半はとみた君が歌いますんで、みなさんお付き合いください」
観客拍手。
02:町はずれの公園/とみたいちろう
-MC-
前半はとみたいちろうさんの楽曲群から、続いてもアルバム「TAKE1」より、19歳の頃に作られたという「町はずれの公園」。
ちょっとかわいい曲と照れながらお話されていたいちろうさんは、優しくもどこかさびしげな歌声を披露されていました。
・19歳の頃に暮らした四畳半のアパートでの思い出。
・電熱器とラーメンと。
・当時は「同棲時代」という漫画がドラマ、映画になり話題に。いちろうさんのまわりにも同棲をしている人達が多かったそうです。
03:春はそこまで/とみたいちろう
-MC-
04:12時過ぎのシンデレラ/とみたいちろう
-MC-
引きつづきアルバム「TAKE1」より、同棲している仲間たちから着想を得たという「春はそこまで」。
素朴な暖かさを感じるいちろうさんの歌声はとても雰囲気があり、間奏ではハミングをされる場面も。
アルバム「TAKE1」の楽曲群のラストは、シングルカットもされ、いちろうさんの代表曲ともいえる「12時過ぎのシンデレラ」。
曲が盛り上るにつれ、いちろうさんの歌いぶりが激しくドラマチックになり、観客はぐっと惹きこまれて聞き入っていました。
・エレックレコード時代のスタッフさんとの思い出。
・いちろうさん「当時は『新譜ジャーナル』とか『ヤングギター』とか雑誌にも沢山とりあげてくれましてね。
今も影山(ヒロノブ)さんに楽屋で会うと『ファッションリーダーやでぇ!』ってからかわれます」
観客笑。
当時のいちろうさんを取材した雑誌の記事でいちろうさんをファッションリーダーとして紹介されており、
後年、影山さんがたまたま当時の雑誌の記事を発見され、それ以来、事ある毎にからかわれているご様子。
・ここからは1976年に発表された2ndアルバム「STEP TO MY WAY」の楽曲を中心に。
いちろうさん「『TAKE1』はちょっとしたアイドルぽさがあったんですよ。面白いじゃあないですか。
その分『STEP TO MY WAY』はどうしてもロックでやりたいっていう思いがあったんですよ。
元々ロックやブルース系から入った少年でしたし、やりたい事が沢山あったんですね」
05:BYE-BYE-BLUE (バイ・バイ・ブルー)/とみたいちろう
-MC-
06:かげろうの恋/とみたいちろう
-MC-
2ndアルバム「STEP TO MY WAY」よりアルバムに先駆けて1975年にシングルも発表されている「BYE-BYE-BLUE」。
独特のおおらかさが魅力の本曲をいろうさんはとても楽しそうに歌われ、最後はエルヴィス・プレスリー風の締めもご披露。
次にどの曲が披露されるかを観客に訊ねた後、続いてはシングル盤「バイ・バイ・ブルー」のカップリング「かげろうの恋」。
穏やかなワルツをいちろうさんは包容力たっぷりの歌声で露され、とても楽しそうに歌われていました。
07:MY HONNY BABY/とみたいちろう
-MC-
08:今宵限りのロックンロール/とみたいちろう
-MC-
いちろうさんが「とてもかわいい歌」と紹介されて歌われたのは、アルバム「STEP TO MY WAY」より「MY HONNY BABY」。
軽快な曲調に合わせ、いちろうさんはステップを交えて様々な声で歌われ、間奏ではブルースハープ演奏をご披露。
アルバム「STEP TO MY WAY」の楽曲群ラストは「今宵限りのロックンロール」。こちらでも随所にハープ演奏をご披露。
曲調もいちろうさんの歌いぶりも序盤から徐々に激しくなっていく様子は、ライブで体感すると一層痛快でした。
