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KAGEYAMA Hironobu BIRTHDAY LIVE 2024
24.2.18 music&theater I'M A SHOW TOKYO,YURAKUCHO

出演/影山ヒロノブ

コーラス/shuri
演奏/BROADWAY (Key&Par&Cho.須藤賢一 B&Cho.村上聖 Dr&Par&Cho.岩田"GUNTA"康彦 G&Cho.松尾洋一)
   Vio&Par&Cho.水谷美月 Par.shuri



1973年にロックバンドLAZYでのデビューされ、解散後ソロとして活動する中で
スーパー戦隊シリーズの特撮「電撃戦隊チェンジマン」の主題歌でアニメソングデビュー。
以後、アニメ「DRAGON BALL Z」のオープニング「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を代表格に
これまで数多くのアニメ、特撮、イメージソング、ゲームの楽曲を歌われてきた影山ヒロノブさん。

ソロとしてアニメソングを歌われたり、シンガーソングライターとしても活動されている中、
再結成されたLAZYでの活動やご自身がチェアマンを務めるアニメソングを作り歌うユニットJAM Projectでは
リーダーとしてグループを牽引される他、作詞作曲も数多く手掛けており、
声優さん、アーティストへも数多くの楽曲を提供されています。

2000年代初頭よりアコースティックギター一本を携えてのライブ活動も精力的に行われ、
各地の比較的小規模な会場での「ソロアコギの旅」はご自身のライフワークになっています。
反面、ご自身のバンドであるBROADWAYを率いてのバンドスタイルでのソロライブは
現在はあまり開催されておらず、その中でも現在唯一定期的に開催されているのが、
影山さんのお誕生日である2月18日近辺に開催されているご自身のバースデーライブです。

今回はVIP席と一般席の二種類のチケットが販売。
VIP席の特典は入場時にプレミアムインビテーションが配布された他、
終演後に影山さんご自身がお土産を手渡ししてお見送りしてくださるという内容でした。

また、今回のライブはチケットぴあによるライブ配信サービスPIA LIVE STREAMにて
ライブ配信も行われており、アーカイブも2月25日まで視聴することが出来ました。

例年のバースデーライブは影山さんに縁深い東京渋谷のShibuya eggmanで開催されていましたが、
2022年より別の会場で開催されており、今回の会場は東京の銀座有楽町に場所を移し
有楽町マリオン別館にあるmusic&theater I'M A SHOW TOKYO,YURAKUCHO。
2022年に音楽から演劇まで、幅広いライブエンターテインメントの拠点としてオープンした会場で
スタッフさんにエレベーターで案内してもらって会場内のロビーに入ると、映画館を思わせる落ち着いた雰囲気。
多くの観客がそれぞれにライブグッズやCDの販売、ドリンクの交換をしていました。

客席に入るとmusic&theaterを銘打っている会場だけにホールも映画館を思わせる内装。
座席も映画館の様にゆったりと座れる作りでドリンクホルダーもありました。

ステージ上はBROADWAYの皆さんや水谷さんの演奏陣、コーラスのshuriさんのブースが設けられており、
スタッフさんによる調音が行われていたほか、後方壁面には黒い幕が張られてありました。

洋楽がBGMとして流れる中、定期的に上演中の諸注意がアナウンスされており、
開演時間になると会場の照明がゆっくりと暗くなっていき、
「KAGEYAMA Hironobu BIRTHDAY LIVE 2024」いよいよ開演です。

00:instrumental/SE
01:甘く危険な夜に/影山ヒロノブ
02:Jungle Party/影山ヒロノブ
03:ベイエリアの風/影山ヒロノブ
-MC-


