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影山ヒロノブ 2021年ソロアコギの旅 4月編
"有観客、復活の狼煙"
21.4.22 吉祥寺Star Pine's Cafe

出演/影山ヒロノブ

演奏/Ag&harp&Pi.影山ヒロノブ カラオケ



ロックバンドLAZYのボーカルとしてデビューされ、
その後アニメ「DRAGON BALL Z」のオープニング「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を代表格に
数多くのアニメや特撮、ゲームソングを歌われてきた影山ヒロノブさんが
アコースティックギターを携えて開催されている「ソロアコギの旅」。
演奏はアコースティックギターのみというフットワークを生かし、
2000年代初頭より日本全国の比較的小規模な会場で開催さており、
影山さんがご自身のライフワークとして続けられているライブです。

毎月2回のペースで開催されていた「ソロアコギの旅」でしたが、
昨今の世界規模で蔓延し続けている新型コロナウイルスの影響下で2020年春より休止状態。
その間はチケットぴあによるライブ配信サービスPIA LIVE STREAMによる配信ライブとして
毎月開催されていましたが、今回1年2ヶ月ぶりの観客を収容してのライブ開催の運びとなりました。

開催に当たっては動員を会場キャパシティの50%以内とし、感染予防を徹底して開催。
更に開催が発表され、チケットの販売後にまん延防止等重点措置が発令。
会場のある武蔵野市が適用地域に該当し、東京都より営業時間短縮の要請を受けた為、
閉店時間が20時までとなり、それに伴って予定よりも開場、開演時間を30分早めて開催されました。

入場に当たっては検温と消毒の他、チケットの他に写真付き身分証明書の提示と
ファンクラブHIGHWAY STAR CLUBのWEB会員証の提示が必須でした。

会場は東京は吉祥寺にあるライブハウス吉祥寺Star Pine's Cafe。
地下にある会場に入ると更に階段があり、メインフロアへ降りると椅子が一定の距離で配置。
ステージ上はマイクスタンドにアコースティックギター、ハープやタオル等が置いてあるテーブル、
背後にはグランドピアノがあり、ステージ壁面にはスクリーンが掲げられていました。
ステージの左右には配信用のカメラがあり、向かって右側には配信の様子を映したモニターが設置。
続々と観客が入場し、なかなかの距離感で会話をしている中、ゆっくりと照明が落ちていき、
いよいよ「影山ヒロノブ 2021年ソロアコギの旅 4月編 "有観客、復活の狼煙"」開演です。

00:introduction/SE
01:ボクらのヤマジン
-MC-


2017年の影山さんの40周年記念ライブ「40years on the road」から使用されている
影山さんによる一人多重録音アカペラがゆっくりと流れ出し、黒いマスク姿の影山さんがご登場。
マスクを外し感慨深げに客席を見渡しながらアコギを持って歌われたのはオリジナル曲「ボクらのヤマジン」。
配信ライブでは毎回一曲目に書き下ろした曲をカラオケで初披露されており、今回はアコギ演奏も合わせてご披露。
ご自身の少年期の思い出の地である大阪にある山阪神社、通称「ヤマジン」での思い出を歌った楽曲で、
素朴な曲調と影山さんのやわらかい歌声が郷愁を誘い、スクリーンには影山さんの幼少期の写真や
山阪神社の境内の映像などが映し出されていました。

・影山さん「みんなおかえりー! オレはずっとここでまってたよぉ~。ナハハハ」
・曲が終わるとスクリーンは収納されていました。
・影山さん「つもる話はあるけど、今日は基本的に20時までに終わる様にってことなので、
     それまでみんな楽しんでいってください」

02:STAND ALONE~涸れ果てた心に~
-MC-


影山さんがゆっくりと演奏されたのはOVA「キャシャーン」よりエンディング。
とても大好きな曲なので今回いきなり聞く事が出来て大変うれしかったです。
哀愁を感じる影山さんの嘆くような歌唱方はアコギだと一層ダイレクトに聞き入る事が出来ました。

・影山さん「今、一瞬みんなに歌ってもらおうと思ったけど、騒いじゃダメなんだよなぁ」
・歓声が遅れないのでスケッチブックを使用して思いを伝える観客に嬉しくも苦笑な影山さん。
・今回はやさしめな曲が多め。クライマックスはグランドピアノによる弾き語りを予定。
・影山さん「なかなかこんなノンフィクションっつーかドキュメンタリーみたいなことないすよぉ」

03:地球(ここ)から
-MC-


アニメ「DRAGON BALL Z」のイメージソングを影山さんのアコースティックアルバム「I'm in you」版のアレンジで。
ソフトな影山さんの歌声にうっとりしつつ、後半におり込まれるハミングもとても素敵でした。