後半にはいちろうさんの投げかけでサビ部分を観客と共に大合唱し、会場に一体感が生まれていました。
・続いて歌われる「ハイエナデキシーブルース」の解説。
「ハイエナデキシーブルース」はかつてNHKで放送されていたアマチュアが作詞作曲した作品を
プロの歌手が歌うコンテスト形式の音楽番組「あなたのメロディー」において1975年の最優秀曲。
いちろうさん「この曲はしばたはつみさんとかいろんな方がレコーディングしたんですけど
とみた君もレコーディングする事になったんですよ。ギターが土屋昌巳さんでしたね。
エレックのスタジオで一緒にレコーディングしたのを覚えてますよ」
09:ハイエナデキシーブルース/とみたいちろう
-MC-
遠吠えからはじまるのが印象的なシングル「ハイエナデキシーブルース」より表題曲。
どこかアウトローな歌詞を軽やかに歌った本曲を、いちろうさんは軽妙に時折濁声を交えて楽しそうに歌われていました。
・ここで改めて、どうやってとみたいちろうさんの楽曲をオリジナル音源でカラオケ化する事が出来たのかをご説明。
・きっかけはヤギさん。
・ヤギさんとの会話で歌をAIが分析し、曲のボーカル音声と楽器部分を個別に分離する事が出来る
AIステム分離ツール「Moises(モイセス)」を教えてもらう。
・いちろうさん「ワタクシまったく無知だったもんで、試しにやってみた所、
これはいいものを教えてもらったと思いましたね。二日間徹夜しましたよ」
観客笑。
いちろうさん「そしたらヤギ先生曰く『パンダに笹状態ですね』」
観客笑。
・当代話題の生成AI「ChatGPT」を駆使して「Moises(モイセス)」の他にも
AIステム分離ツールを更に突き詰めてより音質が良いとされる「LALALA(ラララ)」も使ってみる。
・いちろうさん「そうやって色々やってみたらあーた。どうしてもライブで歌いたくなってしまいましてね。
作ったら出したいじゃないですか。そしたらLANTERNでやろうと思いまして。
曲が揃った途端に店長の竹内さんに連絡して、スケジュールをもらって本日に至るんですよ。
だからヤギさんがいなかったら今回のライブは無いですよ。ヤギさんありがとうございました」
観客拍手。
ヤギさん「月一万でいいですよ」
観客笑。
10:さよならマギー/とみたいちろう
-MC-
続いてはシングル「ハイエナデキシーブルース」のカップリングで坂本龍一さんも楽曲制作に参加された「さよならマギー」。
穏やかな曲調といちろうさんの柔軟な歌いぶりが合わさってとてもドラマチックで、ライブで体感すると迫力に圧倒されました。
・ここでヤギさんがステージに登場され、ベースの準備。
・更に今回はヤギさんの前にマイクスタンドが設置され、コーラスもご担当。
・エレックレコード倒産後、if音楽事務所に移籍され、ヤギさん達ととみたいちろうと Big Beatとして活動中に
ポリドールレコードから3rdアルバムを発表する予定だったものの、諸事情でお蔵入りに。
・3rdアルバムには白井良明さん、仲井戸CHABO麗市さん、相沢行夫さんらが参加されていたとか。
11:下北 Town Woman/とみたいちろう 八木徹
-MC-
幻の3rdアルバムに収録予定だった「下北 Town Woman」をヤギさんとセッション。
下北沢で長年愛され、この年に幕を閉じられた老舗ジャズバーLADY JANEの女将さんを歌われた本曲は、
これまでもアコギ演奏で披露された事はありましたが、オリジナルのカラオケで聞くとまた違った趣き。
いちろうさんの痛快な歌いぶりとヤギさんの渋いベース演奏とコーラスが印象深かったです。
・ヤギさんが拍手で見送られ、いちろうさんお一人に。