オーバーチュアとして影山さんによる一人多重録音アカペラがゆっくりと流れ出す中、
BROADWAYの皆さん、水谷さん、shuriさんが登場されるとそれぞれのブースで準備をされていました。
そして鮮やかな水色を基調としたマーブル模様のジャケット姿の影山さんが軽やかにご登場。
一曲目は影山さんとLAZYの井上俊次さん、田中宏幸さん、BROADWAYの須藤さん、松尾さん、ガンタさんが
1990年代初頭に組まれていバンドAIRBLANCAがライブで演奏されていた楽曲であり、
影山さんの40周年記念アルバム「A.O.R」にてセルフカバーされた「甘く危険な夜に」。
A.O.R調ならではのからりとした中に漂うスタイリッシュな本曲を笑顔いっぱいで歌われた後は、
同じくAIRBLANCAの楽曲からオリジナルアルバム「AIRBLANCA」より「Jungle Party」。
銀座有楽町という会場のお土地柄に通じる大人の余裕を感じさせる曲調と影山さんの歌いぶりを堪能。
続いては影山さんが歌われた映画「セント・エルモス・ファイアー」の日本語版主題歌「セント・エルモス・ファイアー」の
カップリングであるオリジナル曲「ベイエリアの風」。ご自身が作詞作曲されたロックバラードを
影山さんならではの情熱的ながらどこかさびしげな歌いぶりで披露されていました。

・「みなさんようこそー」と影山さんがご挨拶。
・ここまでで歌った楽曲を振り返り。「ベイエリアの風」のお話。
影山さん「自分が作詞作曲した曲なんすけど、一番ソロとしてしんどい時期だったんすよね。
     あの当時、免許とって行く場所って言ったら横浜、横須賀だったんすけど、その時の気持ちをまんま歌ってます。
     ちなみにLAZYではオレが一番免許取るの早かったんすよ。なんでかって一番ヒマやったから」
観客笑。
影山さん「何やってもうまく行かなかった時期だったんすけど、音楽を辞めようとは思わなかったすね。
     歌詞の二番にもあるけど、横須賀とかに行くと基地があるんすけど、そこのラジオが混線してくるんすよ。
     あの頃、ジャーニーとかヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとか好きだったバンドの曲がよく聞こえてきたんですよ。
     二つのバンドともサンフランシスコのバンドでL.A.とかとはちょっと違う男っぽさが好きで、
     全然知り合いとかじゃなくて大好きなヒーローだったんすけど、
     そんなバンドから『売れなくてもやめんなよ』って言われてるような気がして作った曲だったんすよね」

04:Beginning/影山ヒロノブ
05:TRY ME/影山ヒロノブ
06:Skyscraper ~摩天楼に抱かれて~/影山ヒロノブ
-MC-


続いては40周年記念アルバム「A.O.R」より、デイヴィッド・フォスターさんがプロデュースの「Beginning」。
影山さんの歌声が穏やかな曲調や弦楽器基調のアレンジと共に晴れやかに広がる様子はとても心地よく。
続いてはピアノからはじまる前奏が印象的な影山さんがソロとして発表された二枚目のシングル「TRY ME」。
ゆったりとした曲調と甘さを感じる影山さんの歌声は、年月を経て一層円熟味を増し味わい深い歌いぶりでした。
続いては漫画「サイレントメビウス」のスピンオフ作品「メビウスクライン」より「Skyscraper~摩天楼に抱かれて~」。
原曲の都会的な曲の世界にヴァイオリンが加わった事でより繊細な世界観を感じるアレンジなっていたのが興味深かったです。

・ここでギターの松尾さんは座られ、ギターを持ち換えられていました。
・影山さん「最近の曲はアコギでできるし、JAMは年に何回かあるJAMのステージの時にやれるんすけど、
     この頃の曲でアコギで出来ない曲ってなかなか歌う機会が無いんすよ。
     もうオレが松尾みたいにね、ッツッチャカツッチャツッチャカツッチャって出来れば、ってなに座っとんねん!」
観客笑。
影山さん「もうね、松尾のギターって普通のロックとは違うんすよ。ちょっとおかしいくらいに難しいんすよね。こう見えて」
観客笑。