・配信ライブで多用されていた観客のリアクションの効果音SEは今回も使用。
・これまでSEを担当されていたマネージャーの吉澤さんがワンランク出世。
影山さん「今や、GRANRODEOのチーフマネージャっすからね。……遠い人になってしまいました」
観客笑。
影山さん「なので、今日は桑垣君※がSEをやってくれてます」
観客拍手。
※桑垣徹さん:バースデーソング、SOLIDVOX、HIGHWAY STARと長く影山さんのマネージャーとして行動を共にし、
「桑やん」の愛称でファンの間でも知られているお方。現在はHIGHWAY STARの執行役員。
・ニワトリの鳴き声などのSEで軽く影山さんをおちょくる桑垣さん。
影山さん「ぉおうい。新しいの仕入れてるんじゃねえよ」

・一曲目のタイトル「ボクらのヤマジン」はここで発表。
・幼馴染であるLAZYの高崎晃さんや田中宏幸さんと一緒に幼少~青春時代を過ごしたヤマジンを歌に。
・今はなかなか大阪に行けない為、スクリーンに映された映像は大阪に住む幼馴染が撮影して送ってくれたそうです。
・今後は映像と共に楽曲を披露するという事に興味が沸く影山さん。
・この年に行われた影山さんの還暦記念配信ライブ
「影山ヒロノブ 60 times around the sun online LIVE YOUNG BLOOD」では映像を駆使したライブを展開。
影山さん「その時に『Beginning』をデイヴィッド・フォスターとのレコーディング映像を流したでしょ?
     配信だから映像があると説得力が増すと思ったんすよ。歌は最高だから。ナハハ」

04:Everlasting Love
05:ハッピーアイスクリーム
-MC-


「次はちょっと激しな曲」と前置きされ歌われたのはアルバム「ROCK JAPAN」より「Everlasting Love」。
文字通り歌い出しが「激しく」からはじまる曲ですが、曲に身を任せて揺れるのが心地良く魅力的。
続いては影山さんが作詞作曲を手がけ、声優さん達が歌ったアニメ「ろんぐらいだぁす!」のエンディングを
40周年記念アルバム「A.O.R」収録のセルフカバー版で。終始笑顔で楽しそうに歌われる影山さんが素敵。

・還暦記念ライブ「YOUNG BLOOD」以来、右膝が痛く、お医者さんに行ったら半月板にひびが入っていたお話。
・影山さん「お医者さんにめっちゃ痛い注射、たぶんヒアルロン酸なんやけど、打ってもらって。
     もうめっちゃ痛い。でも我慢。で家に帰ったらもう痛くない。なんかも通販のおばあちゃんみたい。
     『階段だって、何も掴まずに、のぼれるんです!』みたいな。全然痛くないんすよ」
観客笑。
影山さん「ほんで今日また様子見てもらったんすけど、痛みがぶり返すといけないってまたあの注射打たれました」
観客笑。
影山さん「痛くないのにぃ~。めっちゃ打たれました。痛くないのに。
     でもコーティングしてくれてるらしいね。自然治癒しかないからそれを補うんだって」 

・ここで今月4月生まれの観客を挙手にてアンケート。
・影山さん「そいじゃぁ、毎回やってるお誕生月の人にバースデーソングをプレゼントしようではないか!」
・きただにひろしさんのお父さんは4月1日生まれ。
・影山さん「早生まれってホントに前年度扱いなんすね。2月生まれのオレとかと同じってなんかねえ」

06:Birthday eve
07:夢スケッチ
-MC-


今月が誕生月の観客へ向けての影山さんのプレゼント。アルバム「ROCK JAPAN」より「Birthday eve」。
ラブソングの側面と影山さんからファンへ向けての思いの側面があり4月生まれの当方は有難い限りでした。
続いては影山さんがチェアマンを務めるJAM Projectが歌った「バクマン。3」の二代目エンディング。
前奏を少し間違えてしまう場面もありましたが、すぐに曲の世界感に惹きこまれていました。

・吉祥寺と影山さんと三本の川のお話。
・JAM Projectのドミュメンタリー映画「GET OVER -JAM Project THE MOVIE-」のお話。
・インタビューはいつもノープランの影山さん。
影山さん「最後のインタビューでみんなそれぞれ思う事を話していたんだと思うけど、
     影山君は『オレは、どうしても未来に生きたい』っていうんすよね。
     それ見てて思いました。あぁ、こいつはやっぱりリーダーやなぁ…」
観客笑。

08:Beginning
09:僕たちは天使だった
-MC-


40周年記念アルバム「A.O.R」よりデイヴィッド・フォスターさんプロデュースのオープニング曲「Beginning」。
丁寧かつ情感豊かに歌われている影山さんの様子に本曲をとても大切にされているのが伺えました。
続いては雰囲気が変わってアニメ「DRAGON BALL Z」より影山さんの明るい歌声が映える二代目エンディング。
ポジティブながらもどこかせつなさを感じる本曲はアコギ一本だとより一層味わい分かく感じました。