・いちろうさん「この年になってまだロックンロールやれるっていいっすね。
50余年ぶりにオケで歌えるなんて夢のようですよ。そんな時間を一緒に過ごしてくれてありがとうございます!」
観客拍手。
12:ライバル/とみたいちろう
前半のラストはサッポロビール「びん生」のCMソング「風よロマンに針路を向けて」のカップリング曲「ライバル」。
本曲もこれまでアコギ演奏やいちろうさんご自身が作られたカラオケで披露された事はありましたが、
今回使用されたオリジナル版にはジェイク・コンセプションさんによるサックス演奏が入っており、
いちろうさんはサックスソロ部分では嬉しそうに「ジェイク!」と言って観客の注目を集める場面も。
~休憩~
-MC-
・前半のいちろうさんコーナーが終わり、後半へ向けて約30分の休憩時間。
・いちろうさんはこれからのMoJoさんとしてのステージへ向けて衣装を変えられ、
スタッフの皆さんと打ち合わせをされていました。
・準備が整った所で会場の照明がゆっくりと暗くなって後半がスタート。
・MoJoさん「それでは後半スタートです。MoJo、見参!!」
13:究極 サムライハオー 降臨!/MoJo
14:バトルフィーバーJ -オルタネートバージョン-/MoJo
-MC-
後半のMoJoさんコーナーの一曲目は「見参」の掛け声も勇ましく、スーパー戦隊シリーズから
特撮「侍戦隊シンケンジャー」より、侍合体モウギュウダイオーと全侍合体サムライハオーのテーマ。
MoJoさんが凛々しく勇壮に歌われた後は、特撮「バトルフィーバーJ」よりオープニングの別テイクバージョン。
「ミスアメリカ」の女性の観客達に都度マイクを向けて「Yeah!」を担当してもらう参加型なのも特徴的でした。
・いちろうさんのコーナーをやったおかげで痩せてしまう。
・健康が第一なのでストレッチと焼き肉を欠かさないようにしたい。
15:明日の戦士たち/MoJo
16:大戦隊ゴーグルV -オルタネートバージョン-/MoJo
-MC-
同じく特撮「バトルフィーバーJ」より、MoJoさんもとてもお好きだという挿入歌「明日の戦士たち」。
「MoJoの歌は楽しい」と話されたMoJoさんは、観客のコーラスや合唱を受けながら力強く歌われていました。
続いては特撮「大戦隊ゴーグルV」よりオープニングの別テイクバージョン。
MoJoさんと観客とのライブならではの一体感の醍醐味、連帯感の喜びを十二分に味わう事が出来ました。
・この年の8月に中国は上海で開催されるライブ「スーパーヒーロー魂」初の海外公演である
ライブ「スーパーヒーロー魂2025 in 上海」に出演予定のMoJoさん。
・海外でのライブ出演に消極的なMoJoさんがお願いした事と購入したモノ。
・お仕事で上海に頻繁に行っていたヤギさんに脅される。
17:出撃! ゴーグルロボ/MoJo
18:科学戦隊ダイナマン/MoJo
-MC-
「久し振りに歌いますね」とお話され、同じく特撮「大戦隊ゴーグルV」よりゴーグルロボのテーマ。
MoJoさんと観客との重厚感あふれる合唱を堪能した後は、特撮「科学戦隊ダイナマン」よりオープニング。
どのライブでも盛り上がり必至の楽曲だけに、ライブの後半に歌われる事が多い本曲が
今回の位置で披露されるというもなかなかに興味深く、新鮮な心地がしました。
・MoJoさん「後半のMoJo見参コーナーはとみた君に対抗しようと代表曲を全部やろうと思っています」
観客拍手。
・日本は65歳以上の高齢者が三人に一人という時代。
MoJoさん「戦隊の世界だとさ、影ちゃんとかショッカー(O野さん)とか石原(慎一)君って同い年で、64、5でしょ?