・影山さん「せっかくこんな格好してるんでコレ系の曲を(片手でブランデーグラスをくゆらすような手振り)
     オレにとってコレ系ったら、アニキなんすよ」
※影山さんがアニキと慕う"アニメソング界の帝王"水木一郎さん。長年共ににアニメソング業界を盛り上げ
 公私共に交流があった水木さんですが、2022年12月末に当時声帯不全麻痺と肺がんの治療中に逝去されました。
影山さん「この曲はもぉめっちゃアニキの思い出が沢山あるんすよねぇ……。
     アニキの千何百曲っていう曲の中でも、いっちばんダンディな曲だと思います」
ここで音やテンポを正確に知る為に耳につけられているイヤーモニター、通称イヤモニの具合が気になる影山さん。
影山さん「オレのお耳の中がアクアリウムやーぁ」
観客笑。
そしてムムっとした顔をされる須藤さん。
影山さん「耳の中に汗が入っちゃうんすよ」
影山さんに聞こえないくらいの声で「ああ汗か」とつぶやく須藤さん。
影山さん「たまにJAMでもなるんすけどねぇ。
     音楽と自分の間にオブラートがかかってるみたいでイヤなんすよォ……でもがんばろ」

07:ルパン三世愛のテーマ/影山ヒロノブ
08:夢旅人-BLUE DREAM-/影山ヒロノブ
-MC-


水木一郎さんが歌われたアニメ「ルパン三世(新)」より二代目エンディングを
影山さんのアニメソングカバーアルバム「誰がカバーやねんアニソンショー」版のアレンジで。
バイオリンとギターを基調にしたアレンジの中、しっかりと噛みしめるように歌われる影山さんが印象深かったです。
穏やかな余韻そのままに続いて歌われたのは、アニメ「聖闘士星矢」二代目エンディング。
影山さんの情熱的な歌いぶりと、前奏をはじめ随所のバイオリンアレンジがドラマチックで、
更に後半の一度曲が止まる際には照明が逆光になってステージ上の皆さんがシルエットになる演出も素敵でした。

・スタッフさんによってドラムのガンダさんの前に各種パーカッションのブースが作られました。
・会場から程近くにある有楽町マルイでは「GARO-牙狼-」シリーズの展示「牙狼展~守りし者の記憶~」が開催中。
影山さんはシリーズ開始当時よりJAM Projectで楽曲面で参加されているほか、
シリーズを通して黄金騎士ガロの相棒ともいえる魔導輪ザルバの声を担当されております。
・影山さん「今、新しいシリーズが放送してますけど、なんとかザルバも生き残ってます」
観客拍手。
影山さん「最近は新しい人に変わったりする事がありますけど……ザルバ、オレです。演技力変わらないです」
観客笑。
影山さん「今、U-NEXTで最初のシリーズから見返してるんですけど、全然演技力が変わってないすね。
     (高めの声で)『オーイ、コウガー、ホラーノケハイガスルゾー』」
観客笑。
影山さん「でもあのちょっと棒な感じがいいんすよねぇ~。
     この前スタッフさんに聞いたんすけど、シリーズ全部に出てるのってザルバだけなんだって」
観客拍手。
影山さん「オレだけ20年以上ずっと出てるんやって。もう過呼吸になるくらい嬉しいです」

・影山さん「次の二曲は一曲はJAMに作ってもう一曲はオリジナルなんすけど、ちょっとシリアス曲です。
     この曲を作った時にボスニア・ヘルツェゴビナの民族内でおこった出来事の映画を見たんですよ。
     ちょっと前まで仲良かった隣人が急に襲いかかってきたりするショッキングな内容だったんですけど、
     日本に住んでるとそういう民族間の出来事ってあんまりピンと来ないじゃないですか?
     LAZYの時も『僕らの国でも』っていう曲を作ったんすけど、今でも世界中のどこかで戦争が起こっていて。
     そんな中で自分達で何かできないかっていう思いが沸き上がった時に作った曲たちで、
     自分の中で『名も知らぬ国』シリーズっていう位置づけの曲です」     

09:Cold Rain/影山ヒロノブ
10:Cry for the Earth/影山ヒロノブ


ご自身の中で「名も知らぬ国」シリーズと位置付けられているというアルバム「Cold Rain」より表題曲「Cold Rain」。
バイオリンの音色が悲壮感を一層際立てる中、影山さんが静かにかつ徐々に激しく歌われた後は
JAM Projectのアルバム「JAM Project BEST III JAM-ISM」収録のオリジナル曲「Cry for the Earth」を
アルバム「Cold Rain」収録のセルフカバー版のアレンジで披露されました。印象的な民族的なコーラス部分を
沖縄出身のshuriさんならではの沖縄民謡風の独特な節回しで披露されたのがとても新鮮でした。

