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第一回 「石高山ヶ原音楽祭」
24.3.2 LiveCafe&Bar 赤坂Roman

出演/石原慎一 高山成孝

演奏/カラオケ Pi.石原慎一 Pi.高山成孝



スーパー戦隊シリーズの特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」のオープニングを歌われた石原慎一さんと
同じく「ゴーゴーファイブ」のエンディングのほか、特撮「激走戦隊カーレンジャー」のオープニングを歌われている高山成孝さん。

それぞれがボーカリストとして様々なジャンルでご活動されていらっしゃったり、
特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」の作品内で楽曲を歌われている同士ではありましたが、「ゴーゴーファイブ」当時は面識は無かったそうです。
それが2022年のライブ「スーパー戦隊"魂" 2022」での初共演をきっかけに、
讀賣新聞記者の鈴木美潮さん主催のイベントや石原さんのカウントダウンイベントなどでの共演を重ねられたお二人が、
今回初のツーマンライブを開催されました。

会場は東京赤坂にあるLiveCafe&Bar 赤坂Roman。
アニメ「デジモンアドベンチャー」シリーズや特撮「獣拳戦隊ゲキレンジャー」などを歌われている他、
音楽制作を行う有限会社テンテンカンパニーの代表取締役でもある谷本貴義さんがオーナーをされているライブハウス。
同じ場所にあったライブハウス赤坂Salaから名称変更し、谷本さんがオーナーになって2023年に赤坂Romanとしてオープン以来、
これまでも多くのアニメソング関係の方々がライブを開催されています。

会場は椅子席で約40人ほどの観客が入れば超満員になる規模の距離の近さで、
ステージ上にはグランドピアノが常設。背面にはスクリーンが設置してあり、会場のロゴが映し出されていました。
観客が続々と入場していき超満員になる中、開演時間になるとそれまで流れていたBGMが大きくなり、
会場の照明がゆっくりと暗くなっていっていよいよ開演です。

・拍手の中、ステージ上に石原さんと高山さんがご登場されご挨拶。

石原さん&高山さん「ようこそ! 『石高山ヶ原音楽祭』へ!!」

01:激走戦隊カーレンジャー~フルアクセルヴァージョン~/高山成孝
02:救急戦隊ゴーゴーファイブ/石原慎一
03:この星を この街を/高山成孝 石原慎一
-MC-


ご挨拶の後、石原さんが退場され、まずは高山さんによる特撮「激走戦隊カーレンジャー」より二代目オープニング。
高山さんが颯爽とした歌声で軽快に盛り上げられると、入れ替わりに石原さんが登場され、
特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」よりオープイングをダイナミックな歌声としなやかなパフォーマンスでご披露。
更に高山さんが合流され、特撮「救急戦隊ゴーゴーファイブ」よりエンディングを石原さんとデュエット。
高山さんをメインに石原さんがコーラスをされたり、間奏ではお二人のアドリブが披露されたのも印象的でした。
ステージと客席が段差が無く地続きで距離が非常に近い為、迫力満点のオープニングコーナーでした。

・2022年のライブ「スーパー戦隊"魂" 2022」での初共演された時のお話。
石原さん「それまで一度も会った事が無く、20年以上経ってから出会ったんですよ
     話しかけたくない感じの人だったらその場で挨拶するくらいなんですけど、
     その時に話してみたら『いいやつじゃん』って思ったんですよ。
     なので『とりあえず連絡先を……』」
高山さん「LINE交換したんですよね」
石原さん「そうなんですよ。ツバつけと来ました」
高山さん「ハハハ。言い方」
観客笑。
石原さん「そしたらそれを感じ取ったのが鈴木美潮先生ですよ。
     『あのさァ石原君、今度イベント出なァい? ついでに高山さんと一緒に』」
※美潮さん主催の340Presents「特歌祭40 ~石原さんの誕生日~」でお二人が共演。
高山さん「ついでだったんですか」
石原さん「まぁどっちかっていうとボクがついでなんですよ。ボクはスペシャリストですから、ついでビジネスの」
観客笑。
・この年にデビュー40周年を迎え、5月に記念ライブを行う予定の石原さん。
石原さん「大きい仕事が決まる時ってオーディションじゃなくてオファーが多いんですよ。
     やっぱり人との縁って大事ですよね。ここもオーナーの谷本君に声をかけてもらって実現しました。
     明日は高取ヒデアキ君がバースデーライブやるんですよね。
     今日は高山君と一緒に失われた20年を取り戻していって、第二回、第三回と続けていければと思います」

・ここからはソロコーナー。石原さんが退場され、まずは高山さんのコーナー。
・暑がりの高山さん。沢山汗をかかれたのでジャケットを脱いでライブを続行。
・高山さん「まずはこれは20世紀最後の放送でエンディングとして流れた曲ですね。『ETERNAL WIND』」