みんな元気だよなぁ……オレは37歳だからさぁ」
観客笑。
MoJoさん「業界はドンバ言葉でさかさまにするんだよ」
・前年に急性すい炎を患われるも活動を再開されている串田アキラさんと
2011年末に小脳梗塞を発症され後遺症と向き合いながら活動される宮内タカユキさんの凄さに感銘をうけつつ、
この年の一月に間質性肺炎急性増悪を発症し、緊急入院されるも復帰されたささきいさおさんの奇跡に感嘆する。
・MoJoさん「光栄だよね。鉄人というか奇跡の方々と一緒に歌わせてもらえるなんてね」
19:俺のハートは夢じかけ/MoJo
20:光速電神アルベガス/MoJo
-MC-
特撮「科学戦隊ダイナマン」の楽曲は「夢」にまつわる歌詞が多い、というお話から挿入歌「俺のハートは夢じかけ」。
サビ部分の特徴的な振り付けで一体感を楽しんだ後は、そのままアニメ「光速電神アルベガス」よりオープニングへ。
観客の大合唱を受けながらパワフルに歌われたMoJoさんは、歌い終えられた後「この曲は元気が出るね」と話されていました。
・今回、AIを用いてのオリジナル音源によるカラオケ化が成功した事を受けて広がる可能性。
MoJoさん「とみた君のライブ、またブツが揃ったらやりたいね。いろんな歌があるからね。
今度は『ポンキッキ』で歌った歌とかもいいね。マイナーな所だと『パンダキンギョ・マジックフィーリング』とか
みんなもあんまり知らない所だと、『ばったらったった』とか、ドラキュラの歌とかね」
・「ドラキュラの歌」から展開されたライブ前夜のMoJoさんvs蚊の攻防戦。
・眠れないと一度見たドラマ「相棒」も見てしまう。
21:戦いに赴く前に/MoJo
22:電光アクションマシンマン/MoJo
-MC-
「渡辺宙明先生の大好きな曲です」と紹介されて歌われたのは、同じくアニメ「光速電神アルベガス」より「戦いに赴く前に」。
MoJoさんのシリアスな歌声を堪能した後は、特撮「星雲仮面マシンマン」よりアクションシーンで頻繁に流れた挿入歌。
躍動感あふれる曲調をパワフルに歌われるMoJoさんは、間奏になると軽やかなステップを披露されていました。
・MoJoさん「ありがとうございます! 次の曲で最後です」
観客「ぇぇええぇえええええ」
MoJoさん「えーじゃないの。今日は代表曲をぶっ飛ばして歌ってきました。最後は『星雲仮面マシンマン』!!」
23:星雲仮面マシンマン 2015ver./MoJo
後半のMoJoさんコーナーおよびライブのラストは特撮「星雲仮面マシンマン」よりオープニングを
2015年に発表されたアルバム「星雲仮面マシンマン SONG & MUSIC COLLECTION」で新録された際のカラオケで。
ライブでは観客との「あれは!?」の掛け合いの他にもMoJoさんの颯爽とした歌いぶりや随所のスキャット、
サビ前に曲調に合わせてマイクをスマートに持ち替えるパフォーマンスなども見所たっぷりでした。
・MoJoさん「ありがとうございました! いちろうも楽しかったです! MoJoも嬉しかったです! おしまい!!」
-アンコール-
-MC-
観客が拍手を贈る中、MoJoさんは各テーブルに向かって頭を下げられていましたが、
拍子がアンコールを現す手拍子に変わり、観客からアンコールが起こってしばらくすると
各テーブルを凄い目つきで見渡し観客の笑いを誘っていました。
・MoJoさん「アンコールありがとうございます。やっぱりこの曲を歌わないと終わらないようですね。
……え? 別の曲でもイイ? でもそうするとまたアンコールが起きちゃうでしょ?」
観客笑。
24:炎神合体エンジンオーG6/MoJo
「~TWINS~」を締めくくるのは特撮「炎神戦隊ゴーオンジャー」より炎神合体エンジンオーG6のテーマ。
あふれる疾走感の中、身振りを交えて力強く歌われるMoJoさんのタフさにひたすら感嘆するばかりで、
そんな観客もMoJoさんを後押しするように合いの手や合唱を行い、大盛り上がりで締めくくられました。
・MoJoさん「どうもありがとうございました! みなさんのおかげで元気で頑張れます! また会いましょう!」
「G6」を歌い終わった後、MoJoさんがご挨拶をされ一旦は終演となってマイクを置かれたものの、
LANTERNのスタッフさんやヤギさんにお礼と紹介していないという事で再びマイクをとられたMoJoさん。
改めてLANTERNのスタッフさん、ヤギさんをお礼と紹介されて「~TWINS~」は終演となりました。
二年ぶりの開催となったいちろうさんとMoJoさんによるツーマンライブ「~TWINS~」。
MoJoさんの楽曲は代表作のオープニングと挿入歌、スーパー戦隊シリーズのロボットソングで構成され、