・ここでガンタさんはパーカッションブースからドラムのブースへ戻られました。
・shuriさんの「Cry for the Earth」での沖縄民謡風コーラスに感心される影山さん。
影山さん「ボスニア・ヘルツェゴビナのイメージで作ってたら沖縄になったもんなぁ」
shuriさん「はいたい(こんにちは)」 
影山さん「ナッハッハッハ。shuriはウチの事務所の後輩なんすけど、最近色々手伝ってもらってるんすよ。
     でもちょっと行き過ぎるタイプで。はりきると声がすっげえデカくなるんすよ。痛ぇえよ耳があー」
観客笑。
shuriさん「今もちょっとはりきっちゃいました」 
影山さん「ナハハハ。耳がー、ミミガーって沖縄の名物あるやんな?」
shuriさん「ハイ、美味しいのでぜひ食べてください」
影山さん「ミミガーは豚の耳やけど、チラガーってしってる? 豚の顔の皮なんすよ」 
観客「へぇえー」
shuriさん「ハイ、豚は捨てる所がないんでね」
影山さん「今、めっちゃ訛ったな」 
shuriさん「沖縄の話するとめっちゃ訛るんですよ」
観客笑。
影山さん「おばあがーとかな」 
shuriさん「おばあがね、でーじしゃべるわけ」
影山さん「ナハハハ」

・ここでshuriさんがコーラスブースからステージ前方へ登場されてデュエットコーナーへ。
影山さん「ここでshuriと『DRAGON BALL』の曲を何曲か歌います。っていっても『CHA-LA』やないんですよ」
客席の中で一部、とても興奮して歓声をあげている観客。
影山さん「えぇ~。『DRAGON BALL』だけでも60曲以上歌ってるからなぁ
     これでいざ曲が始まると『……それじゃない』って思われたらどうしよ」
観客笑。
・観客から「DRAGON BALL」だけのライブをという声を受けた影山さん。
影山さん「そのうちやれたらええなあぁ。あの『ONE PIECE』ブームが落ち着いたら」
観客笑。
影山さん「どっちが歴史的に大事かってのをね……ウソウソ。どっちも大事」
観客笑。
影山さん「じゃあ沢山ある『DRAGON BALL』の曲から。聞いてください」

10.5:ハッピーバースデー/BROADWAY 水谷美月 shuri 遠藤正明 喜多修平 観客
-MC-


影山さんの合図を受けて演奏されたのは「ハッピーバースデー」。演奏と共に
所属事務所HIGHWAY STARの後輩である 遠藤正明さんと喜多修平さんが歌いながら登場され、
観客も一緒に「ハッピーバースデー」を合唱し、影山さんをサプライズでお祝いされました。

・遠藤さん「すっごい出づらかったです。みんな『DRAGON BALL』を期待してるのに……」
観客笑。
・喜多さんはマイクを持たず、「63」のローソクが刺さったケーキを持ってご登場。
遠藤さん「この会場、火を使えないんですって」
影山さん「なんでやねぇえええん!!」
急に喜多さんに大声で詰め寄る影山さん。
遠藤さん「喜多ショーへ―です」
遠藤さんにマイクを向けられ「あ、修平です」と喜多さん。
影山さん「むしろショーへ―は流行ってるから修平に戻そうぜ」
観客笑。
※当時、アメリカのメジャーリーグで大谷翔平さんがピッチャーとバッターの二刀流で大活躍されていました。

11:時と光の下で/影山ヒロノブ shuri
12:永遠の約束 デュエットバージョン/影山ヒロノブ shuri
13:まるごと/影山ヒロノブ shuri
-MC-