04:ETERNAL WIND/高山成孝
-MC-
05:ニュースな学校/高山成孝
-MC-


2000年から2001年、20世紀から21世紀をまたにかけて放送された特撮「未来戦隊タイムレンジャー」より
スーパー戦隊シリーズ20世紀最後の放送となったCase File 45「終末! TR(トゥモロー・リサーチ)」のエンディング。
穏やかで期待感に満ちた曲調と、高山さんの晴れやかな歌声がドラマチックでたまらないものがありました。
続いては漫画「地獄先生ぬ~べ~」が連載30周年というお話からOVA「地獄先生ぬ~べ~」よりオープニング。
高山さんの爽やかな歌声と明るい曲調に高揚感を誘われました。以前イベントで聞けた際は短縮版だったので
今回フルコーラスで聞く事が出来たのでとても嬉しかったです。

・石原さんが登場され、高山さんを拍手で見送って石原さんのコーナーへ。
・緊張しがちな高山さんとまったく緊張しない石原さん。
石原さん「でもボクも昔は順調に緊張していたんですよ。でもいつの間にか全然しなくなりましたね」
・舞台やミュージカルでのアクシデントの話。
・中村雅俊さんの写真が撮れない風雅なおとさん。

06:COOL/石原慎一
-MC-
07:どうすればいい/石原慎一
08:風が教えてくれる/石原慎一
-MC-


「久しぶりに歌います」と話された石原さんのソロコーナーは、文化放送「アニマガパラディ マンスリードラマシリーズ」より
漫画「悪魔と踊れ」主題歌の「COOL」。都会的な曲調を石原さんならではの色香漂う歌声とパフォーマンスで披露され、
「COOL」のレコーディングの思い出やセクシーな歌い方についてお話されてから歌われたのは、漫画「絶愛 -1989-」より「どうすればいい」。
静かな曲調をはかなげかつ色気たっぷりに歌われた後は、がらりと雰囲気が変わりゲーム「スーパーマリオブラザーズ」シリーズ
BGMに歌詞をつけた企画アルバム「SUPER MARIO BROS.SPECIAL」より「風が教えてくれる」を包容力たっぷりに歌われていました。

・薔薇を一輪持って高山さんが合流され、グランドピアノの椅子に腰かけられました。
石原さん「その薔薇はピアノの上に置いておくんですか?」
高山さん「そうですね。ちょっと、心意気という感じですね」
石原さん「ロマンチックな演出なのに心意気ってのはどうなの?」
高山さん「まあいいかなって。でもそういう気持はいつまでも持っていたいじゃないですか」
石原さん「そういうピュアな所が素敵だなぁ。今日はそこに座ったということは?」
高山さん「これでただ座っただけでカラオケで歌ったら、ねぇ?」
観客笑。
石原さん「薔薇だけ持ってね。『おいおいおい、いいかげんにしろよ』って感じですよね。
     もう伝説のいいかげんにしろよライブになってしまいますね」
観客笑。

・ここで石原さんが退場されて高山さんお一人に。
・高山さんが特撮「激走戦隊カーレンジャー」を歌うまでの音楽活動のお話をたっぷり。
・高校時代にバンド活動を開始し大学進学後は別のバンドRISKY HABITで活動。
ファンクラブに入る程に大ファンだったバンドチューリップのベーシスト上田昌利さんがサポートに加わる事も。
・大学生活の中で音楽をやりきった思いがしたので卒業後はフィットネスで体を鍛え出す。
・数年後再び沸々と音楽への思いが募り音楽活動を再会。
松任谷正隆さんが主催していたマイカ・ミュージック・ラボラトリーに入学し作詞作曲を学ぶ。
・自作の「雨に消えた足音」でヤマハ音楽振興会「第1回ミュージッククエスト」日本大会に出場。

08.5:雨に消えた足音 (さわりのみ)/高山成孝

「第1回ミュージッククエスト」日本大会に出場した際の自作曲「雨に消えた足音」をさわりだけご披露。
山下達郎さんの楽曲にも通じる柔らかな裏声を交えたせつなさを感じる楽曲でした。

・ヤマハから声がかかり、東野純直さんのデビュー曲と二枚目のシングルにコーラスに参加。
・林哲司さんに学びつつデモテープを作って売り込む中、マイカ・ミュージック・ラボラトリー時代のご友人であり、
日本コロムビアで石原さんがカバーされた「ウルトラマンパワード」「ウルトラマンネオス」「ウルトラセブン21」等を
アレンジされた中町俊自さんへデモテープを渡していた事をきっかけに新しいスーパー戦隊シリーズの歌手として抜擢。
・その翌週には「カーレンジャー」のレコーディング。オープニングとエンディングのシングルが別々だったので
それぞれのカップリングも含めて一気に四曲レコーディング。