代表曲ならではの一体感、LANTERNでのライブだからこそ聞く事が出来る挿入歌を味わう事が出来ました。
そして今回の目玉は「オリジナル音源で蘇る」「当時の音源で再現」と前触れされていたいちろうさんの楽曲群。
最新のAI技術により、いちろうさんの楽曲をオリジナル音源からのカラオケ化に成功された事で、
「TAKE1」「STEP TO MY WAY」のアルバムはもちろん、シングルやカップリング曲という非常に貴重な曲も余す所なくご披露。
長年聞いていた曲の前奏が聞こえる度に「おお、あの音だ」と当たり前な事に感激しておりました。
改めていちろうさんの楽曲は非常に多彩で、いちろうさんの歌声もその多彩な曲にあわせて千変万化。
その歌声の幅広さが後にどんなCMソングも歌う事が出来、アニメや特撮ソングへとつながっていったのだと再確認いたしました。
発表から50余年を経た楽曲をオリジナルカラオケと今のいちろうさんの歌声で聞く事が出来る事にただただ感激であると共に、
LANTERNでのソロライブももうすぐ20年目になろうとしている中、また新しい可能性が見出された事にも期待が膨らみました。
そしていちろうさんとヤギさんが音楽活動が50年以上を経た今もなお音楽に関してのアンテナを張り続けられ、
AIという最新技術を味方にしてライブを行われているという姿勢にも非常に感服いたしました。
補足
・開演前に弾き語りされていたアコギはステージ上に置いてあったものの、本編では使用されませんでした。
・いちろうさん「今まで、とみた君の歌の何曲かは自分でMacとかを使ってカラオケを作ってましたけど、
これだけのフルオーケストラでやってたのをカラオケでって今回が初めてなんだよね。
50余年前にもこの編成の生演奏でライブをやったとしたらかなり経費がかかかると思いますよ」
観客笑。
いちろうさん「さすがに期待の大型新人とはいえエレツクレコードもそこまではしてくれなかったでしょうからね」
・いちろうさん「最初の頃のとみた君はキーがD(でー)という曲が多いんですよ。Dが好きだったんでしょうね。
Dの鳴りが好きだったもんですからね。『町はずれの公園』と『春はそこまで』は入りがほとんど同じなんですよ」
観客笑。
いちろうさん「前田憲男先生も統一感を持たせてくれたんでしょうね。なにせ両方の手で別々の譜面を書いていた方ですから。すごいですよ」
・ジョニー・キャッシュだってエルヴィス・プレスリーだって小林旭だって沢田研二だって。
・2ndアルバム「STEP TO MY WAY」は演奏に伝説的バンド、スモーキー・メディスン(Smoky Medicine)を迎えて制作。
スモーキー・メディスンには当時高校生で後に日本を代表するギタリストになるCharさんや歌手の金子マリさんが在籍。
金子マリさんとはアルバム収録の「R&R列車」ではデュエットもされています。
いちろうさん「一枚目は前田憲男大先生のアレンジで、演奏につのひろ(つのだ☆ひろさん)が参加してるし、
今思うと恵まれていたよなぁ」
・「今宵限りのロックンロール」は古くからのご友人である音楽家佐藤龍一さんの作詞によるもの。
いちろうさん「天才作詞家ですね。彼も頑張って歌ってますよ。みんなジイサンになっても歌ってるのは素晴らしいですよ」
・ベースの名手は銀座の帝王。
・いちろうさん「『Moises』って便利で、一つの音だけを抽出できるし、一つの音だけを抜きとる事が出来るんですよ。
ボーカルだけOFFとか、ギターだけOFFとか、ベースだけOFFとか、全部OFFとか。それはおばかさんですね」
観客笑。
・ライブの一週間前に開催されたイベント「劇場版ニチアサナイトFlowers Loft大戦180」で驚いたお話。
・「下北 Town Woman」は「Moises(モイセス)」を使用してベースの音を抜いたカラオケを作成されたとの事。
・当日放送されたスーパー戦隊シリーズ特撮「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」において
「侍戦隊シンケンジャー」がピックアップされていただけに「究極 サムライハオー 降臨!」のご披露はタイムリーでした。
・ライブ「スーパーヒーロー魂2025 in 上海」に向けて現地のファン向けにメッセージビデオを撮る。
・以前、楽屋で話したら山本正之先生も同じだったのでお友達が出来た。
・室外機を見に行って蛇に出会う。
・ポリドールレコードから発売予定だった幻の3rdアルバムに関して
ライブ中のいちろうさんの口ぶりから察するに、現在、ご自身でマスターテープをお持ちのご様子。
今後、何がしかの形で我々ファンも聞く事が出来れば嬉しいです。