遠藤さんと喜多さんが拍手で見送られ、改めてshuriさんと「DRAGON BALL」シリーズのコーナー。
まずはアニメ「DRAGON BALL Z」より穏やかなバイオリンから、KUKOさんと歌われた「時と光の下で」。
影山さんの優しい歌声とshuriさんの柔らかい歌声をじっくりと堪能した後は、
ゲーム「ドラゴンボールZ 誕生編 アルティメットバトル22」より同じくKUKOさんと歌われたエンディング。
お二人の包容力のある歌声に聞き入った後は、ノリの良い軽快な曲調にがらりと変わり、
映画「DRAGON BALL Z 地球まるごと超決戦」よりAmmyさんと歌われたエンディング「まるごと」。
後方壁面の幕が開き、オレンジを基調とした照明が鮮やかに会場を照らす中、
お二人はパワフルに歌われ、時折見合って歌われる場面や思わずぶつかってしまいそうになる場面も。

・shuriさんがコーラスブースに戻られ影山さんお一人に。
・今回の会場はかつて日劇の愛称で親しまれた日本劇場の跡地。
影山さん「ここにいる人の中で日劇のステージに立ったことあるのってオレくらいでしょ?
     LAZYがデビューした時にウエスタンカーニバルに出たんすよ」
※「日劇ウエスタンカーニバル」。日劇で開催されていた伝説的な音楽フェス。
ロカビリーブーム、グループ・サウンズブーム、アイドルブームの中心となっていたそうです。
影山さん「あの頃って紙テープをステージに投げるんですけど、オレたちのファンってテープの芯を抜かないんですよ。
     だから一番前からオレにめがけて、だぁああああって投げてくるんですよ」
観客笑。
影山さん「それが眼にぶつかるんすよ……いくらオレ達のファンといってもねぇ……」 
観客笑。
影山さん「何発も何発も当たるから、マジで頭に星が出るんすよ。
     おまけにオレ達の後に大御所のミッキー・カーチスさんがローラースケートで登場したんすけど、
     オレ達のファンが投げたテープに足が絡まって転んでましたからね。あぶねえっつの」 
観客笑。
影山さん「でも楽しかった。まぁそんなオレの音楽人生の中でディープな頃、10代の頃の曲を」
観客拍手。
影山さん「これもね、いつも言うてくるんです『アノ曲が聞きたかったわけじゃない』って。
     や、それはわかるけど、みんなの期待に応える事は無理や。その時に歌いたい曲を歌わせてくれや」
観客拍手。


14:MY ANGEL/影山ヒロノブ
15:Midnight Boxer/影山ヒロノブ
-MC-
16:愛には愛を/影山ヒロノブ
-MC-


ここからは影山さんの原点であるLAZYコーナー。まずはアルバム「Dream a Dream」より「MY ANGEL」が歌われたのですが、
影山さんのアコースティックアルバム「I'm in you」でのセルフカバー版の静かな歌い出しではじまり、
一番が終わるとバンド演奏の原曲版の演奏になって二番が始まるという趣向を凝らしたアレンジなっていました。
躍動感あるドラム演奏を受け「さぁこの曲なーんだ」と影山さんが観客へ問いかけた曲は、9枚目のシングル「Midnight Boxer」。
軽快なステップを交えて観客を眺めながら歌われる影山さんはとても楽しそうでした。
後方壁面の幕が戻る中、ガンタさんがパーカッションブースに移動され、影山さんが観客に手拍子を促し
「ギターとパーカッション以外、みんなも全員パーカッション」と話されて歌われたのは、7枚目のシングル「愛には愛を」。
松尾さんとガンタさんがアルバム「I'm in you」でのセルフカバー版のスパニッシュ系の情熱的なアレンジ版の演奏をする中、
水谷さんと須藤さんは手にパーカッションを持ち演奏、村上さんとshuriさんは手拍子を担当されていました。
観客も一緒になって手拍子で参加して会場全体に一体感が生まれる中、影山さんはとても情熱的に歌われていました。

・影山さん「2024年もソロでもJAM Projectでも心を込めてやっていきながら挑戦も忘れないように。
     今チャレンジしてるのはアコギで全て譜面を見ずにやりきりたい。
     最近は2/3くらいは出来てるんすよ。当たり前って思うでしょ? 大変なんすよ63歳で暗記って。
     近々だと3月に福島と栃木でやるけど、全然見ないからね……こんな事言っていいのかオレ」
観客笑。
・影山さん「やっぱりもっと出来る事あると思うんすよ。
     体力は当然落ちるしぃ、0.3秒で行けた所も5秒くらいかかるって事もある。
     でも後ろを向かずに前を向いて音楽活動をやっていければと思ってます」