09:世界でいちばん好きな人/高山成孝
-MC-
10:All by Myself/高山成孝
-MC-


高山さんのピアノ弾き語りコーナーはこの年の前年に逝去されたKANさんの「世界でいちばん好きな人」。
ピアノを弾かれながら柔らかく優しく、語り掛けるような高山さんの歌声をじっくりと味わった後、
生ピアノを前にすると弾きたくなる曲があると話されて歌われたのは、エリック・カルメンさんの「All by Myself」。
ピアノのみのシンプルな演奏なので、高山さんのサビ部分の繊細な高音がとてもダイレクトに伝わってきました。

・石原さんが合流され、高山さんとトーク。
・薔薇はそのまま置いておき、後で観客とじゃんけんをしてプレゼントすることに。

11:All The Time/石原慎一
12:Easy Lover/高山成孝 石原慎一
-MC-


高山さんが退場され、今度は石原さんがピアノ弾き語り。歌われたのはバリー・マニロウさんの「All The Time」。
石原さんの包容力のある豊かな歌声と穏やかな曲調とが相まってうっとりと聞き入っていました。
曲が終わるとすぐに高山さんも登場されて流れ出したのは、フィリップ・ベイリーさんとフィル・コリンズさんの「Easy Lover」。
躍動感ある本曲を石原さんは低音、高山さんは高音でデュエットされ、お二人のハーモニーがとても素敵でした。

・高山さんのフィリップ・ベイリーさんさながらの高音に感心する石原さん。
・石原さん「二人の歌声っていい感じじゃないですか?」
高山さん「いい感じでしたね」
石原さん「だよね。ボクとNew Jack 拓郎とかだとシャバシャバガラガラって感じになっちゃうけど」
観客笑。
高山さん「どっちもハスキーな感じでね」
石原さん「そうそう。風雅さんとかに言わせると『んーんもう、汚い声っ!』」
観客笑。
石原さん「そうやって誉めてもらうんですよ。誉められて伸びるタイプなんで」
・かつて中森明菜さんのライブでコーラスやダンスをされていた石原さん。
石原さん「今日はそんな明菜も歌っていた曲を井上陽水三バージョンで聞いて頂きたいと思います」

13:飾りじゃないのよ涙は/石原慎一 高山成孝
-MC-
14:Bridge over Troubled Water (明日に架ける橋)/高山成孝 石原慎一
-MC-


続いては井上陽水さんが作られ中森明菜さんが歌われた「飾りじゃないのよ涙は」の
井上さんのアルバム「9.5カラット」収録のセルフカバー版をお二人でデュエット。
石原さんは冒頭に「歌は明菜だったりして」と中森さんの節回しを再現されて観客の笑いを誘っていました。
サビになると石原さんは低音、高山さんが高音を担当され、なんとも幻想的な心地でした。
再び高山さんがピアノの椅子に座られ、第二回への抱負をお話されてお二人で歌われたのは
サイモン&ガーファンクルのお二人が歌われた「Bridge over Troubled Water (明日に架ける橋)」。
高山さんが先程までの高音とは好対照な低音を披露されると、石原さんもムードある歌声で続かれ、
サビではお二人の優しいハーモニーが歌声が会場全体を包み込んでいました。

・ここで高山さんがいったん退場された後、石原さんがバーカウンターにいらっしゃった
オーナーの谷本さんをご紹介され、観客から拍手が贈られていました。
・石原さん「明日はこちらで高取先生が籠島先生とバースデーライブをやるんですよね。
     ボクも夜ちょっとお邪魔しようかなと思っています。ちゃんとチケットを買って。
     『だから40周年ライブのチラシを置かせてー』ってお願いいたしました」
観客笑。
・更にライブ終演後、お二人とのチェキ会が催される旨がアナウンスされました。

15:Dead or alive/石原慎一
16:仮面ライダーAGITO/石原慎一
-MC-


ラストブロックは石原さんのソロコーナーは仮面ライダーシリーズの楽曲群。
まずは放送20周年を迎えた特撮「仮面ライダー555」より初代エンディング。久々に聞けました。
独特なテンポの本曲を歌われる石原さんの迫力のステージを近距離で味わえると圧倒的でした。
観客の拍手が鳴り止む前に続いて特撮「仮面ライダーアギト」初代オープニング。
どこか神秘的な世界感の本曲を石原さんならではのハードボイルドな歌声で歌われていました。