・影山さん「とんでもない事が起こってるじゃないっすか。世界中で。
     っまぁ、救い救いっていうかなんなのかだけど、世界が平等にとんでもない状況でね。
     オレ、いつ頃ワクチン打てるんだろ? 早く打ちたいんすよね。
     インフルエンザの注射も……痛くねえし……あ、今の笑う所ね」
観客笑。

10:明日天気になれ!~僕は晴れ男~
-MC-


「オレの能天気ぶりが入っている曲」と歌われたのはアルバム「ROCK JAPAN」より「明日天気になれ!~僕は晴れ男~」。
前向きでからりとした楽曲を明るく笑顔で歌われる影山さん。このご時世でも晴れやかな心地になれた思いでした。
「僕らの末来にカンパイだ」の後に演奏を止め「会えてうれしい人!?」「オレの事好きな人!?」など観客に投げかけ
観客は拍手で応えていました。

・本来なら本編はあと1曲歌われる予定でしたが、ここでスタッフさんがご登場。
影山さんにそっと耳打ちをされ、終演予定の20時が近くなっていることが告げられていました。
影山さん「20時に終わらなきゃだって。やべえ、話しすぎちまった!」
・ここで本編の一曲とアンコールまでの流れが省略され、
残り一曲は観客のリクエストでアンコールで予定されていたピアノの弾き語りを披露されることに。
影山さん「マジ!? そんなにオレを恥ずかしめたいんやな?」

11:プレリュード

ラストはLAZYの4枚目のアルバム「Rock Diamond」より最後に収録されている「プレリュード」をピアノ弾き語りで。
アコギと比べるとピアノはまだまだ伸び盛りの影山さん。演奏を間違えてしまうも場面がありながらも
照れ笑いされつつ真摯に歌い演奏される様子はお人柄溢れるものでとても素敵でした。

影山さん「ちょうど20時だ! ありがとう、みんなのおかげで一歩踏み出す事が出来ました。
     これから大変な時間が続くと思うけど、一緒に生きて行きましょう。
     気をつけて帰ってね。配信観てくれたみんなもありがとうね!」

閉演BGM:ボクらのヤマジン

「ボクらのヤマジン」が流れる中、観客から拍手が贈られる拍手を受けて影山さんが退場されていき、
「影山ヒロノブ 2021年ソロアコギの旅 4月編 "有観客、復活の狼煙"」は閉演となりました。

1年2ヶ月ぶりに観客を入れて開催された影山さんのライブ。
なるべく穏やかでポジティブな楽曲が選出された事もあり終始和やか。
短い時間でありながらも、久し振りに観客の前でライブが出来るという
影山さんの嬉しさと感慨深さがとても伝わってくるように感じました。
個人的にも影山さんのアコギは2013年以来8年ぶりでしたので今回はとても感慨深かったです。
まだまだ状況が安定しない中でこのご時世がどうなっていくかはわからないながらも、
今回のライブが影山さんにとって文字通り「復活の狼煙」になったのではと思います。


補足

・影山さん「20時までなのにあんまり話しすぎて、3曲くらいで終わったりして。
     アニキじゃないんだから。ナハハ。……ここは笑いのSE入れるとこやろ!?」
観客笑。

・当日会場入りする時にファンの方がいたらどうしようと思われていた影山さん。
影山さん「『このご時世だから入り待ちはダメだよ』って言うの心苦しいじゃないっすか?
     したら今日誰もおらへんかった……あぁ、人気ないんだなぁ……」
観客笑。
影山さん「ウソウソ。やっぱりみんなちゃんと守ってくれて嬉しいっす」

・当日半月板の様子を見てもらいにお医者さんに行った影山さん。
病院内放送で「次、影山ヒロノブさん」とアナウンスされてなかなか恥ずかしかったとか。
影山さん「でも、誰も、知られなかったみたいで……」
観客笑。

・影山さん「これだけステージと客席の距離があるとさすがに飛沫系シンガーのオレでも届かないよね」

・影山さん「4月生まれのひとって、カッコイイっすよね」 

・SE係の桑垣さんにSEで弄ばれる影山さん。
影山さん「桑やんったら……桑やんカワイー桑やんカワイー、太ってるー」

・暗いイメージのコードを弾いてつい北島三郎さんの「兄弟仁義」を歌い出そうとする影山さん。

・翌日の影山さんのインスタグラムによる投稿によると本来演奏予定だったのは
本編のラストに「Always be with you」。アンコールで「プレリュード」の後に「ヒカリへ」。
最後に「卒業アルバムの中の無傷な夢」で締めくくられる予定だったそうです。

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