17:Young & Innocent/影山ヒロノブ
18:In my Heart/影山ヒロノブ


本編ラストの二曲は影山さんご自身がとても思いを込められて作られた2曲を。
再結成後のLAZYのアルバム「宇宙船地球号II」収録の「Young & Innocent」と
JAM Projectで影山さんがさかもとえいぞうさん、遠藤さんと共に歌われた
ゲーム「機甲武装Gブレイカー レジェンド オブ クラウディア」より個人的に大好きなエンディングを
ご自身のアルバム「Cold Rain」に収録されているセルフカバー版のアレンジで。
どこかせつなさもありながら感情たっぷりに歌われた「Young & Innocent」が終わると、そのまま演奏が続く中、
観客への感謝と決意を話され、力強く「In my Heart」と歌い出されていました。
観客もBROADWAYの皆さんやshuriさんと共に「In my Heart In my Soul」と合唱する中、
影山さんは寂しさと明るさが入り混じったような笑顔でシャウトも交えながら歌われていたのが印象的でした。


-アンコール-
-MC-


観客からの拍手を受けながら影山さんに続いてBROADWAYの皆さん、水谷さん、shuriさんが退場されるとステージ上が暗くなり、
拍手がアンコールを表す手拍子に変わっていきました。しばらくするとステージ上が明るくなり、
今回のライブグッズである黒のロングTシャツに着替えた影山さんがご登場。

・同じくTシャツ姿のBROADWAYの皆さん、水谷さん、shuriさんも登場されそれぞれの準備をされていました。
・おじょうちゃんばっかりでびっくり。
・影山さん「みんなのおかげでやりたい曲がたくさんやれて63歳以降も続ける勇気をもらいました。
     アンコールはオレの初アニソンタイアップ。1986年くらい? いくぜぇええええええ!!」

19:スターダストボーイズ/影山ヒロノブ
-MC-


影山さんの元気な掛け声から歌われたのは、アニメ「宇宙船サジタリウス」よりオープニング。
間奏では影山さんが今回のメンバーをお一人づつご紹介。それぞれソロパートが設けられ、
原曲で印象的なサックスのソロパートは水谷さんのバイオリンで再現されていました。
小気味の良いテンポの曲を体を揺らしながらパワフルに歌われる影山さんに観客も大盛り上がりでした。

・思いもよらない所からオファーを受けるのは嬉しい影山さん。
影山さん「例えばLantisとか経由で入ってきた仕事、『スパロボ』『ワンパンマン』『牙狼』とかって
     付き合いも長いし、どちらかというと待ち構えていた様な感じの嬉しさなんですけど、
     去年、『Go!Go!ブリキ大王!!』(※)の歌に誘ってもらった時はまた別の嬉しさがあったんですよ」
※ゲーム「ライブアライブ」の楽曲。影山さんは2023年リメイク版で歌唱を担当されました。
影山さん「今日もゲームのディレクターの時田(貴司)さんと音楽の下村(陽子さん)が来てくれてるんですよ。
     下村さんとは昔、ゲームの『STREET FIGHTER II』でオレがケンのイメージソングの
     『紅のケン(~Bruning Blood~)』を歌わせてもらった事があるんすよね。お二人に拍手を!」
観客拍手。
影山さん「今年も、急にYahoo!のトレンドに『影山ヒロノブ』って名前が載ったけど、オレ別に悪い事してないから」
観客笑。
影山さん「『ちいかわ』のむちゃうマンのテーマを歌わせてもらってそれが原因なんだけど」
観客拍手。
影山さん「『ちいかわ』は知ってたんすよ。カワイイじゃないっすか。それにオレの声?」
観客笑。
影山さん「ビックリしたんすけど、資料もらって納得しましたね。めっちゃ影山ヒロノブっぺぇって。
     人生どこで面白い事があるかわかんないね……今日はやらないっすけど」
観客「えぇえええぇええええええ」
影山さん「……いやだって25秒くらいしかないし……ぇえ~。だって、メンバーオレ以外、誰も曲知らないよ」
観客笑。
影山さん「……じゃあ、ロックだからやる? オレが教えるから。お前らプロだろ?」 
観客拍手。
影山さん「じゃあ、オレがteachするからお前らlearnしろよ」 