・退場される石原さんと入れ替わりに登場された高山さんはリーゼントのカツラとサングラス姿。
「このままじゃ帰らせねえぜ!」と持参されたスケッチブックを譜面台に置き準備をされていました。
・高山さんは石原さん主催で開催されたカウントダウンイベント
「慎ちゃんねるのゆく年くる年 '23to'24 -カウントダウン LIVE PARTY-」でも同様の出で立ちでご登場されていたそうです。

17:暴走戦隊ゾクレンジャー/高山成孝
-MC-


特撮「激走戦隊カーレンジャー」第25話「ナゾナゾ割り込み娘!」に登場した暴走戦隊ゾクレンジャーのテーマ。
オープニングの別歌詞版である本曲にふんだんにある合いはスケッチブックにわかりやすい様に書かれており、
高山さんがワイルドに歌われながらタイミングよくめくられ、観客は威勢のいい合いの手をして一体になっていました。

・拍手の中、石原さんがご登場。
・高山さん「なんか、カーレンジャーよりウケてねえかぁ―」
観客笑。
・石原さん「いよいよラストなんですけど、まぁボクは踊ってるだけだけどこの曲好きなんですよ」
高山さん「このままでいいですかね?」
観客笑。
ここで高山さんはリーゼントのカツラはそのままでサングラスを外されていました。

18:天国サンバ/高山成孝 石原慎一
-MC-


第一回「石高山ヶ原音楽祭」のラストは特撮「激走戦隊カーレンジャー」エンディングをお二人で。
高山さんがメインに歌われる中、石原さんは笑顔で合いの手やコーラスを入れたりされていました。
とても明るくにぎやかな曲だけにラストにぴったりで、観客も一緒に手拍子で盛り上がっていました。

観客の拍手の中、石原さんと高山さんがそれぞれご挨拶。高山さんはこの時にはカツラを外されていました。
再びチェキ会のご案内をされ、ピアノに置きっぱなしたっだ薔薇が欲しい観客と高山さんがじゃんけん大会。
観客の方が薔薇を勝ち取られると、石原さんと高山さんは一旦退場され、チェキ会の準備が行われていき、
第一回「石高山ヶ原音楽祭」は終演となりました。

石原さんと高山さん初のツーマンライブはお二人が歌われたアニメ、特撮関係の楽曲はもちろん、
洋楽やポップスなどのカバーも織り交ぜられ、よりお二人それぞれの個性を感じる内容でした。
グランドピアノの弾き語りやお二人のハーモニーをじっくりと堪能できるデュエットなど
アニメ特撮関係のライブやイベントとはまた一味違ったお二人の魅力を味わう事が出来ました。


補足

・花粉症に悩まされる高山さん。冒頭から眼が真っ赤だと石原さんに指摘されていました。
石原さん「ボクは平気なんですよ。この前、松原剛志と話ししていたんですけど彼も違うんですって。
     なんか率先して花粉症になってそうなのにね」
高山さん「花粉症顔って事ですか?」
観客笑。
石原さん「花粉症が似合う顔っていうのかな。でもボクとか山形ユキオさんとかは似合わないでしょ?」
観客笑。
石原さん「高山君もどっちかっていうと似合わない方じゃない?」
高山さん「まあ濃い系ではあるんですけどね」
石原さん「『スーパー戦隊魂』で楽屋が一緒になる人たちって花粉症が似合わない人が多いんですよ。
     New Jack 拓郎なんてどっちかっていうと杉の木を伐採している方でしょ?」
観客笑。

・漫画「地獄先生ぬ~べ~」は2023年に連載開始から30周年。
高山さん「イベントとかやられるなら是非呼んで欲しいですね。さすがにB'zは呼べないでしょ?
     僕歌いますから。♪みぃえないーちぃからっがーって」
観客拍手。
※B'zのお二人はテレビ版「ぬ~べ~」の初代エンディングをご担当されています。

・高山さんはアニメで"ぬ~べ~"鵺野鳴介役を演じられた置鮎龍太郎ともX(旧twitter)上で交流があり、
置鮎さんから「カラオケで『カーレンジャー』をよく歌います」と言われたそうです。

・石原さん「『COOL』、いうなればセクシー路線といいますかね。美潮さんにも『仮面ライダーBLACK RX』セクシーに歌ってとか
     言われる事があるんですけど……まぁ石原のセクシーはこんなもんじゃないぞ、と」

・「雨に消えた足音」について。この時高山さんは曲名までは言及されていなかったのですが、
ヤマハ音楽振興会のサイト内にある「第1回ミュージッククエスト」のページで確認することが出来ました。

・ご自身のYouTubeチャンネルでほぼ毎日配信をされたり、各所イベントの進行や演劇の台本の執筆にと多忙な石原さん。
石原さん「ボクが本来目指したのは寡黙な歌手ですよ。まさかこんなに喋り倒したり書き倒す日が来るとは思いませんでした」
観客笑。

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