20:むちゃうマンのテーマ/影山ヒロノブ
21:僕達は天使だった/影山ヒロノブ
-MC-


ここで影山さんがその場で演奏陣の皆さんにコード進行やタイミングを指示されて披露されたのは、
当時フジテレビ系朝の情報番組「めざましテレビ」内で放送中のアニメ「ちいかわ」より、劇中に登場するヒーロー「むちゃうマン」のテーマ。
放送時話題沸騰となった本曲。原曲より重々しいアレンジで影山さんと観客との「乳酸菌」のコール&レスポンスが行われる中、
影山さんの指示を受けてその場で楽曲を成立させる皆さんのプロフェッショナルぶりに脱帽しました。
演奏が続く中、影山さんが「最後にみんなで歌える曲を!」と言われて歌われたのは、アニメ「DRAGON BALL Z」より二代目エンディング。
ポジティブな影山さんの歌声や「缶蹴り」のアクションや、shuriさんとBROADWAYの皆さんのコーラスも聞き所。
エンディングテーマでライブが締めくくられるというのもとても趣がありました。

閉演BGM:ソラノカナタヘ (カラオケ)

・映画「ウルトラマンデッカー 最終章 旅立ちの彼方へ…」より、エンディング「ソラノカナタヘ」のカラオケが流れ
観客から拍手と手拍子が贈られる中、BROADWAYの皆さん、水谷さん、shuriさんがステージ前方へ。
・影山さんを中心に横並びになり万歳三唱が行われ、BROADWAYの皆さん、水谷さん、shuriさんが退場されました。

・影山さん「大変な時代ですけど、自分は自分で音楽を頑張ります。
     みんなもそれぞれの場所で必ずオレ達が引き込まなきゃいけない、ハッピーな未来へ向けて頑張りましょう!」

拍手の中、影山さんが退場されると会場の照明が明るくなり、スタッフさんによってVIP席特典に関するアナウンスが行われ
「KAGEYAMA Hironobu BIRTHDAY LIVE 2024」は終演となりました。

今回のバースデーライブはLAZY、ソロ、AIRBLANCA、水木さん、DRAGON BALL Z、JAM Projectと
これまでの影山さんにとってとても大切なピースが網羅される中、前年の2023年に引き続いて
バイオリンの水谷さんとコーラスにshuriさんを迎え、バラードやミドルテンポな曲を中心にした落ち着いた大人の雰囲気で趣がありました。
今回も影山さんご自身が終始楽しそうにウキウキとしながら歌われるお姿はとても素敵でした。
一年に一度のバースデーライブだからこそ影山さんのお誕生会に参加するような心持で少しおしゃれをして、
ゆったりとライブを楽しむのも一興と思う反面、贅沢なものでかつてのバースデーライブの様にスタンディングで
BROADWAYの皆さんを従え、ご自身が歌われたアニメソングをパワフルに歌われる影山さんのお姿も見たいという欲もあり、
今後は現在のスタイルのバースデーライブと共にそういったソロライブの開催も待ちわびたいと思います。
影山さんお誕生日おめでとうございます。


お祝いゲスト/遠藤正明 喜多修平


補足

・VIP席の観客に用意されたプレミアムインビテーションの中身は、
直筆サイン入りブロマイドと印刷のお手紙入りの封筒でした。

・この日の為に衣装を新調された影山さん。
影山さん「着てみて思ったんすよ、これ紙一重やなぁって。イケオジか演歌の大御所か……」
観客笑。
振りむき松尾さんを見る影山さん。
影山さん「ここまでくるとヤラシイじゃないっすか。
     (瑛人さんの『香水』の節で)♪ド~ルチェ&ガッバーナの靴とか履いてるんですよ」
観客笑。

・40周年記念アルバム「A.O.R」でオープニング曲「Beginning」をデイヴィッド・フォスターさんプロデュースしてもらったお話。
ロサンゼルスのデイヴィッド・フォスターさんのスタジオでレコーディングされた影山さん。
影山さん「受付でこんなでっかい体のスタッフの人に『VISITOR』ってステッカーを胸にバァンって張られたんすよ。
     で、スタジオ入ったら向こうからデイヴィッドがだぁああって来て『Hi HIRONOBU!!』って。
     オレも『Hi DEBIT!』って言ったら、デイヴィッドが胸の『VISITOR』ステッカーをバリィって剥がして捨てて
     ……あ、ここは英語じゃなくて日本語で言いますけど」
観客笑。
影山さん「『ヒロノブ、スターにステッカーはいらないんだよ』」
観客拍手。

・影山さん「『TRY ME』はソロで全然売れなかった曲なんすけど、つのだ☆ひろさんが作ってくれた曲で
     すごく思い入れがあったんで今回久々に歌えたのがめっちゃ嬉しかったっす」

・影山さん「『Skyscraper』は当時俊次君がサウンドプロデュースしてた『サイレントメビウス』のくくりの曲で
     賢ちゃんが作曲して作詞がオレ。もうめっちゃ原作の漫画読んで作詞して。これも好きな曲なんすよねぇ」

・会場のI'M A SHOWは当日初めて訪れたという影山さん。
影山さん「『有楽町 I'M A SHOW』で検索して来たんですけど、ここから100メートルくらいのところにある
     『有楽町で逢いましょう』の歌碑の前に到着しました」
観客笑。

・影山さん「バイオリンええなぁ。オレがおぼっちゃんやったら絶対やってるなぁ」
振り返り水谷さんを指さす影山さん。
影山さん「ええとこのコやったんやろ?」
水谷さん「そんなことないですよ」
影山さん「今使ってるのは、アレやろ? ストラディバリウスやろ?」
水谷さん「あ、ストラディバリウスに似せたものです」
影山さん「あぁっはっはっははぁ」

・手が滑ってマイクを落としてしまった影山さん。
影山さん「やっばぁ……今日のマイクはJAMでも奥井様しか使う事を許されない良いマイクなのに」
観客笑。

・影山さん「『まるごと』とかよくeggmanでやったなぁ。楽しかったー。
     でもステージはここの半分も無くて、賢さんの前とか通れんかったから。
     ずっとeggmanでやってたんやけど、機材が古くなって出来なくなっちゃったんだよなぁ。
     だから今ここでやれてるんだけど、みんなもオレ達もさ、お互い大変じゃないっすか。
     オールスタンディングでみんなもみくちゃにされて。オレ調子に乗って三時間くらいやっちゃって。
     みんな『死んでるわぁ』って言いながらオレの事にらみつける様なライブって」
観客笑。

・影山さん「LAZYはなかなか揃わないから伝説的なバンドになってますけど、
     今歌っていてボクのDNAとみんなのDNAが触れ合っている様な気がしました」

・影山さん「『サジタリウス』は1986年やったよなぁ。『電撃戦隊チェンジマン』1985年やったし。
     その前にも1977年からやってるから、その時生まれた人も、クッソオヤジやで」
観客笑。

・抑え目に歌おうとしていたものの、終盤で声が枯れてしまった影山さん。
影山さん「まるで福山芳樹の様な」
観客笑。
影山さん「JAMでいったら福山芳樹かオレなんすよ。声枯れるの」

・影山さんが「『むちゃうマン』知ってる人ー?」と、観客に問いかけると多くの観客が手を上げる中、
影山さんの後ろでひそかに手を上げているshuriさん。

・ポケモンの手先であるガンタさんは「むちゃうマン」を知らないと断言する影山さん。

・終演後にVIP席購入者特典として影山さんからお見送り時に手渡されたお土産は
ご自身がイラストを描かれたケグリ(カエル)がプリントされたギターのピックでした。

・影山さん「今、テレビを見ても新聞を見ても、悲しいニュースばかりだけど、
     オレはシンガーなんで、歌う事しか出来ないから、これからも歌い続けます」

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